がっこうぐらし!4話 感想&考察! ゆきは皆の「幻想」か?
第4話「えんそく」
昨夜は4話を4回も見直しました…。というわけで、「がっこうぐらし!」第4話の感想&考察記事を書いていこうと思います。今回も前回同様詳細なストーリー説明は致しません。この記事ではあくまで「感想」や「考察」が主です。ネタバレを避けたい方はご注意ください!
※僕は原作未読者なので、既に原作で解明されている部分も考察していたり誤った解釈をしている可能性があります。ご了承ください。
第4話のあらすじ
今回はみーくん回でした。話全体としてはみーくんが学園生活部に来るまでのお話です。そのため、学園生活部もまだゆき、くるみ、りーさんしかいません。
ゾンビ襲撃の日、みーくんは友人の圭ちゃんとショッピングモールにいました。突如として鳴り響く警報音。ゾンビの襲来により楽しかった買い物は途端に地獄図と化してしまいます。みーくんと圭、そしてとあるおばあちゃんが飼っていた太郎丸の2人+1匹は何とかモールの倉庫に逃げ込み立てこもって生活を始めます。
しばらくすると、仲良かった2人にも亀裂が入ります。ストレスに耐えきれなくなった圭は「助けを呼んでくる」と部屋を出ていき、次の日には太郎丸もドアの上の窓から逃げ出してしまい絶望的な状況でみーくんは1人取り残されます。
一方学園生活部はゆきの提案で「遠足」に行くことになります。めぐねぇの車でゆき、くるみ、りーさん、(めぐねぇ)の3(4)人はいったん学校を脱出。くるみの運転で「遠足」へと出かけるのでした…。
時系列整理
第4話は回想の中に回想があったりと若干分かりにくい構成だったので、いったん時系列を整理してみようと思います。
①ゾンビ襲来の日
- ゆきとくるみ、りーさん、めぐねぇが屋上で会う(3話)
- くるみがシャベルで先輩を殺害する(2、3話)
- 屋上から脱出、学園生活部としての3人の生活が始まる(4話)
- 同時刻にみーくんと圭、太郎丸がモールで襲撃される(4話)
②ゾンビ襲来~みーくんとの出会い
- とあるタイミングでめぐねぇが視認されなくなる?(不確定)
- みーくんの元から圭と太郎丸が姿を消す(4話)
- 恐らく車でモールに行きみーくんを救い出す。4人の生活開始(5話?)
③現在に至るまで
- ゆきが幻想を見るようになる(②時期の可能性も、記事後半で考察)
- 1話、2話のストーリーが展開される(1話、2話)
- 3話のストーリーが展開される、めぐねぇは生死いまだ不明(3話)
こんな感じになっています。4話は「前日譚」のようなものですね。
疑問点・考察点総まとめ
ただの描写に関する感想も含まれていますがあしからず。
モールでの描写
心が離れていく圭とみーくん
この描写は見ているだけで辛かったです。みーくんと圭が眠るときの描写です。
最初はゾンビ襲来の直後です。まだ「助けが来るかも」と期待していた時です。
この頃の2人は手を繋いで安らかに眠っています。
続いて、それからもう少したった後です。次第に2人の部屋にゾンビが押しかかってくることも増えます。圭は「外に…出たいな」と言い出すようになります。このときの2人の寝ている姿はこんな感じです。
圭は不安そうな顔を浮かべ、みーくんが寝たことを確認してから繋いでいた手を放してしまいます。徐々に2人の心が離れていっていることを表しています。
最終段階。とうとう圭とみーくんは喧嘩してしまいます。圭が「外に出なきゃ私たちがここにいるってわからないし…。シャワーも浴びたいし、食べ物だっていつか無くなるんだよ!」と言い2人の間に気まずい雰囲気が流れます。
2人は向かい合って寝ることすらしなくなってしまいます。残ったのは不安そうなみーくんの表情だけです。
次の日。圭はみーくんに「部屋に閉じこもっていればそれでいいの?」と問い、出ていく圭を止めようとしたみーくんの手を無理やり振りほどいて倉庫を出て行ってしまいます。
徐々に離れていく2人ー。これを言葉を使わずに表しているのがうまいなぁと感じます。
太郎丸の存在
4話でみーくんが太郎丸に嫌われている理由が分かりました。それはみーくんが圭に出ていかれたとき太郎丸に怒鳴りつけたからのようです。
しかし、それよりも気になる描写がありました。それはこのシーンです。
太郎丸には血が付いていました。
太郎丸から出血したものでしょうか?ゾンビになるのは空気感染か血液感染か分かりませんが血液感染の場合、もしかすると太郎丸もゾンビ化する可能性があるのではないか、と感じました。
ゆきがもたらす部への効果
心優しい女の子
この4話に来てゆきの内面が明かされてきました。それはゆきが予想以上に心優しい子である、ということです。
このことが現れていた描写は2つです。1つめは皆が寝た後くるみとりーさんに「いいことを思いついた」と言って2人を起こしますがその”いいこと”を明かさず2人こう言います。
ゆき「だって、明日もいいことがあるって思った方が楽しいでしょ?」
もう1つは缶詰を3人で選んでいるときの話です。牛の大和煮があと1つしかないという場面でゆきは自分が食べたいのをこらえて2人にこのように言います。
ゆき「ね、これ皆で食べよう!最後の1個ならみんなで分けるの!」
自分勝手に見えつつもしっかりと他の2人を思いやっているように見えます。個人的なゆきの株は4話で大きく上がりました。
ゆきがいないと生活は崩壊!?
