プラスティック・メモリーズ OPの考察 アイラは「2周目」のギフティア?
さて、前回の記事で書いた通り、2015春アニメ「プラスティック・メモリーズ」の考察を書いていこうと思います。この考察は5話まで見たことを前提にしていくので、未視聴の方はご注意ください。今回はOP歌詞について考えていこうと思います。オリジナルアニメにて、OPの歌詞が物語の展開を示していることは多々ありますからね。まあ、見当違い(考えすぎ)な場合も多いと思うので、そこはご了承ください。
…これ全部外れてたらすごい恥ずかしいな。最後までお付き合いください。
まずはOP歌詞を紹介
光を集めて
さよならの思い出を
瞳に湛えて見つめる夢 遠く
壊れてしまう泡沫のメモリー
淋しさの涙そっと拭こう
伸ばした手は観覧車 優しく捉えて
目覚めそうな記憶の欠片
うつむいて消えてほしいと祈るけど
君が見つけてくれた この声を
動き出した時計の針
世界はやがて色付いて
プラスティックの心が輝き出すよ
忘れないで、憶えていて
いつかまた巡り逢える日まで
OP歌詞考察①(光を集めて~祈るけど)
光を集めて
まあここはいいでしょう。もしかすると「光」が「何か明るいこと」を暗喩しているのかもしれません。そうすると、この光は思い出のこと?
さよならの思い出を瞳に堪えて見つめる夢遠く
早速、考えるべきポイントのように思います。
この「さよならの思い出」とは一体誰と誰の「さよなら」なのか?
物語を見ていくと様々なことが考えられます。
「人間とギフティア」かもしれないし、「カヅキとアイラ」かもしれない。
でも展開的に、ツカサとアイラのさよなら、の可能性がありそうです。
こう考えると「ツカサとアイラは1回さよならをしている」と考えることも可能になりそうです。どこで?どうやって?
色々なパターンが考えられます。
- ツカサ(人間)とアイラ(ギフティア)のさよなら
- ツカサ(人間→ギフティア)とアイラ(ギフティア)のさよなら
- ツカサ(人間)とアイラ(ギフティア→ギフティア)のさよなら
- ツカサ(ギフティア)とアイラ(ギフティア)のさよなら
1は「サヨナラをしている」ではなく、普通にこれからさよならをすることの暗示です。
2はかつてツカサは何らかの事件・事故で命を落とすか、それと同等の出来事に巻き込まれてしまった。それをアイラが見届けたが、ツカサは人間ではなくギフティアとして復活した、というものです。
根拠は2つです。
- 1話冒頭の「もし、自分の人生の時間が決まっていたら俺ならどう受け止めるだろう」発言(なぜいきなりこんなことを?)
- 闇回収業者は明らかにリスクとリターンがあっていない業務をしている。人間→ギフティアにして利益を得ている可能性があるのでは?
3はアイラが別のギフティアとして復活した可能性です。個人的にはこれの可能性は高い気がします。根拠は
- 1話で”回収実績1位”と言われているのに、なぜここまでポンコツ?カヅキが全て代わりを請け負っていたか、それとも別個体になったから記憶を失ったか…。
- なぜ「思い出」を頑なに得ようとしないのか。1度ツカサとの思い出を失っているからでは?
- 1話エレベーターの涙。あれはツカサとの思い出をかみしめていたのでは?
- 3話でツカサがプレゼントを渡したときの反応。
- なぜ、まわりはツカサにアイラの寿命を隠し続けるのか?それはもう1回アイラとツカサに別れのときが来るのを恐れているが故の行動では?
4は1と基本的には同じですが、ツカサもギフティアなんじゃないか、という仮定。
- 4話にてソウタがアイラとツカサに「ギフティアなの?」と尋ねていた。
- 5話にてツカサの体力は徹夜しても落ちなかった。
- 「もし、自分の人生がー」発言。自分がギフティアであることを示している?
