エガオノダイカ 3話 感想&考察!非道な戦争とステラの笑み・狂気
第3話「微笑みの兵士」
ーどうせ死ぬなら、同じでしょ?(ステラ)
2話までとは一転し、帝国側の様子が描かれました。王国側の警備の弱さには少しがっかりしましたが、物語の主軸が戦争に固まってきたような印象です。
というわけで、エガオノダイカ第3話「微笑みの兵士」の感想と考察になります。3話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
エガオノダイカ 3話のあらすじ・ネタバレ
王国の街グラッドが陥落して1か月。帝国側は王国の街をまた1つ落としました。ビュルガー分隊は、物資が残っている可能性があるアザリアという街の偵察に向かいます。
ステラ達は首尾よく食料貯蔵庫に入り込みます。周囲の子供たちから既に食料が運び出されたこと、王国の騎士団が広場近くの建物にいることを聞き取ります。
ゲイルが建物に忍び込み、クラルスの力で大量のレタスを作るプラントがあることを発見します。同時に、食料を運ぶため王国軍がアザリアに向かってきます。
上層部の指示は「周囲の犠牲を顧みず、プラントを爆破せよ」というものでした。2時間という時間制限の中、小隊はプラントに潜入し、ゲイルは”別行動”を取ります。
クラルスを停止し、卓越した戦闘力で一気に王国軍を制圧する小隊員。一方、ゲイルは爆破に巻き込まれぬよう子供たちを逃がそうとしていました。
しかし、子供たちに親を殺した帝国軍の人間であるということがばれてしまいます。居合わせたステラは「言うことを聞かなければ殺す」と子供に銃口を向けます。
結果として子供たちを救うことができたものの、一同は子供たちから拒絶されます。
ゲイルは指揮を放棄したことで周囲からの信頼を得られず「次の任務はいつ来ますかね?」と微笑交じりに呟くステラに、「狂ってやがる」と告げるのでした。
以上です。
3話の感想と考察
グランディーガ帝国の人間模様が明かされ、ようやく起承転結の「起」が終了しました。次回からは更に物語が動いていくものだと思われます。
現状の整理と戦争の悲惨さ
2話の感想では「グランディーガ帝国がソレイユ王国を襲撃したのは”王国側の嘘”なのでは」と書きましたが、これは事実でしたね。
現状を整理すると
(王国側)
・グラッドが落とされただけでなく、更に街を帝国に奪われている。
・戦力や食料を街の中心部に集める作戦で、反撃の機会を狙う。
・ヨシュアの死(仮)後のユウキの動向は不明。
(帝国側)
・特に食料資源に乏しいことから、王国側に戦争を仕掛けた。
・資源の少なさゆえに、持久戦は何としても避けたい模様。
・個々の戦闘力は王国よりも上?であり、より一層「戦争に非道な人間」が多い。
・王国の新型クラルスを一機奪い取ることに成功。
といったところでしょうか。新型クラルスで食料を作ることができることが明かされましたが、長い戦いになると共倒れしそうな予感しかしません。
数では王国ですが、1人1人の力では帝国といったところでしょうか。しかし、王国は他にも新型クラルスを保有しているので一筋縄ではいきません。
3話では一貫して”戦争の悲惨さ”が描かれました。自国のために部下の命を使い捨てるように扱う上層部。戦争孤児になった子供が目にした現実。
個人的にはヨシュアが命を落とした(仮)の2話の最後の描写よりも、3話で見られた各々の描写の方が心にくるシーンが多かったように感じます。
3話は「ユウキ覚醒化」への布石か
で、3話で戦争の悲惨さがしっかりと描写されたことで、作中で実際に戦争が起こっているということを嫌でも実感することになりました。
多数の死人が出ていて、もはや笑い事では済まない事態。
個人的にはこの3話は4話以降でユウキが覚醒化(戦争の鬼として)することの布石なのではないか、と思っています。
一気に視聴者サイドの意識を戦争に向けることで、次はユウキの殺戮指示を見せるシーンに自然につなげるための回である…と。
もしくは、それでもなお笑顔を絶やさないユウキと、容赦のない帝国サイドの対比を描くのが狙いなのかもしれません。
真逆の展開ではありますが、「帝国も王国も次々に殺戮を繰り返す全面戦争」に向かうのか、「非情の帝国、それでも情けをかけるユウキ」という対比が見られるのか。
いずれにしても楽しみです。
少し気になるのは、王国軍がすべての戦力を王都に集結させているという点です。自国の首都での全面戦争って既に敗北を悟っている側のやることなのでは…?
