荒ぶる季節の乙女どもよ(荒乙) 9話 感想&考察!ひと葉を起点にした対比と新菜の”執着”
第9話「キツネノカミソリ」
ー和紗…成長したわね。(り香)
8話の記事はお休みしました。キャンプファイヤーで一気に動いた物語。り香さんの浮かれ具合は見ていて微笑ましいけど、取り残された側はどうする…?
というわけで、荒ぶる季節の乙女どもよ。(荒乙)第9話「キツネノカミソリ」の感想・考察記事になります。9話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
(注意:管理人は原作未読です。ご了承を)
荒乙 9話のあらすじ・ネタバレ
晴れて恋人同士となった泉・和紗は時間を合わせて一緒に登校します。駿に告白したり香は文芸部でいじられ、り香は男子への見方を変えたと一同に告げます。
ひと葉は、山岸先生が富多先生に惚れていることを察します。百々子は帰り道に新菜に「和紗から泉を奪うつもりなのか」と尋ね、新菜はそれを否定しません。
変わらずに”友達”でいたい百々子は新菜を説得しようと試みますが、新菜は「友達とはえすいばつできないでしょ?」と一蹴します。
帰り道、泉は和紗を家に誘いますが、関係性が変わったことからドギマギしてしまいます。一方で、新菜は三枝から入れ知恵をされます。
新菜は和紗との距離を掴みかねている泉に「電車に乗らない?」と提案し、ひと葉は山岸先生に彼の行動を帳消しにする代わりに「抱いてほしい」と交渉します。
山岸先生は彼女の言葉に「7時に公園で」と約束を取りつけます。園絵はり香に「星の王子さま」を探すようお願いし、新菜も泉に「星の王子さま」の内容を話します。
泉は「自分にとってのキツネは菅原さんだ」と伝えます。これは三枝の見解と一致していました。新菜は痴漢されていると泉にメッセージを送り、泉の手を自分の元へ誘います。ひと葉は自分の下着を捨て、山岸先生の車に乗り込むのでしたー。
以上です。
9話の感想と考察
まずは記事にしていない8話の振り返りということで、感想ツイートを掲載しておきます。
#荒ぶる季節の乙女どもよ 8話視聴。
— ゆっちー (@yyy_pocket) August 29, 2019
動く者、動けない者。叶う恋、叶わない恋。自分から「好き」と伝え、和紗の手を取る泉を見て…やっぱり泉ってかっこいいわ。
百々子の「うっ」には笑ったw
新菜が動き出すことも想定済みだけど、心配なのはひと葉。このままでは終わるはずないと思うけど…? #荒乙
~ブログ用見出しメモ~
— ゆっちー (@yyy_pocket) August 29, 2019
・泉が伝えた形にならない”好き”
・とうとう始まる新菜の真の「荒ぶり」
・文章で伝えた駿、言葉で伝えたり香
・動けなかったひと葉の次の一手に期待!
こちらも、9話の記事で8話の内容を織り交ぜる予定です。
無理してでも記事にすべきエピソードでした笑 #荒乙
8話は青春万歳!回でした。り香の告白と泉の告白が素晴らしかったですね!
