【ネタバレ有】映画「あした世界が終わるとしても」 感想&考察&評価!迫力満点の戦闘とキャラの”良さ”に大満足!
引き込まれるストーリーと後半の戦闘シーンで夢中になった90分でした。
公開初日に「あした世界が終わるとしても」を映画館で見てきました。今回は”あしせか”の感想とレビュー記事になります。
- 「あした世界が終わるとしても(あしせか)」の声優、主題歌、公開日等の基本情報
- 「あしせか」のあらすじ(ネタバレ無し)
- 当映画を見た感想・考察・レビュー(以降ネタバレ有り)
- 映画「あした世界が終わるとしても(あしせか)」感想&レビューまとめと小説(原作)紹介
「あした世界が終わるとしても(あしせか)」の声優、主題歌、公開日等の基本情報
まずはキャラ紹介を中心に、「あした世界が終わるとしても」の基本情報を整理しておきます。以下、使用画像は映画『あした世界が終わるとしても』より引用しています。
監督は櫻木優平さん。櫻木さんといえば、「イングレス」というアニメを手掛けていた方です。
公開日は2019年1月25日(金)。本日26日は新宿で舞台挨拶が予定されています。そして、主題歌・挿入歌共にあいみょんさんが担当しています。
続いて、キャラクターと声優さんの紹介です。
挟間 真(CV:梶裕貴さん)
幼いころに母親を目の前で亡くした高校3年生。「研究所」にこもりっきりの父親がいる。琴莉は幼馴染で…?
泉 琴莉(CV:内田真礼さん)
真の幼馴染で、真のことを気にしている。友人も多く、男子からの人気も高い。
ハザマ ジン(CV:中島ヨシキさん)&イズミ コトコ(CV:千本木彩花さん)
「もう1つの日本」の真と琴莉に当たる人物。母親を殺されたことで、ジンはコトコの命を狙う。コトコは「もう1つの日本」の公女の座につく人物。
ミコ(CV:悠木碧さん)&リコ(CV:水瀬いのりさん)
コトコによって開発された「知能搭載遠隔人型兵器マテック」。人間と”フィックス”することにより、感情も共有し、戦闘能力を発揮することができる。
見る前から面白そうだと分かるキャラ設定になっています!
「あしせか」のあらすじ(ネタバレ無し)
こちらのあらすじは公式HP(STORY‖あした世界が終わるとしても)より引用。
幼い頃に突然死で母を亡くし、心を閉ざしがちな主人公・狭間真。「重要な研究」に没頭し続けている父とも心を通わせることができないでいる。
クラスメイトで幼馴染の琴莉は、そんな真をずっと見守り続けてきた。
高校三年生の秋、真は琴莉をデートに誘う。
受験を控え、将来への不安を一時忘れることが出来た大切な時間。隣同士で観る映画、はじめて一緒に撮ったプリクラ、新宿でのショッピング、カフェでのお喋り。
いつも隣にいてくれた琴莉の笑顔は、これまでで一番輝いて見えた。真は勇気を出し、琴莉へ想いを伝えようとする。
「琴莉。僕は君のことが…」
だが、想像もしていなかった出来事が、少年と少女の運命を変えていく。
琴莉の携帯電話に、真の父が亡くなったと連絡が入る。母と同じ突然死。近年急速に増加していた突然死は深刻な社会問題となっていたが、母に続き、父までも……。
真の前に、ジンと名乗る少年が現れる。ジンは真に告げる。
「俺はお前だ。お前は俺が守る」
ジンは、この世界と相対するもうひとつの世界「日本公国」から来たという。ふたつの世界には相対する人物がおり、片方の世界で死ぬと、もう片方も死ぬ。父と母の死は、日本公国で、公女と呼ばれる権力者に処刑されたからだったのだ。
ジンは、日本公国で絶対的な権力をふるう独裁政権を倒すため、公女コトコと相対する人物を殺すためこの世界に来た。
困惑する真。相対するふたりの前に、少女の姿をした人型兵器・ミコと、ミコと共に真を追いかけてきた琴莉が現れる。
琴莉の顔を見たジンは言った。
「あいつが、この世界の公女ー」
相対するふたつの世界を舞台に、真とジン、琴莉とコトコの運命が交錯する。
「僕は、僕の世界を諦めないー」
シナリオとしては非常にわかりやすい構成になっています。ちなみに、世界観の説明は古谷さんがナレーションでしてくださるので、安心です(何が
当映画を見た感想・考察・レビュー(以降ネタバレ有り)
ここからは映画を見た感想や考察になります。見出しにある通り、非常に分かりやすいエピソードであったため、考察よりは感想が主になります。
以下、作中のネタバレを含みます。
ただ、詳細なストーリー解説は記載していないため、当記事を読んでから映画館に足を運んでも十分お楽しみいただけると思います!
