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12話直前!”宇宙よりも遠い場所”の見どころ、感想。5話までの良演出と考察!

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今期のアニメももう終わりが近づいているものがほとんどです。
さて、その中でも私が特に気に入っているのは「宇宙よりも遠い場所」!

12話放送直前ということで、これまでのあらすじまとめ&自分が気に入ったシーンを総まとめをしちゃいます!

「宇宙よりも遠い場所」(よりもい)ってどんな話?

大まかなあらすじ(ネタバレなし)

そこは、宇宙よりも遠い場所──。

何かを始めたいと思いながら、
中々一歩を踏み出すことのできないまま
高校2年生になってしまった少女・玉木マリたまき・まりことキマリは、
とあることをきっかけに
南極を目指す少女・小淵沢報瀬こぶちざわ・しらせと出会う。
高校生が南極になんて行けるわけがないと言われても、
絶対にあきらめようとしない報瀬の姿に心を動かされたキマリは、
報瀬と共に南極を目指すことを誓うのだが……。

(公式HP「あらすじ」より引用)

いわゆる「青春モノ」に分類される作品です。

「何かをしたい」と感じるも、一歩が踏み出せない少女。南極に行く母の姿を見て育ち、南極に行きたい想いを捨てきれない少女。高校には通っていないものの、2人の少女の想いに感銘を受けた少女。子役としてデビューし、それ故に友達がこれまでいなかった少女。

それぞれ過去には色々な事を抱えているけれど、「南極」という目標を見つけ、成長し、友情を深めていくー。そんなストーリーになっています。

ちなみにめっちゃ泣けます。あと演出最高です。
あとOPも最高だしEDも(ry

TVアニメ「 宇宙よりも遠い場所 」 オリジナルサウンドトラック

TVアニメ「 宇宙よりも遠い場所 」 オリジナルサウンドトラック

 

登場人物

玉木マリ(たまきまり)、通称キマリ

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多々良西高校に通う高校2年生。「何か」をして青春を過ごしたいと思っているけれど、その想いを実行に移せない。
自分がはじめに抱いた印象:いわゆる特徴がない主人公。

 

小淵沢報瀬(こぶちざわしらせ)

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多々良西高校に通う2年生。南極に行くことを夢見ている。なお、母は南極で行方不明になっている。無口なことも災いしてか、周りからは「南極」と揶揄されることも。
自分がはじめに抱いた印象:想いに一直線、完璧主義者?

 

三宅日向(みやけひなた)

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高校を辞め、コンビニでバイトをしている。キマリ、報瀬の計画を聞き、参加することを決める。なぜか毎回食べ物がプリントされたTシャツを着ている。
自分がはじめに抱いた印象:ムードメーカー、ギャグ担当?

 

白石結月(しらいしゆづき)

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タレントをしている女の子。南極隊員と同行することが決まっていたが、本人は行きたくない様子で…。タレントゆえに、今まで友達がいなかったことが悩み。
自分がはじめに抱いた印象:ツンツンキャラかと思ったけどそうでもない。

 

第一印象ってあてにならないなぁ…。

で、この作品のどんなところがいいのさ?

自分が「青春モノ」が好きというのはもちろんありますが、この作品についていいなぁと感じる点は以下の点です。

①「だれる」話が1話もない!テンポの良いストーリー展開!

数話で、女子高生が南極に行くことが決まる、というのは確かに「ご都合主義」と捉えられるかもしれません。ただ、その分ストーリーが間延びせずお話に没頭できます。よく分からない回というのが存在せず、うまくまとまっている印象です。

②シリアス展開をシリアス展開で終わらせない構成!

各キャラの過去に切り込んでいくシーンは「シリアス」展開になることもしばしば。重たい話もあるんですが、ただ「重い」で終わらず、うまくオチが付くことが多いのもこの作品をよくしている1つの要素。6話のパスポート紛失事件なんかがそうですね。

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このシーンは「あるぇ?」とか謎のBGMも相まって一番笑ったかもしれません。

③どのキャラにもスポットが当たる!

キャラが多いと、一部のキャラの設定はどうなった?と感じるアニメも多いです。このアニメも4人の少女だけではなく、南極隊員の大人たち、キマリの友人など多くの人たちが登場します。全員を掘り下げることは難しくても、各キャラについてしっかり描写を加えているのもこの作品の良いところ。特に、キマリの友人めぐみにスポットを当てた5話は本作品の中でも屈指の良回です。

④AパートとBパートの起伏がうまい!Bを支えるA、Cの構図!

