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この音とまれ!12話 感想&考察!武蔵の”部長らしさ”と桜介の苦い恋心

第12話「ライバル」

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ー今はまだ気迫に差があるけど…。2人が同じレベルになったらかなり…(さとわ

 

新しい”ライバル”の登場、そして「お約束」と言わんばかりのアクシデント…。最終回でボロボロになって2クール目に突入する流れか…?

というわけで、この音とまれ!第12話「ライバル」の感想と考察になります。12話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!

(注意:管理人は原作未読です。ご了承を)

この音とまれ!12話のあらすじ・ネタバレ

明陵の音楽を聞き、その圧倒的な演奏に時瀬のメンバーは暗くなります。武蔵は自分らの掲げた”全国一位”という目標は、あの演奏を超えることだと説きます。

愛たちは茨城の永大付属の宮千太朗と春日井晴に出会います。互いに喧嘩っ早い千太朗と愛はいがみ合います。会場には時瀬の演奏を聴くため、哲生と衣咲が現れます。

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永大の演奏は「さらし風手事」でした。桜介をして「難易度が高い」という曲を、千太朗の気迫と晴のサポートで演奏して見せます。千太朗は祖母が作った部を守るため箏を始めた経緯がありました。

続く姫坂も合同練習会を上回る演奏をして見せます。一方、珀音高校の神崎澪は「大会の音はつまらない」と言い、衣咲も「退屈な演奏だった」と評します。

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滝浪は衣咲の学校の先輩でした。音楽一家に生まれた滝浪は作曲の才能がありましたが、周囲に持ち上げられる度に音楽が「窮屈でつまらないもの」になっていきます。

出番が近づく時瀬のメンバーは緊張が高まります。特に初の演奏である妃呂は、緊張から箏を倒してしまいます。愛の箏を守ったさとわを庇うように愛が駆けつけ、箏がぶつかった愛は手に怪我をしてしまうのでした。

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以上です。

12話の感想と考察

一気にライバルが増えてきました。”浅く広く”書きたい内容がたくさん詰め込まれていた「王道」のエピソードだったように感じます。

武蔵の眼差しと慣れ・不慣れの差が出たメンバー

ここで妃呂がハプニングを起こすとは…。

作中でも触れられていたように、妃呂とその他6人の決定的な違いは「大勢の前での演奏経験の有無」です。

 

通孝たちも緊張するとは言っていましたが、同時に「龍星群ぶりの緊張感だぜ…」と語るなど、全校生徒相手に演奏した経験が活きているような発言が見受けられました。

一方、妃呂は初の演奏であり、おまけに光太に指導してきた経緯があります。

結果として、妃呂の緊張感が箏の転倒に繋がり、それによってますます妃呂が演奏に不安を覚える…という「負のスパイラル」が生み出されてしまいました

 

しかし、妃呂の緊張感を見抜くような武蔵の眼差しが良かったですね!副部長に助けられた部長は、部長らしく副部長を気遣っています。

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それ以外にも、姫坂の演奏を聴く際に真剣な表情を浮かべていた武蔵の姿も印象的です。姫坂の音楽を聞き、雰囲気に飲まれずどっしりと構えています

この武蔵の「部長らしい」姿を見て、安心したような表情になる愛もさりげない良い描写でした。

武蔵の成長を感じられるエピソードを、1クールの終わりに持ってきてくれてよかったです。

リアルすぎる「不安感の描写」

上の見出しでは妃呂に着目して、緊張感からハプニングを起こす→ますます不安感が広がるという”負のスパイラル”について書きました。

12話ではもう1つ、とてもリアルに不安な心情を描写している場面があります。

 

