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荒ぶる季節の乙女どもよ(荒乙) 4話 感想&考察!和紗、百々子と山岸先生の”リアル”への触れ方の違い

第4話「本という存在」

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ーミロ先生お願いします!私に…私にリアルを教えてください!(ひと葉

 

ようやく5人全員が「荒ぶって」きました。アプローチをかけられる者、本に答えを探す者。最初に動き出すのは誰だ!?

というわけで、荒ぶる季節の乙女どもよ。(荒乙)第4話「本という存在」の感想・考察記事になります。4話までのネタバレが含まれているので、未視聴の方はご注意を!

(注意:管理人は原作未読です。ご了承を)

荒乙 4話のあらすじ・ネタバレ

り香が”イメチェン”を果たして登校し、周囲からはやし立てられ、駿を軽薄と言ってしまいます。「曾根崎さんを好きになりかけてた」と言う駿に、り香は「自分をどう好きになったのか」のレポート50枚提出を命じます。

恋に悩む和紗を見た百々子は、新菜と2人でハンバーガー屋に行きます。恋をしたことが無い百々子に対し、新菜は”和紗の力になりたい気持ち”が大事だと伝えます。

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ひと葉は部室で山岸先生と会話をします。ひと葉の描写を”想定内”と評する山岸先生に、ひと葉は馬乗りになります。こうして彼女の中で新たな気持ちが芽生えます。

百々子は予備校の帰りに、友人に誘われカラオケに行きます。その中の1人、杉本は小学生時代に1人で本を読む百々子を”かっこいい”と感じていました。

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この出来事を和紗に相談する百々子。まだ気持ちの整理が付かない2人は、感情に名を付けるべく読書に勤しみます。翌日、屋上で駿はり香に50枚のレポートを渡します。

溢れだす「かわいい」の文字にり香は涙を流し、レポートには告白もありました。

ひと葉は山岸先生に「リアルを教えてほしい」と迫り、泉は新菜に相談に乗ってもらうことになります。2人の姿を列車越しに和紗が目撃してしまって…?

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以上です。

4話の感想と考察

この作品、水で表現する内容が多いですね…。今回のひと葉発情→蛇口から一滴の水ってもう絶対アレですよね。そして、やっぱり男キャラが好きなアニメです。

新菜の相手に対する態度の違い

ここまで、内面や行動に、唯一踏み込んだ描写がされていない新菜。そんな彼女ですが、4話では彼女の考え方の一端を知ることができました。

百々子の相談に対して真摯に受け止め「私の人生で出会った女子史上、一番仲がいいよ。百々子ちゃんと和紗」と百々子に伝えます。

一方で、浅田さんにはノートを踏まれたことに対し、何倍もの”お返し”をして見せ、劇団の?三枝に対して暴言を吐くシーンも見られました。

 

大事な人には正直に思いを伝え、そうでない人物には牙を剥くのが菅原新菜という存在です。

これまでは”ロボット”のように見えていた新菜が、一気に和紗達と同じ”女子高生”なんだと感じられるエピソードになっていました。

 

恐らく彼女の語る「百々子と和紗とは仲がいい」という発言には嘘はないでしょうし、これからも新菜はこの気持ちを持ち続けるのだと思います。

だからこそ、新菜が泉をはじめ、他の男子を気になり始めたら、彼女は友人と恋愛のどちらを取るのか非常に不安(楽しみともいうw)です。

 

今の所、新菜は泉に接触しているだけですが、相手は山岸先生にも、駿にもなりえると思います。

り香もそうですが普段達観して見ている人に限って、一度恋愛スイッチが入ってしまえば、暴走モードに入るような気がしています。

 

ところで、百々子は「”男の人を”好きになったことはない」と新菜に伝えています。

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新菜の言葉を聞いたときの百々子の嬉しそうな表情といい、これは百々子→新菜という恋心が生まれる…?頭がパンクしてきましたw

暴走するひと葉、飲まれかかる山岸先生

和紗×泉同様、ぜひ応援したい関係になっているひと葉×山岸先生。

山岸先生ははじめこそ、ひと葉の作品を”ベタ”だと言いますが、その後に見せたひと葉の行動は全て想定外のものでした。

突然抱き付いたり、突然自分の胸に手を当てさせたり…と。

ひと葉で面白いのは、他の文芸部メンバーといるときは一切そんな素振りを見せないことです。明らかに動揺した表情のり香とは、うまく対比が効いています

 