【感想】戦闘シーンとCGアニメーションのすごさ
「あしせか」をどんな人に勧めたいですか?と言われれば、真っ先に
大迫力のアクションを見たい人
が挙げられます。
戦闘シーンは後半に連発しますが、その中でも特にリコとの最終決戦の描写は息を飲むような出来です。
リコが出す攻撃の足?を駆け上がっていくミコ、攻撃を防御するアルマ、そして「最後の弾丸」を打ち込む真とジン。
思い出すだけで鳥肌が立つような演出でした。
他にも、序盤のミコvsアルマの戦い。琴莉がミコの元へ向かおうとしたときに、ミコが「来ないで」と伝え、アルマにやられるまでの流れは心臓が止まるかと…。
もちろん、これら以外の戦闘シーンも迫力満点です。見入ってしまい、購入した飲み物を半分以上残すぐらい集中しておりましたw
もう1つの見どころといえば、CGのアニメーションです。日常パートでもとにかくヌルヌルキャラクターが動きます。
少しキャラを遠巻きに映すシーンなんかは「実写か!?」と言わんばかりのリアリティで、非常に驚かされました。
一方で、日常シーンかつキャラをアップで撮影した際には、少しだけ違和感も。立ち絵でモーション機能を採用しているギャルゲーをイメージしていただければ分かりやすいかな?あんな感じを受けました。
公式HPの中で桜木監督は「前半と後半のギャップを見せたい」と語っていました。自分は完全にその狙いにはまってしまいましたね…。
【感想】何かもうキャラが全体にかわいい
キャラ紹介を見るだけで、ミコとリコがかわいいだろうというのは何となく理解できますが、男キャラも含めて好きなキャラばかりでした。
公卿という「悪役たる悪役」がいるため、メインキャラクターに嫌悪感を抱くことがありません。非常に気持ちよく見終えることができました。
思い出せる限りで、各キャラクターの「かわいい」シーンをまとめておきます。
①琴莉「頼れバカ…」
父親を失い、自暴自棄気味の真に対しての琴莉の言葉。
最初は分岐路で別れる際、聞こえないように呟くのですが、その後に真の背中に顔を押し付けて同じセリフを言うところで「うおおおおおおおおおお」という雄たけびをあげました。
あ、映画館なので心の中にとどめましたよ、ええ。本当にこのフレーズはずるい。
②ミコが琴莉の感情を代弁するシーン
アルマ戦を終え、ミコと琴莉がフィックスした後の真の自宅にて。
琴莉の赤裸々な思いを語るミコさん。ちょっとドヤっている感が伝わるミコも、照れる琴莉も良きでした。
しかもお風呂シーンまであるとは…!しかもしかも2人で入浴するとは…!
③真が覚醒した時のジンの表情
完全に機能が死んでしまった東京(東京っていっつも麻痺させられてない?)で、日本公国のロボと戦い、限界が訪れた場面で登場する真とミコを見たときのジンが…!