仕掛けたひと葉と彼女の味わった屈辱
常にのらりくらりと山岸先生に交わされていたひと葉は大勝負に出ます。今まで自分にしてきた言動や行動を全てチャラにする代わりに自分を抱いてほしい、と。
三枝や泉の手を自分の胸や尻に当てようとする新菜も大概ですが、一番暴走しているのはひと葉で間違いありません。
ひと葉は、山岸先生の車に乗り込む直前、恐らく彼女が穿いていたであろう下着を脱ぎ捨てました。「私この下に何も穿いていません」と言わんばかりの準備です。
ひと葉にとっては、これが山岸先生を振り向かせるための最大限の努力で。自分の退路を断とうとしている意気込みも感じます。
ただ、この行動は直前に新菜が見せたやり口と対照的です。大人のやり口の新菜、”子供”のやり口のひと葉。だからこそ、ひと葉を応援したくなるものですが…。
ひと葉と誰かを対照的に描いていた場面はもう1つありました。ひと葉が、富多先生について語る山岸先生を見た場面ですね。
ひと葉は他の文芸部メンバーと比べても背が小さく、華奢な体型です。一方で、山岸先生は、富多先生の笑顔やふっくらした体型について嬉しそうに語ります。
作中では心情が詳しくは描かれませんでしたが、ひと葉にとってきっと大きなダメージになったはずです。自分とは全てが真逆の女性を山岸先生は好きだったのですから。
ひと葉を起点にした「新菜の行動」「富多先生の存在」との対比が面白い回でした。
新菜が選んだ「執着する対象」と百々子の言葉
8話の最後で、新菜は三枝に「人生で初めて”執着”してみようと思う」と伝えていました。その結果の一部が9話で見られました。
新菜にとって和紗と百々子は人生で初めてできた友人です。そんな百々子の「認められない」というセリフを聞いて、新菜は河原を後にします。
あの場面で、その場を後にすれば百々子と”友人”でいられなくなる可能性もあります。それでも、新菜は「執着する対象」を自らの手で選びました。
えすいばつができない友達ではなく、えすいばつができる恋人を選んだわけです。
去っていこうとする新菜に、百々子は「向こうは1人だよ、こっちは2人だよ。私たちを選んでくれるならおまけだって付けるから!」と説得しました。
一見すると滑稽にも見えるかもしれない百々子の新菜に告げた言葉。
でも、自分はこの発言を聞いたときに、百々子はこういうことを言う人だから、新菜が”友達”だと認めたんだな、と思いました。
まっすぐで、飾り気のなく、一生懸命な言葉。これが百々子の魅力です。
…友達同士ではえすいばつができないのは分かりました。でも恋人になればできますよね?男と女である必要はないはず…!
恋に破れた新菜×彼女を支える百々子の図式が現実味を帯びてきました!
新菜の言葉で百々子にも「あれ?」と火が付いた様子。百々子の新菜へのアプローチに期待しましょう!
泉と和紗のリンクする心情と「星の王子さま」について
典元家の泉と和紗の心情がリンクしているのがとてもよかったですね。
泉が考えていることは和紗も考えていて、和紗がしようとしたことは泉もしようとしているという…。
恋人同士の互いに遠慮している部分が大いに見られる素敵なシーンでした。麦茶も同じタイミングで飲みだして、一気に飲み干す辺り2人の関係性が伺えるようです。
そして、場面は列車に乗る泉と新菜のシーンへ。新菜は「星の王子さま」の話をし、泉は自分にとってのキツネは新菜だ、と伝えました。
確か「星の王子さま」の本編では、キツネは「仲良くなったのは悪いことでは無かった」というようなセリフを最後の方で残していたような覚えがあります。
もし、物語がこの通り進むのであれば、”バラ”である和紗は「勝ち確」ですが、相手はあの菅原氏。ただでは転びません。
…新菜がした行動って、泉の「痴〇物」が好きなのを知っての行動なのかなw
かつて三枝の手を誘い自分の胸に当てた菅原新菜。彼女は、同じように泉の手を自分の下半身へと誘います。その新菜の表情は明らかにドキドキしているものでした。
「星の王子さま」では、ヘビに噛まれることで王子様は元の星に帰ります。
それでは、泉が和紗の元に帰ろうとする気持ち(=ヘビ)を、新菜(=キツネ)が葬ってしまえば王子様はどうなるんでしょうか。
次回以降も、本気の新菜の行動から目を離せません。
清々しいほどの掌返しに乾杯!
冒頭から惚気ぶり全開のり香と和紗よ…w
特に、り香の掌の返しっぷりには思わず笑ってしまいました。今の彼女に1話で自分が言っていた内容をホームビデオ形式で流してやりたいですww
見てください、このり香を見る3人の目を!全員呆れておりますぞ!
り香×駿コンビについては、既に危ない場面も乗り越えているので、落ち着いた関係が続きそうです。
泉×和紗が一筋縄ではいかなそうなので、その分2人には、ぜひ見ている側まで恥ずかしくなるぐらいの青春物語をさく裂させてくれることに期待しましょう(笑)
アニメ「荒ぶる季節の乙女どもよ。」9話感想まとめと10話に向けて
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というわけで、荒ぶる季節の乙女どもよ。第9話の感想・考察記事でした。
ここから先、更に「岡田さんのいい所」が出てきそうで楽しみです。負けるな泉、新菜に打ち勝って和紗の元へ戻るんだ…!
次回第10話は「穴」です。新菜の発言がもうアレ。それでは、この辺で。
【追記:10話の感想・考察はこちらから!】