それは、妃呂が言った「今のところ下手な学校無くない?」という発言です。無意識の内に人間の心理である”自分より下の者を探そう”という部分が出ています

自分に自信が無い時に、こういった発言が出ます。妃呂の発言から、この時点で既に不安感を覚えていたことを理解できる構成になっていますね。

武蔵に「どこもレベル高いかも」と返答された後の妃呂の不安そうな表情が、心に残ります。妃呂の表情とどっしり構えて姫坂の演奏を聴く武蔵の対比がお見事です。

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”つまらない音楽”というフレーズが与える意味

12話の中で、それぞれのキャラクターが音楽を「面白い」「つまらない」と評している場面が何度もありました。

澪:大会の音は皆同じような音で「つまらない」

桜介:永大の音楽を聞いて「おっもしれえ!」

衣咲:(姫坂の音楽を聞いて?)「退屈」で寝ていた

滝浪:騒がれ、自由ではなくなった音楽は「つまらなく」なった

 

姫坂の演奏は確かに抜群にうまいことは確かですが「整っている音楽」であることは間違いないでしょう。言い換えれば”教科書通り”の音楽を突き詰めた演奏です。

一方、明陵の音楽は桜介が他のメンバー全員を率いる迫力があります。永大の音楽も粗削りな部分は多いですが、さとわに不安感を与えるほどの気迫があります。

 

この”音楽性の違い”を第三者の感想で表現している部分がとても面白かったです。(実際、音楽だけを聞いても自分には”整っている”とかが分からないもので…)

聞こえる音以外の部分が、聞き手の心を掴むのですね。

 

滝浪が他校の音楽を聞かなかった理由は、恐らく彼が言う「つまらない音楽」ばかりが大会で演奏されているからでしょう。

愛と千太郎が似た者同士であるように、滝浪と澪も似た思想の持ち主だということが分かります。

 

この一連の発言を見ると、さとわが過去にコンクールで指定曲ではない曲を演奏したテープを聞いて、愛が涙を流していた場面が思い出されます。

愛が涙を流したように、今度は愛たち時瀬のメンバーが滝浪や澪、桜介を唸らせる演奏ができるのかどうか、次回がとても楽しみです。

桜介の胃が痛くなる恋模様

明陵の演奏の後の舞台裏から、少しばかり胃が痛くなるような明陵メンバーの関係性を垣間見ることができました。

自分を心配してくれる朝乃に、桜介は軽口をたたいて応えますが、朝乃はその場に現れたよっちゃんの方に向かってしまいます。

朝乃の笑顔や態度から、朝乃の意中の人は恐らくよっちゃんでしょう。

 

前回で桜介の長所は「観察眼の鋭さ」であると語られていました。そんな桜介がずっと一緒にいる朝乃の恋心に気が付かないわけありません

朝乃の行動を見た桜介の辛そうな表情は、見ているこっちも辛くなる…。目を背けるように下を向く桜介が描かれています。

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きっと桜介の「ちゅーしてくれたら具合は治る」という発言は、半分は軽口であって、もう半分は本心で。

朝乃と一緒にいるために彼が磨いた”観察力”によって、朝乃の本心を掴むことになってしまうとは…。何とも皮肉で苦々しい恋愛です。

物怖じが無い千太朗の今後に期待!

上でも書いたように、愛と千太朗はいがみあっているものの「似た者同士」です。

愛は初見で見ると「怖い」という印象を与えやすい風貌をしています。そんな愛に真正面から千太郎は向き合っていっています。

これは千太郎の今後がとても楽しみになりますね…!

 

物怖じしない性格は、舞台裏で晴と会話しているシーンからも伝わってきます。ただ、さとわを見て鼻血を出す(しかもイメージ図が桃w)なのは笑ってしまいました笑

アニメ「この音とまれ!」12話感想まとめと13話(1クール目最終回)に向けて

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というわけで、この音とまれ!第12話の感想・考察記事でした。

残すところ今クールはあと1話。3か月も続きが見られないと思うと心苦しさはありますが、愛たちの成長の証をしっかりと見せてほしいです。

次回第13話は「久遠」です。それではこの辺で。

 

【追記:13話(最終回)の感想・考察はこちらから!】

www.anime-kousatsu.com