元から仲の良かった圭とみーくんですら極限状態の生活を1週間ほど繰り返すと仲たがいをしてしまいます。もしゆきがいない状態で顔も知らないりーさんとくるみが共同生活をしていたらどうなっていたでしょうか?
仲たがいでは済まず、最悪の場合全滅していたことも考えられるでしょう。少なくとも今のように普通に寝て食べて生活(まあ普通とは言えない生活ですが…)している可能性は限りなく低かったのでは?と考えられます。
学園生活部にとって丈槍由紀という存在はある種の”癒し”のようなものになっていると思います。殺伐とした中で”ゆきを守る”という目的があるから3人(くるみ、りーさん、みーくん)は生活できているのではないでしょうか?
ゆきは本当に「狂って」いるのか?
4話で明らかにおかしい描写がありました。それはゆきが職員室のめぐねぇに遠足の許可を取りにいくときのことです。
少し見えにくいんですが廊下に出た途端、ゆきの表情が見えなくなり職員室に入ったゆきの姿は一瞬たりとも描写されていません。次の瞬間には不自然なカットが入りめぐねぇを連れてゆきが部室に戻ってきました。
あれだけはしゃいでいたゆきがゆっくり歩いて職員室に向かうのもおかしいですし、何よりもまったく表情を映していないのが本当に不可解で不気味です。
このことと上で書いたことから推察されるのは「ゆきは本当は普通の精神状態なのではないか?」ということです。学園生活部としての生活を守るために、3人の気が本当に狂ってしまわないようにゆきなりに出した答えが「自分自身が狂ったふりをして3人(当時はまだみーくんがいないので2人ですが)に自分を守るという名の”生きる希望”を持ってもらおう」というものなのかもしれません。
…ここまではこういう考察だったんですよ。でも、最後のくるみの独白を聞いて「もう1つの可能性」が脳裏をよぎりました。
くるみの独白に隠された謎ー2人って?
最後の車に乗っているくるみの独白です。
くるみ(昔見た映画のエンディングみたいだった、車に乗った2人…。過去を捨てた2人は夕日の中に飛び立つ。そんな感じのやつ)
その映画が2人で車に乗っていた作品である、というのは重々承知しています。それでも、今車に乗っているはずの人物は4人(少なくとも3人)のはずです。
ここでどうして「2人」を強調して言ったのでしょう。最悪の考察が成り立ちますね。
それは、車に本当に乗っているのはくるみとりーさんの2人だけで、めぐねぇが空想の人物なのはおろか、ゆきという存在も2人が健全な精神状態を保つために用意された架空の「幻想」であるという考察です。
「ありえない」と感じますが、これでかなり多くのことの説明が付くのです。
- 1話でゆきの見えている架空人物の制服は青だった(ゆきの制服も青)
- EDで最後はゆきが1人で話している姿が映される。これは、「ゆきは本当は存在しない人物だから」なのでは?
- ゆきの話に常に3人は波長を合わせています。それは3人が望んだ姿だったから当然、ということなのでは?
となると狂気に満ち溢れているのは実はゆきではなく、残りの3人だったというオチになります。…さすがにこのオチは嫌だなぁ。
未だ謎なめぐねぇの正体
今回もめぐねぇは謎でした。くるみが車に乗ってゆきとりーさんを迎えに来たとき、なぜかすでにめぐねぇは車に乗っていたのです。
ここで既にめぐねぇが視認されていない存在になっているとすればめぐねぇは相当初期の段階でゾンビにやられた、ということになりますが…。今回はめぐねぇについての描写が少なかったのでこれ以上の考察は難しそうです。
まとめの感想
今回はみーくん回ではありましたがゆきについて深く考察する足がかりとなる回でした。少しづつヒントが与えられていく感じです。
みーくん回の本番は次回の5話となりそうです。これで一旦過去編は終了でしょうか?非常に楽しみです。
また、前回の3話の考察記事は多くのはてブとコメントをいただきありがとうございます!この場を借りてお礼を申し上げたいと思いますm(__)m
今回も何か思うところがある方はどんどんコメントしてほしいなぁと思っています。その方が様々な人の視点が入った考察記事になって価値も増すと思うので。
次回第5話は「であい」です。それでは、本日はこの辺で失礼いたします。