フェアリーゴーン(Fairy gone) 2話 感想&考察!年代解説と面白い”銃”の対比
第2話「狼の首輪と白鳥の羽」
ーあの野郎…足跡は残さねえってか…!(フリー)
1話とは一転し、登場人物が何をしているかが分かりやすいストーリー構成でした。しかし、足だけで動く車といい世界観を掴むのがまだ難しいですね。
というわけで、Fairy gone(フェアリーゴーン)第2話「狼の首輪と白鳥の羽」の感想と考察になります。2話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
フェアリーゴーン 2話のあらすじ・ネタバレ
フリーは戦時中に、何度も窮地を脱していた「ついている」男でした。一方、マーリアは関わった人たちが不幸になってしまう「ついていない」女子です。
マーリヤは”ドロテア”に入隊し、隊長のネインは手術をせずに妖精が憑りついたマーリヤをマークします。裏ではウルフランが不穏な動きを見せます。
フリーとマーリヤは「人口妖精の製造」も行うマフィア集団・アーケイムの摘発に向かいます。取引を監視するために、セルジュ・クラーラと合流します。
相手の妖精兵の動きを探るために、フリーたちも後をつけます。妖精兵の正体はフリーのかつての仲間、ウルフランでした。マーリヤは妖精でウルフランに対抗しますが、片腕をもっていかれ、マーリヤ自体もダメージを受けます。
後を追う2人に、3体のロボ(注:公式Twitterによるとこれも人口妖精です)が待ち受けます。クラーラとセルジュの援護射撃が決まりロボは撃墜しますが、ウルフランは仲間の口を封じた上で逃亡します。
「足跡は残さない」のがウルフランの昔からのやり方。雨の中1人、花が添えられたお墓を訪れるウルフランの姿がありましたー。
以上です。
2話の感想と考察
名前が覚えにくいだけに、キャラを小出しにして登場させている点は視聴者にとって嬉しいですね。今回も公式サイトを参考にした解説から入っていきます。
「妖精」などの各用語の解説や、国の仕組みについては1話の記事をご覧ください!
年号・歴史・マフィア勢力を整理する
アバンでフリーとマーリヤの過去について触れられましたが、年号がいったりきたりしていたので、1話の分と合わせて改めて整理しておきます。
作中の年代は1話で語られていたように「統歴505年」です。(以下の情報はTVアニメ「Fairy gone フェアリーゴーン」公式サイト、TVアニメ『Fairy gone フェアリーゴーン』 (@fairygone) | Twitterを参考に記載しています)
〇統歴481年(24年前):イースタルドで統一戦争がはじまる
〇統歴487年(18年前):フリーがレッドフッドの妖精器官を移植され、妖精兵になる
〇統歴491年(14年前)
①1人でふさぎ込むマーリヤが描かれる。スーナに家があることから、レイによるスーナの焼き討ちはこれ以降に行われている?マーリヤの両親は彼女の発言から既に故人。
②ジェットがフリーをかばって命を落とす。
~この期間で、ウルフランの奥さん・子供が命を落とす?=ウルフラン闇落ち?~
~この期間で、レイがスーナ焼き討ちを実施?(これより以前の可能性も)~
〇統歴496年(9年前):ゼスキア皇帝の元に統一され、戦争が終結する
〇統歴497年(8年前):ファナチカでマーリヤが「育ての親」を埋葬する
※公式Twitterより、マーリヤは猟師に育てられ、猟銃の使い方にも慣れたとのこと。
今後も過去が断片的に語られる可能性が高いため、各話の記事で随時年表も更新していきたいと思います。
また、前回の記事では「グイ・カーリン」について述べましたが、今回登場したアーケイムもマフィアです。
その中でも人口妖精を作ることができるのはアーケイムだけです。”三大マフィア”なのに、もう1つの勢力が出てきていないのが不気味ですね…。
また、妖精はゼスキア(国)により管理されているため、その許可を得ずに妖精を使う者は全て「違法」となってしまうようです。