最後に、この作品は起承転結の書き方が非常に上手だと感じます。基本的にAパートは起。そして、一気にBパートで承転結と畳みかけてきます。また、「結」にあたるBパートのラストシーンでは挿入歌が流されるのも涙を誘う要因です。
約10秒のCパート(予告)は毎回無音。しかし、不穏なシーンが映されたりと、次回をより楽しみにさせる演出が光ります。

各話の演出・感想・考察

では、ここからは1~5話のストーリー、自分が気に入ったシーンや私の感想・考察を簡単に述べていきます。6~11話については明日公開予定です!

1話~2人の出会いと踏み出す一歩

ストーリー

高校生になったら「何か」をしたいと考えていたキマリ。とある日、駅で女の子が落とした封筒を拾う。その中にはなんと百万円もの大金がー。

同じ学校の人であることを頼りに落とし主を探していると、100万円を落とした少女が報瀬であることを知る。報瀬はキマリに母親が南極で行方不明になったこと、自分も南極に行きたいことを告げる。

報瀬の想いに触れたキマリは、報瀬に「応援する」と伝えるが、報瀬は「じゃあ一緒に行く?」とキマリに言う。

こうして2人の少女の南極へ向かうための日々が始まった。

感想・考察・気に入ったシーン

掴みとしては完璧な1話だったように感じます。1話から最高に面白い!という感じではないですが、先がとても気になるような1話です。

この1話で私が気に入っているのは、放課後にキマリとめぐみ、そしてキマリと報瀬が会話する描写。

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キマリとめぐみが話しているのは、夜。更に、雨が降り光が差し込まないシーン。
一方、キマリと報瀬が話しているのは夕方の日が差し込むシーンです。

実は、キマリと報瀬が会話するこの場所は、後に再び登場します。「何か」に熱くなることができないめぐみと、「何か」に熱くなり一直線の報瀬をうまく書き分けているように感じます。

2話~ギャグが炸裂!早くも報瀬=ポンコツが判明!

ストーリー

南極観測隊に同行し、南極へ向かうことを決めたキマリ、報瀬。お金の調達のためにコンビニでバイトを始めるが、そこで日向に出会う。2人の話を聞いていた日向も共に南極へ行きたいと2人に告げる。

観測隊メンバーに入るため、東京まで向かい観測隊員たちと掛け合うものの、失敗。ただこの一件を通して、3人の仲は深まった。

感想・考察・気に入ったシーン

切れるギャグシーンも多く見られ、より面白さを増した2話。特に好きなギャグシーンは日向の物まねと隊員誘惑作戦。キマリの謎ポーズがもうwww

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2話で好きなシーンは南極隊員たちに報瀬が100万円を突きつけるシーン。

言わずもがな、3人が街中を疾走するシーンは”青春を疾走する”これからの3人を予知しているようで好きな場面の1つです。ただ、このカフェでのやり取りはもっと好きです。

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報瀬「私たちをそのお金でスポンサーにしてください!連れて行ってくれたらそのお金あげますから!」
かなえ「そんな心配してもらわなくても行くわ。私たちは必ず」

このシーンの良いところは大人たちが笑わなかったこと。南極へ行く計画の前で、100万円なんてちっぽけな金額に過ぎないはずです。そして、100万を突き出した報瀬のことを馬鹿にして笑う人だっているでしょう。でも、かなえ達はそれをしません。

この「笑わない」というシーンに南極隊員たちの熱い想いや決意を感じました。報瀬の発言にもしっかり向き合い、その上で断る。とても心に残る場面です。

3話~最後の仲間が増える!結月の初の友人はやはり…

ストーリー

南極観測隊と共に、女子高生である結月も同行することを知った3人。偶然にも3人の前に現れた結月は「私の代わりに南極に行きませんか?」と伝える。

南極へ行くことを嫌がる結月。そこで、結月の母親は3人に「結月を説得で来たら南極への同行を推薦する」と告げる。

実際に結月に押しかけ、会話をする中で結月も3人を信頼し、母親に「3人が一緒でなければ、行かない」と伝える。こうして、4人が揃い、南極への道が開かれた。

感想・考察・気に入ったシーン

4人のうちの最後の1人、結月が仲間に加わるお話。

結月の過去はなかなかリアリティがあるもので。結月はあくまで普通の友人を求めているのに、相手は「有名人である」結月にしか興味が無く、かつ結月も普通に学校に通えない状況が多く友人がいない、というものでした。

その結月に歩み寄ったのがキマリ、報瀬、日向という構図です。

 

3話で良かったシーンはやはり夜のホテルに3人が結月を訪問した場面です。窓からの登場が夢で、現実はドアから登場するという展開がお気に入り。

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結月はあくまでも「普通の女子高生生活」を過ごしたいと考えています。その意味で、3人の登場は「普通の現れ方」であるドアからである必要があったのかなー、と。

普通でない窓からくるシーンは夢で、現実はドアからの登場。

これからの結月の生活が友達がいる普通のもの(南極に行くのは普通では無いですがw)になることを感じさせる1シーンでした。

 

ただ、3話には文句も1つ。

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民子「(日向に対し)ルックスは?」

日向めっちゃかわいいだろおおおおおがあああああああ!!!
てか4人の中で一番かわいいわあああああああ!!!