都心で4人(2人と2体)が各々をカバーしあいながら戦っているシーンは、強い希望を感じさせられるものでした。
④リコの記憶を初期化するミコ
こうなるって覚悟していたのに、いざそのシーンになると…。
記憶を消す瞬間ではなく、リコがミコの記憶を失い、ミコに「誰?」と尋ねたシーンが辛すぎる。
で、このシーンはミコが涙を流すのはリコが記憶を無くしてからというところがまた良きです。最後まで、ミコはリコの「姉」であろうとしたのでしょう。
あとは、「かわいい」とは違いますが、自分が死ぬと覚悟した後の琴莉の表情・真礼さんの演技が心に残っています。
一度死を受け入れるのに、いざ死ぬとなると怖くてたまらない琴莉。
「どうしよう、やっぱり怖い」と言いながら真に抱きつきますが、日本公国ではコトコの処刑が進行していてーー。
意地でも『ラストシーンまで真に「好き」を言わせまい』というスタッフの想いも伝わってくるシーンでした。
【感想】パニックに陥った日本国内の描写に鳥肌
日本公国の襲撃に遭い、全国中に「ゲリラ戦闘警報」と「国民保護サイレン」が鳴り響きます。このサイレンの音、本当に無理ですわ…。
逃げ惑う人々、誰もいなくなった都心、鳴り響く警報音。次々と現れる公国の使者に、CGアニメーションがミックスされ絶望感と臨場感が満点のシーンになっていました。
その絶望感があったからか、ジンたちが簡単に公国軍を倒しすぎじゃない?とも感じましたが、あれを倒せないと先には進めないんだから仕方ない。
2人と2体のコンビネーションによる賜物…ということにしておきましょう。
【考察】琴莉とコトコの結末について
考察要素として挙げるとすれば、最後に元の日本で亡くなったはずの琴莉が生き返っていたことでしょうか。
単純に、日本公国とのリンクを切断した+肉体が元のまま保持されていたことによるものだと理解するのが一番良いですね。
日本公国側のコトコのお墓に小鳥が止まり、飛び立っていったことが何よりの答えになっています。
コトコと繋がっていた琴莉はようやく自由になって、自分の人生を歩みだせたことを感じ取ることができました。
個人的には、この作品の楽しみ方は「考える」のではなく「感じる」ことだと思うので、これぐらいの展開であれば特に違和感を覚えることなく見ることができました。
そういった意味で、作品に理屈を求める人には不満が残る締め方だったかもしれません。
見終えた後は琴莉は声だけを聞かせるような演出でもよかったのでは?とも思いましたが、それではダメなんですね。
この作品の主軸は
「挟間真が”泉琴莉に”好きを伝える物語」なのですから。
【考察】どうしても必要だった「日常パート」
基本的には、シリアス&戦闘シーンで進んでいった作品ですが、途中皆で街中に遊びにいく描写がありました。
この怠慢さえなければコトコは死なずに済んだのでは…とも思いますが、この「日常パート」は作中でどうしても必要になるものだったのではないでしょうか。
〇日常から非日常への落差
平和な日常があるから、琴莉の死がより鮮明なものになります。
「突然死」という言葉で不可解な死が描かれている都合上、琴莉を退場させるとすれば”突然”である必要があります。
平和な生活から、突然の絶望へ。母親も父親も、そして琴莉も同じように失った真を描くことで、塞ぎこむ彼の姿へとスムーズに繋がります(=うじうじする真にヘイトを感じさせない構成)。
〇ミコとリコの思い出作りの場
「造られた」存在のミコとリコ。ミコがリコの記憶を消すシーンをより意味あるものにするためには、視聴者サイドに2人の仲の良さを見せておく必要があります。
2人のコスプレは素晴らしかったですね。まだ見ていない方は必見です!
…しかし、美女3人と同じ顔をした男2人が都内で遊んでいたら周りの人はどんな反応をするのだろうか()
【レビュー(まとめ)】分かりやすさが最大の魅力!一点あげるとすれば…
得点を付けるとすれば、90点は付けたい作品でした!
良かった点はこれまでの【感想】でも挙げてきましたが、何よりも作品の分かりやすさが大きいです。
どうしてもパラレルワールド物は複雑な考察を要する作品が多い傾向にありますが、そういった難しい描写はほとんどありませんでした。
特に、TVアニメではなく映画という媒体なので、何度も見直すことが難しいです。
その中で、「1回見るだけで」「90分という枠組みで」ストーリーをスムーズに理解できる構成であったため、この映画を見て本当によかったと思います。
ただ、途中やや駆け足気味だったのも事実。映画の迫力あるシーンに加え、「アニメ版」として放送があれば今度はストーリー面もより楽しめそうです。
また、「あした世界が終わるとしても」の原案として、huluのオリジナルアニメ「ソウタイセカイ」があります。
huluは2週間であればお試し期間として無料で視聴することができるので、合わせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
映画「あした世界が終わるとしても(あしせか)」感想&レビューまとめと小説(原作)紹介
というわけで、「あした世界が終わるとしても」の感想&レビュー記事でした。
魅力は十分に書いてきたつもりです。ビッグタイトルにやや隠れてしまっている感がある「あしせか」ですが、素敵な作品でした。
まだ見ていない方は是非、土日に映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
それでは、この辺で。