り香は、回想の中で和紗、百々子に対してこのように語っています。

り香「自分では理解することのできなかった感情に、本は名前を与えてくれる。本に名付けられた感情をもう一度自分の中に取り入れたとき、また新しい感情が生まれる。それは…自分自身をどこまでも掘り下げていく喜びなのよ」

身体が弱く、様々な行動に移せなかった山岸先生は、まさにり香の語った”本によって自分自身を掘り下げる”人生を送ってきた存在です。

 

現在、和紗や百々子は

「リアル」な恋に触れる→本に答えを求める

という順で自身の感情を整理していますが、山岸先生の場合、既に読んできた本は数多く、本でしか答えを知らない感情を今にも知ろうとしています。

本で答えを得ている→「リアル」な女子の想いに触れる

という、現在青春進行中の和紗たちとは逆の進み方をするわけですね。

 

「リアルを教えて」と暴走するひと葉、教師と生徒という関係であり、押しに弱そうな山岸先生。彼の次の一手がとても楽しみです。

り香の周りにあった”優しさ”

眼鏡を外し、かわいくなったことでり香の周りの状況も少し変わります。

そんな中で、変わらない存在だったのが駿と、り香を気にかけていたギャル(園絵)。4話でも2人の”優しさ”を感じ取ることができました。

 

周囲にはやし立てられ、思わずり香は駿に暴言を吐いてしまいます。駿はそれを受け流すように、あえて「道化」を演じ、その場を丸く収めました

あんな告白文を書いてくる駿が、好きな相手であるり香に「軽薄」と言われたら傷つかないわけがありません。それでも、駿はり香を守るためそんな素振りは見せません

イケメンだけど、出来すぎてる(≒リアルさが少し欠ける)ようにも見えますが…。

 

もう1人の園絵さん。彼女は2話の体育のエピソードでもり香を気にかけています。

www.anime-kousatsu.com

 

今回も、り香が駿に暴言を吐いた後に悲しい表情を浮かべたり、一緒に食事を食べるためにり香に近づいてきたりと色々な心遣いを見せています。

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普段は持ってこない弁当を一生懸命作ったからこそ、彼女の弁当はミートボールだらけで。そんな彼女の笑顔と優しさが身に沁みます。

これまでは周囲から悪口ばかり言われてきたり香。駿のお陰で心にゆとりが出た暁には、園絵の優しさにも気がつけるようになってくれると嬉しいですね!

開かれた屋上の扉と原稿用紙に秘められた想い

4話でも最大の見どころだった、駿からり香への「告白」シーン。

まずは「屋上の扉」の描写に注目して見ましょう。Aパートでり香が屋上に向かおうとした際には扉は鍵が締まっており、Bパートでは開いていました。

り香の心とリンクしている屋上の扉。はじめは「立ち入り禁止」で誰も入ることができなかった場所(=り香の心)に、あえて踏み込んだのが天城駿という男子です。

もしくは、駿をきっかけに、り香の心が解放されていくことを表している描写にも見えます。扉1つでも色々考えられるのが面白いです。

 

そして、駿からり香に渡された「50枚のラブレター」。り香の性格なんかにも触れようとしていますが、結局彼の文章は「かわいい」に収束します。

そして、最後のページ。これまでのように「かわいい」で埋め尽くされた用紙とは異なり、空白だらけの白紙に一言「俺と、つきあってください」と書いてありました。

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彼の中では書きたいことは既に、全て書いていたのでしょう。これ以上「かわいい」と伝える必要がないぐらい、駿はり香にその言葉を伝えました。

それまでが目一杯の、手書きの「かわいい」で埋められているからこそ、他に伝えることが無くなったからこそ、より映えて見える一行の告白。

自分含め、駿の告白に歓声をあげた人は少なくなかったのではないでしょうか。

アニメ「荒ぶる季節の乙女どもよ。」4話感想まとめと5話に向けて

荒ぶる季節の乙女どもよ。(1) (週刊少年マガジンコミックス)

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乙女どもよ。 (CHiCO with HoneyWorks盤) (特典なし)

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というわけで、荒ぶる季節の乙女どもよ。第4話の感想・考察記事でした。

物語が進めば進むほどに色々不安になっていく自分がいる…wひとまずは、勘違いしている和紗が新菜・泉に何を伝えるのか、期待して待ちたいと思います。

次回第5話は「私を知らぬ間に変えたもの」です。それでは、この辺で。

 

【追記:5話の感想記事はこちらから!】

www.anime-kousatsu.com