4話~不穏な伏線が張られる準備回!

ストーリー

夏期訓練に向かうことになった4人。そこで、報瀬の母親の貴子が遭難した際に同行していた体調の吟と出会う。

わだかまりを残しつつも、訓練は進み、キマリたちは南極への想いを確かなものにするのであった。

感想・考察・気に入ったシーン

4話は仲間も揃い、大きな展開は無いお話。キマリと吟の明け方の会話にぐっときました。

また、報瀬の母の過去に吟が大きくかかわり、またキマリとめぐみの仲にも何かが起こりそうな描写があるなど、5話以降への伏線が多く張られています。

「どうして南極に?」
キマリ「え?」
「あの子に誘われた?」
キマリ「はい。でも決めたのは私です。一緒に行きたいって。このまま高校生活が終わるの嫌だって。ここじゃないどこかに行きたいって!」
「そう」
キマリ「でも日向ちゃんと知り合って、結月ちゃんと知り合って、観測隊の人の気持ちを知って、隊長と報瀬ちゃんのこと聞いて思いました。どこかじゃない、南極だって!

「何か」という想いが「南極へ」に変わった名シーンでした。

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5話~めぐみとのやり取りが最高!文句なしの「神回」!

ストーリー

南極行きへの準備を済ませ、クラスメイト達とも別れを済ませるキマリ。そんな中、親友のめぐみは複雑な想いを抱えていた。

かつては頼られていたキマリが、今は自分の意志で歩み出そうとしているー。

出発当日。家の前に現れためぐみにキマリは「絶交宣言」をされる。これまでの悪評を流していたのがすべてめぐみの仕業であることが判明する。

それでも、互いに「何もない」世界に歩み出すのは同じ。そしてキマリはめぐみに「絶交、無効」と告げ街を出る。

感想・考察・気に入ったシーン

この作品で私が特に好きなのが、5話と6話。ストーリー展開もさることながら演出が光ります。めぐみの心情、キマリの心情を整理していきます。

(めぐみの想い)
・南極へ行くキマリへの憧れ…ではなく、自分だけが日常に取り残される焦り
・自分が認めていない相手(報瀬)と親友が一緒になる恐れ

 

上記の想いからか、報瀬が100万を持っていることを言いふらし、キマリ・報瀬の根も葉もないうわさを流します。さらには、キマリがプレイしているゲームの線も切り…。

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宇宙よりも遠い場所において、ベースとなっている考え方の1つに「悪意」と「善意」があるように感じます。

 

悪意…報瀬の陰口を言う人、日向の友人(10話)
善意…南極隊員(2話感想で書いた通り)、4人の少女

その中でも、キマリは裏表がなく、「善意」の塊ともいえる少女。そして、5話で明らかになったようにめぐみは「悪意」よりのキャラクターでした。

そして、キマリは悪意に立ち向かう人に寄り添いはするものの、悪意を理解することは出来ないキャラです(これはめぐみとのやり取りで「何で?」を連発していることから分かります)。

 

作品内で、「善意」は流れる小川、「悪意」はよどんだ水として表現されています(というように、私は感じています)。

でも、めぐみが悪意にあふれたキャラクターなのかというとそうではなく。だからこそ、罪を認めた上での「絶交宣言」だったのではないでしょうか。

不器用ながらも、自分の過去を清算し、キマリのいない世界に向けて歩み出す。本当はもっと違う形で伝えたかったのかもしれませんが、「絶交」と言い、歩み出すことしか弱い彼女にはできないことでした。

 

そうして、最後のシーン。よどんだ水が流れ出し、走りだします。これからのめぐみが変わっていくーそう感じる描写です。

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おわりに

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というわけで、作品の見どころと5話までの簡単な感想でした。
気になった方は、今からでも遅くないと思うのでぜひ作品を見てみてください!
今回は紹介できなかった魅力もたくさんありますよ。

明日は6話~11話の紹介をしていきます。

追記:6話~11話も書きました!

osusumenews.hatenablog.com

 

ではでは。