エガオノダイカ 10話 感想&考察!2人の共通点と2国の相違点とは
第10話「魂の発火」
ーさよなら、隊長…(ステラ)
ここにきて更に面白くなってきたぜ…!ステラとユウキはまだ出会っていないですが、とうとう両国の時系列も追いつき、物語にも変化が見られるかもしれません。
というわけで、エガオノダイカ 第10話「魂の発火」の感想と考察になります。10話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
エガオノダイカ 10話のあらすじ・ネタバレ
ゲイル小隊の中には、少しづつゲイルに対する信頼感が生まれてきます。1日待機で自由行動になったステラ・リリィ・ゲイルは王国の孤児院を訪れることになります。
そこは老夫婦2人で経営している孤児院でした。子供たちにとって孤児院こそが”居場所”であることを理解したステラは、自分の居場所が無かったことを再実感します。
そんなステラにリリィは「皆がいるところが居場所だと思う」と伝え、ステラにも分隊が居場所だと思ってほしいと言います。その後の作業でステラはミスをします。
ステラと2人になったゲイルはステラが人間臭くなったと告げます。ゲイルとの雑談の中で声を出して笑うステラを見て、ゲイルも笑顔を浮かべます。
場面は、9話の戦争へと進みます。帝国サイドの視点です。地雷原と王国のエースパイロットに苦戦し、窮地に立ったステラをゲイルがかばいます。
その相手はハロルド。ゲイルの機体は爆破し、ハロルドの追悼式が帝国内でも行われます。分隊の一同は各々ゲイルのことを思い出し、悲愴な面持ちを浮かべるのでした。
以上です。
10話の感想と考察
非常にストーリーがしっかりしていたエピソードでした。王国・帝国共に主人公の「親」代わりの存在がいなくなってしまいましたね…。
終盤に近いこともあり、考察要素はほぼ無かったことだけが残念。今回の記事は演出等の考察や、感想がメインになっています。
2人を繋ぐキーワード
これまでにも語られていたことではありましたが、ユウキとステラの両者に共通するキーワード(置かれている現状)が明確になりました。
それは「親と子供」です。ユウキも幼少期に王である親を失い、ステラも目の前で親を失った(と彼女は思っています。実際にはレイラがいますが…)経緯があります。
更には2人とも親を失ったのは、クラルス発表会の事件がきっかけになっています。
そして、ユウキはノエルとの交流があり、ステラは孤児院への訪問があったりと、互いに子供との接触があります。
親を失っている彼女らであれば、同じ境遇の子供の気持ちはより分かるでしょう。
ゲイルが命を落としたこともあり、これは件のクラルスの力を使って戦争を強制終了させ、子供たちを育てていくエンド…?
ちなみに、クラルスの力を使った戦争終結への考察は9話の記事をご覧ください。
クラルスによるエネルギーの遮断→クラルスの使用停止→環境が戻り、ひまわりが咲き誇る土地で子供たちを育てる…。もうグッドエンドってこれしか無いでしょ!
そうじゃないと、とうとうOPが完全なる詐欺映像になってしまう
更には「ステラとレイラの出会い」という爆弾もまだ残っています。11話のタイトルは「二人の決意」です。彼女らが何を決意するのかが楽しみですね。
施設に隠された「大事なもの」
帝国が王国の施設を襲撃した際に、砲弾と地雷による待ち伏せに遭い「何があるってんだ、あの施設に!」と言っているシーンがありました。
実際には重要な”物”があるわけではなく、王国にとって誰よりも大切な”人”がいるだけです。イザナも、ハロルドも命を賭けて守ろうとした王女、ユウキです。
ここで王国と帝国の決定的な違いが浮き彫りになりました。王国には「守るべき存在」がいるのに対し、帝国にはそういった存在がいないんですね。
帝国は一般兵にスポットが当たっていることもあり、大事な何かのために戦うという意識が弱いような印象があります。皇帝も参謀長も指導力はあるのかもしれませんが、「国のために!」と戦っている存在は皆無のように見えます。
王国は真逆で、ユウキの決定に刃向う部下がいるものの「全てはユウキのために」というただ1点で戦っている状況です。
ここにきてやっと、降伏のために命を差し出そうとしたユウキを欺いた側近の心情が理解できた気がします。
周囲の人間たちは、ただ単にユウキのことが大好きで失いたくなかっただけだったんですね…。
2国制で描いていることから、こういった2国の考え方の違いが見られるのはとても面白いです。つくづく、もう少し王国の軍隊が優秀だったら…と思ってしまいます。
ただ、ステラの意識も亡くなった隊長や「居場所」である分隊のために…というものに変わってきています。
ゲイルが言い残したように、戦争の後、彼女は「居場所」を見つけることができるのでしょうか。
ステラの表情と過去
ステラの過去が想像よりもキツイものであったことが明かされました。それぞれ、5話・7話の記事で彼女の過去については整理していました。
5話で書いた
OPの「夜の街 舞う踊り子」というフレーズから自分で生計を立てていた可能性も
という考察が当たっていたどころか、もっと辛いものだったとは…。
彼女は養子として引き取られた家を出た後、ゴミ箱を漁って生活し、大人たちには邪険にされて生きてきた回想がされていました。
この生活の中で、ますますステラは笑顔さえ浮かべていればいいという考え方になったものだと思われます。事実、おばさんに怒られているときの彼女は口元だけが笑った表情を浮かべていました。
ステラはかつて、子供からリンゴをもらっていたようでした。だから、人間臭さが薄かった時代(3話)から、子供には普通に接していたんですね。
分隊に入り、本当の笑顔を浮かべるようになり、怒り、ゲイルを失ったときには大粒の涙を流しました。あとはリリィに見せた笑顔を、どんな相手にも見せるステラの姿が見たいものです。
「交わる」ことによる展開の変化はあるのか
ここまで時間軸を微妙にずらして、王国・帝国それぞれの物語を描いてきました。9話のラストと10話のラストでようやく王国と帝国の時間軸が一致しました。
残り2話は王国側・帝国側と分けることなく物語が描かれる…?
あくまでも片方の陣営を主人公にして物語が描かれるときは、もう他方の国は単なる「敵」としか認識されない描写を徹底してきました。
敵パイロットが顔も見せず、声も出さなかったこれまでとは一転、両者共に戦いあう戦闘が見られるかもしれません。
きっと、最後にはユウキとステラが出会うはずだと信じて。
アニメ「エガオノダイカ」10話感想まとめと11話に向けて
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というわけで、エガオノダイカ 第10話の感想・考察でした。
ようやく着地点も見えてきたところで、どうまとめるのかが非常に楽しみです。
自分が考察した以上の物を見せてくれるはずだと思うので期待して来週・再来週を待ちたいと思います!
次回第11話は「二人の決意」です。それでは、この辺で。
【追記:11話の感想・考察はこちらから!】