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コメット・ルシファー12話(最終話)の感想、総括 -シナリオがあと”2歩”は足りなかった作品-

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3回見直しました。しかし…まあ。うん。

「コメット・ルシファー」第12話「星と少年」の感想と全12話を通しての総括記事を書いていきます。全話通してのネタバレがあるので注意してください!

12話でキーになったこと

正直1回見ただけでは「???」な方も多かったと思うので、簡単にストーリーをまとめておこうと思います。

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・フェリアは結局力を奪い取られてしまった。

・1話でソウゴとぶつかったはずみにソウゴの手に渡った紋章。実はあの紋章がキーで、力もなくして紋章も無いフェリアには敵は用無しだった。

・真のラスボスは「土の星」の守護者。自分の星が滅んでしまったため、ギフトにやってきてフェリアを見つける。

・ただし、上で書いたように紋章がソウゴに渡ってしまっていたため、フェリアと契約は出来ず。そのため、ソウゴごと取り込んで自らが”天使”となろうとした。

・結局フェリアは消滅?モウラは戦いの疲弊の為か消滅してしまう。

 

↑で大体合っているかと思います。

以下では、1話から感想を書いてきた者として、それなりにこの作品を深く味わってきたはずです。最終話の感想はそれゆえ、厳しいこと(お前ごときが何を言うんだとおっしゃる方も多いと思いますが…)も書いていく予定です。ご了承ください。

最終話まで見た感想(プラス面)

戦闘シーンの作画

これは1話から思っていたことですが、戦闘シーンの作画は安定してよかったと思います。ロボットアニメには必要な要素の1つなのでこれは非常に良かったと思います。

ただ、一方ドモンやゾーンボイルがナイフで刺されるシーンはナイフの謎の大きさに現実味が無くなってしまいましたが…。

 

あと戦闘シーンとは関係ないですが、CMに入るときのアイキャッチ画像のモウラ版は好きでした。ただ、フェリアが出てくるときのBGMが緩すぎで「これでいいのか…?」と思ってしまったことも事実ですが。

声優さんたちの演技

もう1つ良かったなぁと思うことは若手の声優さんを中心にいい演技が見られたことです。これこそ、僕なんかが「いい演技」なんていうのはおこがましい限りですが、見ていてよかったなと思うポイントの1つです。

一番印象に残っているのは水瀬さんの「じゃもおおおお!」ですが(笑)。

「コメルシ」に出た声優さんだけではありませんが、2016年以降も若手の声優さんを中心に頑張っていってほしいですね。

最終話まで見た感想(マイナス面)

「やりたいこと」がとっ散らかったのでは?

とにかく思うのはこれですね。ロボットアニメ、主人公と幼馴染、謎の少女…と。

すごーーーくよくある展開は「主人公最強」になって、星を救っていく王道ストーリーです。しかし、「コメット・ルシファー」はそれに頼ることなく12話を終えました

その結果。例えば、戦闘狂やロリコンの敵などこれまで書いてきた「一貫性が無く魅力のない敵」が生まれ、さらにネット上で多くの方が指摘しているように「何もしていない主人公」が生まれてしまいました。(ここについて思うことは後述します)

 

面白くなる要素は山ほど感じられました。3話でモウラがソウゴにフェリアの力の秘密を語った時は、4話以降の展開が非常に楽しみだったんですが…。

以下にも色々書いていますが、決して酷評されるべき作品ではない…と思います。ただ、あまりにシナリオが様々な面において「あと1歩、2歩足りない」という印象をぬぐいきれないので、ネット上にあるあまり良くない評価が蔓延しているのではないでしょうか。

1つ1つの展開が唐突では…

これも何回か書いてきた気がしますが、最終回になっても1つ1つの展開が急すぎました。展開が急なのはうまく言えば”緩急が付いている”とか”驚きの連続”という風に言えそうですが、一歩間違えると

”ただ雑なだけ”

となってしまいます。

 

例えば12話であれば「文明が3度変わるまで…」だったり、そもそも突然土の星の話が出てきたり、と…。

こういう設定を前面に出すのならせめて最終話の前にソウゴの母親の研究内容でソウゴが知ったり、少なくとも12話の前にそういう設定があることを匂わせておくべきだと思います。

 

突如難しい設定を敵からずけずけと語られても視聴者側は混乱してストーリーを追えなくなるだけではないでしょうか。(事実、僕が12話で初めてストーリーを見失ったのはこれが原因です)

キャラの魅力薄で「軸」がいなかった

度々目撃する意見だった「主人公何もやってないじゃんww」という意見。

これは既に上で書いたことと多少かぶりますが、(多分)脚本・スタッフ・監督さんは従来からロボットアニメにありがちな

主人公が最強で敵をぶった切る王道ストーリー

から離れようとしてソウゴに「自分では戦わせず、戦いの役割をモウラや別キャラに与える」というキャラ設定をしたのではないかと思います。

 

しかし、ここまで何もやらない主人公だと…。
直接戦わせるのを避けるんだったら、今年冬に第2クールが放映された「アルドノア・ゼロ」のイナホ君のように(まあ彼は”最強”でしたが…w)頭脳戦で戦わせたり、と彼にも活躍の場を与えるべきだったのではないでしょうか。

ぶっちゃけロマンの方がよっぽど一途で主人公してた印象が残っています(笑)

ロマンとソウゴの立ち位置を変えてみてもよかったのかもしれません。たまには主人公が幼馴染と結ばれるエンドがあってもいいんだぜ…。

事前予告PVの情報量に思うこと

ここにきて思うのは度々BS11で事前に放映されていた予告PV。

あのPVと音楽を聞いたときは「ミステリアスで非常に面白そう」と感じていました。しかし、ここまで見て見方を変えるとあそこまで情報量が少なかったPVは

もしかしてあの時点で脚本・構成が固まっていなかったからなのでは…

とも思ってしまいます。いくら何でもそんなことはないと思いますが。

 

(よかった点)で書いたように、音楽や戦闘シーンは非常に見ていて気持ちよく、声優さんも若手の方を中心に登用していて非常に良かったと思います。

だからこそ、それを活かすようなストーリー構成にしてくれればなぁ…と思わずにはいられません。一言で表すと

歯車がどこかでずれて、色々とちぐはぐになってしまったアニメ

という印象です。

おわりに

まあ色々書いてきましたが、この作品を糧にエイトビットさんにはオリジナルアニメに再チャレンジしてほしいですね…。

やっぱりアニメって構成や脚本が大切なんだなぁと思わされたアニメでした。

あまりいなかったとは思いますが、ここまでこのアニメに関してブログをチェックしてくださった方には本当に感謝です。ありがとうございました。

 

Amazonアソシエイトの画像を張る意味もそこまで感じられないので…。

この辺で失礼いたします。 

冬アニメの感想記事でまたお会いできることを願って。