- ツカサも交渉できている。ギフティアには交渉能力が強化されていたはず。
それか、今の話は全て回想で12話で別れのシーンに突入する可能性もありそうです。
一応、僕の中では「ツカサは普通に人間」「アイラは(ツカサと1回さよならをしているかはともかくとして)既に1度回収されて、見た目は同じな別のギフティアとして復活した」という風に考えています。
ただ、こう考えるとしっくりこない点があるんですよね。どうして別個体になったのにアイラの寿命は残りわずかになっているのか。
壊れてしまう泡沫のメモリー寂しさの涙そっと拭こう
ギフティアが9年4か月で記憶を無くすことの言い換えでしょうね。
寂しさの涙…は冒頭のアイラの涙、および3話のカットで表れた「アイラの思い出の中」での涙のことかもしれません。
”壊れてしまう”ということを考えると、上で述べた通りアイラの記憶がリセットされて新たなギフティアで復活していた可能性もあると思います。全てメモリーがリセットされた…けれど部分的には記憶が残っているから”壊れてしまう”という表現を使っているようにも感じます。
伸ばした手は観覧車優しく捉えて
思い出のキーになっている観覧車。ここで思い出されるのはカヅキが以前アイラに対して言っていた
「私たち、もう組まない方がいいだろ」という発言です。
5話で明かされたミチルのお父さんの事件を受けての発言だと思いますが、何かまだ裏がある気がしてなりません。
そもそも、あの事件現場にアイラはいませんでした。なのに、アイラに対してもう組まない方がいい、といってコンビを解消したのはなぜでしょうか。おまけに、それは現在の3年前のこと。3年間もアイラはパートナー無しでお茶くみだけをしていたのでしょうか…?この3年でアイラが別個体に変わった、と考えてもなんら不自然ではありません。
さらに観覧車=ぐるぐる回る=ギフティアも使いまわされる=アイラもギフティアとしての人生が2週目…ということも考えられます。考えすぎな気もしますが。
目覚めそうな記憶の欠片うつむいて消えてほしいと祈るけど
これも上の考えでいったら、非常にしっくりくる歌詞です。ほぼ消えてしまったアイラの以前の記憶。だけど一部は覚えている。
そして、その思い出は別れという辛い結論になってしまった。だから、消えてほしいと願っている。という解釈ができます。
OP歌詞考察②(君が見つけて~巡り合える日まで)
君が見つけてくれたこの声を
「1度いなくなったアイラ」に再び、ツカサが出会えたことを表していると思います。もう会うことのないと思っていたツカサに…。
動き出した時計の針世界はやがて色づいて
「動き出した」ということは「これまでは止まっていた」ということ。
アイラが1度ギフティアとしての生命を終えて、また戻ってきたことを示しているのではないでしょうか。
世界はやがて色づいて、の部分はまだ分かりません。これはこの後の展開がいい方向の向かっていくことを示していそうです。(ツカサとの新たな思い出でアイラの)世界はやがて色づいて、ではないでしょうか?
プラスティックの心が輝き出すよ
プラスティック=合成樹脂、つまり「人工的なもの」です。
この心が輝きだす…やはりこれからアイラが思い出を作っていくことを表しているのではないでしょうか。
これも「輝きだす」表現を使っています。輝いていなかったから輝きだすー
そもそもプラスティック・メモリーズって何なんでしょうね。普通に言葉通り「ギフティアの思い出」なのでしょうか。
忘れないで、覚えていていつかまた巡り合う日まで
この忘れないで、覚えていては「以前のアイラの記憶」と考えるとすっきりします。
ですが、もう1つ捉え方があるようにも思います。
ここまでの歌詞はこれからアイラがプラスの思い出を持っていくであろうことが示されていました。そのいい思い出を、ツカサに忘れないでいてほしい、そうすればまた私は以前のように別のギフティアとしてこの世に戻ってくるからーという意味があると思うのは考えすぎでしょうか?
この「忘れないで、覚えていて」はアイラの悲痛な叫びだと…。
ギフティアはある一定の条件を踏むと記憶は(ほぼ)失われるけど、またこの世に戻ってこられる。だからこその、「また巡り合う日まで」というフレーズなのではないでしょうか。
OPの映像
OPの最初は流れゆく人の中からアイラが1人だけ逆方向を向いて、こちらを見つめているシーンからはじまります。
この流れゆく人がすでに回収されたギフティアで、アイラだけが回収されたけど、再びこの世にギフティアとして戻ってきたものとも考えられます。
それ以外は、特に物語に大きくかかわりそうな部分は見つけられませんでしたが、映像でもツカサとアイラの心の交流が重視されているつくりです。
まとめ、その他の考察点
結局、アイラが本当に使いまわされた「2周目」のギフティアであるかどうかなんて分かりません。普通に間もなくアイラが寿命を迎える、という可能性の方が高いですよね。
色々と考えるべきポイントは多いのですが、アイラ関係だと特に気になるのは
- 1話で女の子との別れのとき、アイラはなんとつぶやいたのか?
- とにかく、なぜツカサに対して寿命のことを誰も言わないのか?
- 5話ラストの銃はアイラに当たってしまった?そうだとすれば…
- アイラとカヅキには過去に何があったのか?
といったところでしょうか。アイラ関係でないのなら「第一ターミナルはなぜ他の部署の5倍の経費がかかっているのか」という点も気になります。いくらなんでも5倍はかかりすぎですよね。これはアイラの復活にお金をかけてしまったからなのでは…とも考えられます。そうだとすれば山野辺課長、そうとう頑張ってますね。
これ以上の考察は6話を見てからする予定です。
明日の記事はここまでの疑問点を(多少の考察も交えつつ)総整理してみようと考えています。
それでは、今日はこの辺で失礼します。