撃てなかった銃、撃ち尽くした銃
バトルシーンが凄かったのは言うまでもなく、戦闘の中で見え隠れした各キャラの動きが面白いエピソードでした。例えば、マーリヤとウルフランの銃の使い方。
マーリヤはヴェロニカを見つけるためだけにマフィアに入っています。戦闘、ましてや”人殺し”については初心者です。
一方で、ウルフランは戦争で生き延びた人間です。もちろん「やらなければやられる」世界。多くの人を殺めてきたでしょう。
そんな2人を象徴するかのように、ウルフランに銃を向けたマーリヤは銃口に手をかけることができず、ウルフランは何のためらいもなく取引相手を全て亡き者にしました。
ウルフランとフリーが向き合うシーンはすごいですよね。
ウルフランはマーリヤが銃を撃てるはずがないと知っているから、マーリヤに背後を取られているのにフリーから目を逸らしません。
こう考えるとフリーの「相手は人じゃねえ!構わず撃て!」というのは彼なりのマーリヤへの思いやりを感じるセリフです。
マーリヤがはじめて人に銃を向けるのが、ヴェロニカを襲おうとするドロテアのメンバー…とかにならないことを祈っています。なりそうなんだよなぁ…。
マーリヤの妖精とウルフランの反応
1話では活躍したマーリヤの妖精”アッシュクラッド”は、2話ではウルフランの妖精に腕をもっていかれてしまいました。
まだまだ実践不足でしょうし、マーリヤ共々これから強くなっていくことに期待しています。
「妖精憑き」であるマーリヤは、フリーなど一般的な妖精兵とは能力が違う可能性もありそうです。例えば、妖精にダメージが加わると妖精兵よりも強くユーリアに影響が出たりとか、逆に連携の取れる攻撃が繰り出せたりとか…。
マーリヤの妖精を見た際に、一瞬ですがウルフランが反応している場面がありました。「この妖精…」とも呟いています。
人口妖精を取り扱うマフィアに入っているウルフランだからこそ、アッシュクラッドに普通の妖精と違う”何か”を感じ取ったのでしょうか。
現時点ではマーリヤの妖精について深く考察することはできませんが(情報不足)、隠れた何かしらの設定があると面白そうです。
フリーの笑い声から見る当事者の心情
間違いなくフェアリーゴーンで軸になってくるのは、戦争によってさまざまな方向に進んでいった人々の”その後”です。
現にマーリヤにもフリーにも、戦争でバラバラになってしまった旧友が存在します。フリーの言葉を借りれば「まだ終わっていない戦争」ですね。
”黒の妖精書”を集める勢力、全てに絶望し、世界を憎んでいるであろうウルフラン、それらを止めようとする(それが「正しい」とは限らない)ドロテア。
ウルフランの狙いが読めませんが、人口妖精によって世界を破滅させること…でしょうか。
ここまでは、まだ妖精は戦闘に用いられるものという描写しかないので、妖精が一般人を襲うなど”妖精がいかに「害」になりうるか”を見せてくれると、ドロテア視点に立って視聴ができそうです。
「戦争」というキーワードでは、最後のフリーの笑い声が印象的です。昔の仲間とあいまみえたからーというのは分かりますが、あの場面で笑うのは”普通”ではありません。
もしかすると、ウルフランに絶望したのかもしれない。もしかすると、ウルフランに会えて”楽しかった”のかもしれない。
いずれにしても、フリーも統一戦争で心にダメージを受けた人物であることが読み取れます。戦争で散り散りになったキャラクターの心情・行動がどう絡み合ってくるのか目が離せません!
アニメ「Fairy gone(フェアリーゴーン)」2話感想まとめと3話に向けて
というわけで、Fairy gone(フェアリーゴーン)第2話の感想・考察記事でした。
時間軸などが少しだけ複雑ですが、色々紐解いていくと非常に面白い作品だと思います。エピソードは24話まで、つまり2クールの放送です。
じっくりと腰を据えて楽しんでいきましょう!次回第3話は「欲ばりキツネと嘘つきカラス」です。それでは、この辺で。
【追記:3話の感想・考察はこちらから!】