しかし、もしユウキが指揮を執っているのだとすれば話は別です。何かしらの狙いがあって行動している可能性が高いと思います。彼女の頭脳プレーに注目したいところです。
ステラは「狂ってやがる」のか?
3話でようやくステラが多く描かれましたが、出てくるシーンのどれもが「やべーやつ」という印象です。
特にぞくっとしたのがラナとの会話です。
ステラ「もしも今、あなたの居場所が無いって感じているなら、心配ない。いつか、必ず見つかるから」
ラナ「本当に?」
ステラ「私もあなたと同じだった」
ラナ「お姉ちゃんは見つけたの?」
ステラ「ええ」
恐らく、ステラが見つけた居場所=軍人としての今を指しているのだと思われます。つまり、彼女の仕事は王国の人間ーラナの両親も当然含まれるーを殺すことであって。
それを微笑を絶やさずに王国の子供に語り掛けるって…。ゲイルの言うように狂ってやがりますぜ…。
その他にも、度々好戦的な言動が見られ、一見すると本当に「やべーやつ」なのではないかという見方もできます。
ただ、森の中でラナに話しかけた彼女の姿は、本当にラナを思ってのことだと信じたいです。
タイトルにもあり、この作品のキーにもなっている「笑顔」。
ユウキが心からの笑顔を浮かべるのに対して、ステラは自分の本心ではないことを語るときに笑顔が出てしまうようになったのかもしれません。
笑顔で人を守るユウキと、笑顔で自分を守るステラ。うん、良い対比です。
そもそも、ステラも戦争の犠牲者なわけで。そんな彼女がユウキに出会ったとき(シチュエーションが全く読めないけれど)どのような化学反応が起こるのでしょうか。
帝国軍隊の分裂と漂う嫌な予感
帝国側の人間模様はかなりギスギスしているようです。
ゲイルのことを「飛ばされてきた」と考えている隊員もいるようですし、何よりも任務そのものをほっぽり出したことを部下に責められていました。
加えて、戦争において完全に非道にはなれない性格(ただの作戦実行なら子供たちを逃がす意味はまったくありません)です。
戦争モノでこの性格は相当まずいのでは…?と思うのは自分だけでしょうか。
その他にも帝国側には不安を覚える部分があり、1・2話(王国編)と3・4話(帝国編)が対になっているのだとすれば、4話で帝国側の人間が誰かリタイアする可能性があります。
あるとすれば前述の理由からゲイルか、ステラを最も慕っているリリィか。
親しい者を失ってステラが自分の心を取り戻すきっかけになるというのは悪くない展開だと思う(対してユウキは親しい者を失って半乱狂になっているので対比にもなる)のですが、いかんせん展開がヘビーすぎる感もあります。
帝国サイドの不穏さにも目が離せない展開になっていきそうです。
アニメ「エガオノダイカ」3話感想まとめと4話に向けて
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というわけで、エガオノダイカ3話の感想・考察記事でした。
個人的には、OPのエガオノカナタがとても好きです。Bメロ→サビの部分がとてもかっこいです!明後日発売ということで、ぜひ購入したいと思います。
冒頭に書いたように、これで一通り物語の「材料」はそろった感があります(離脱者もいますが…)。次回第4話は「希望の選択」です。それでは、この辺で。
【追記:4話の感想・考察はこちらから!】