多田くんは恋をしない 5話感想&考察!10年前から光良の心は”止まっている”?
第5話「大丈夫だ、いないから」
ー伊集院薫SHOWは永遠に続くんだからな!!(薫)
良い友情回でした。そして、物語は6話から一気に加速していきそうです。
というわけで、多田くんは恋をしない(ただこい)第5話「大丈夫だ、いないから」の感想と考察を書いていきます。5話までのネタバレがありますので、未視聴の方はご注意ください!
5話の簡単なあらすじ
光良が思い出していたのは、10年前のとある日。10年前に両親と死別していたことが明かされます。どこか浮かない顔の光良の前に薫が現れ、「伊集院薫SHOW」がはじまります。まずは、多田珈琲店での薫による料理のふるまいです。
各々の要望に応え、絶品料理を作る薫。辛口のアレクも丼が空っぽです。第10回の伊集院SHOWはここで終わらず、薫が貸し切った銭湯に向かうことになります。一方、テレサは光良の両親が10年前に亡くなり、父のカメラを光良が使っていることを知ります。
男湯・女湯でそれぞれ恋バナをする一同。その中で、研太郎は年上のとある女性に片想いしていることが明かされます。ここでのピン先輩と日向子はもう夫婦。
帰り道。薫は光良に「河童に足を取られそうになったら、ちゃんと言えよ」と告げます。何の気なしに返答した光良に対し、「分からないだろ!お前はいつも何も言わないから…」と返します。そして、「お前がやめてほしいって言っても伊集院薫SHOWはずっと続けるから!」とも。ここで光良は満面の笑顔を見せます。
道中、多田兄妹とアレク・テレサだけになり、伊集院薫SHOWが光良の両親の命日に、薫が催してくれているものであることが明かされました。良い話…で終わると思いきや、Cパートではとうとうテレサの婚約者らしき人物が登場します。
以上です。
5話の考察・感想
では、5話の考察を中心に。光良の心が垣間見れた良回でした。
光良の心は10年前から…
5話のラストでこそ、薫のおかげで笑顔になった光良でしたが、冒頭では10年たったいまでも両親のことを引きずっている様子です。
奇しくも、同じ10年前、自分のことを”テレサ様”と呼ばせる原因になってしまった思い出を持つテレサは、光良に尋ねます。
テレサ「きっとその頃から、多田くんは強くなろうと思って生きてきたのでしょうね」
光良「…どうかな」
5話の食べたい物で、光良は薫に甘口のカレーライスをリクエストしています。対して、妹のゆいのリクエストは鰤大根。上記のやり取りと、リクエストした料理から
光良の心が10年前からどこか成長しないままになっている
ように感じました。また、恋愛トークでも光良だけは何も興味が無い様子。
アバンで父親に言われていた「ゆいとじっちゃん、ニャンコビックを頼むぞ!」というセリフを最後に両親は他界してしまいました。この言葉が一種のトラウマのようになり、光良の心をどこか凍りつかせ恋愛も無自覚のうちにストッパーをかけてしまっているのかもしれません。
タイトルはこういう意味なのかも…と再発見した一幕でした。
テレサの表情とアレクの表情の対比
続いて、光良と薫がじゃれあっている自分たちの思いをぶつけ合っているシーン。薫の心意気や、10年間の感謝を伝えた光良も良かったですが、個人的に気になったのは2人の様子を見るテレサとアレクの表情の違いです。
微笑みを浮かべているテレサに対し、どこか他人事の様子のアレクです。2人の表情の違いは、
テレサは2人を羨ましがっている
のに対し、アレクは
2人のやり取りの真の意味を理解していない
のではないかと感じました。
3話の感想で、僕は”10年前の出来事は、テレサとアレクの仲を深めるきっかけになった”と書きましたが、それは間違いだったのかな、と。
あの出来事以来、アレクはテレサ「様」と呼ぶようになり、”友人”ではなく”保護者”の立場へと変わってしまいました。
だから、テレサは2人の関係を10年以上前の自分たちに重ね、そうなりたいと願うからこその、微笑みです。そして、アレクは10年前に封印してしまったテレサへの友情という気持ちを忘れかけているからこその、この表情ではないでしょうか。
いやはや、「多田恋」が今季1注目のアニメと言っておきつつ、今更になって色々なことに気が付くのは恥ずかしいばっかりです…。もっと細部まで見ていかねば。
その他感想
恋愛アニメ…より友情アニメ?
銭湯でいきなり男湯のシーンが流れたのはたまげた。よく考えると、男性だけでなく女性が喜びそうなシーンも満載のアニメです(男キャラのじゃれ合い、選定されている声優さん等々)
4話でがっつり描かれたピン×日向子の恋愛話も5話では自然なものとして描かれていました。もしかすると、この2人にスポットを当てることはもうないのかも…?
各カップリングのお話を楽しんでいくアニメかと思いましたが、実際はテレサと光良の恋路を周りの友人が支えていく展開がメインで続いていくのかもしれないですね。
微笑ましい2人と片想いの連鎖に注目
というわけで、もはや公認カップルのピン先輩と日向子。5話でもピン先輩が日向子=HINAであることに気が付いているかは微妙でしたが、自然に冷やしタオルを受け取ったり、横に並んで歩いたり…。はやく結婚しましょう(笑)
もう1つ注目しておきたいのは、各キャラの境遇が片想いばかりであることです。
ゆいが研太郎のことが好きなのは、早くから明かされていたことですが、まさか研太郎に別に好きな人がいるとは…。アレクはアレクでテレサの婚約者らしき人が好きなのはほぼ確定でしょうし…。当のテレサは光良に心が動いています。
この
片想いの連鎖と、どこか脆いテレサ・アレクの友情がどう転ぶか、とても楽しみ
です。もうこの際ドロドロの四角関係とかやっちゃえばいいんじゃないかな
5話のまとめと6話に向けて
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というわけで、多田恋5話の感想でした。よくよく過去回を見直すと、新たな発見もある作品です。細部まで見るほど味が出てきます。
そして、もう6話放送直前と言うことで、既に6話のあらすじも公開されています!
第6話「雨男、じゃないぞ」
大学の夏休みを利用して、テレサの幼馴染みのシャルルが日本にやって来た。シャルルはテレサの憧れる日本を見たいと言って、恋ノ星高校も訪問。対面した写真部メンバーたちは、最初は緊張していたが、シャルルはとても感じが良い人だったので、あっと言う間に打ち解ける。
その翌日、多田は伊集院に誘われて参加したパーティーで、偶然、彼を見かける。その隣には、美しくドレスアップしたテレサとアレクもいて……。
ー公式HPより
とうとう光良がテレサの正体を知るのでしょうか?楽しみです!
それでは、この辺で。
【追記】6話の感想記事、書きました!