八月のシンデレラナイン(ハチナイ) 2話 感想&考察!”自分から”の行動とボールの軌道が示す心情
第2話「できる、できない」
ー新しい私のグローブ、買いに行かなくっちゃ。(和香)
グラウンドを手に入れて、先生とクラスメートが仲間になったぜ!じっくり描いてくれるのが本当に好印象です。”きっかけ”と”つながり”が素敵なアニメですね。
というわけで、八月のシンデレラナイン 第2話「できる、できない」の感想と考察になります。2話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
(注意:管理人は原作ゲーム未プレイです。ご了承を)
ハチナイ 2話のあらすじ・ネタバレ
同好会はまだ練習場所が見つかっていないものの、一同はグローブを購入します。店内で同級生の鈴木和香と兄の健次郎に出会い、和香が野球に詳しいことを知ります。
和香は「野球はしない」と告げますが、グローブの型付けなどのサポートはしてくれます。桃子のつてでグラウンドは確保できますが、草だらけの土地でした。
皆が草むしりをする中、和香は過去の自分を思い出します。兄に付いてチームに入った和香は運動神経が鈍く、周囲と比べうまくプレイできませんでした。
とある日の試合。和香は相手ピッチャーの癖を見抜き、サポート役に徹することを決めます。それは和香がグローブをタンスにしまった日でもありました。
草むしりも終わったとある日。健次郎は「未経験者ばかりのチーム」と言う和香に「一緒に練習してみろよ」と言い、グローブを貸します。グラウンドへ行った和香は”居残り”をしている翼と茜を目撃します。
「野球が楽しい」という茜に、和香は過去の自分を重ねます。「好きだからやりたい」というシンプルな結論に達した和香は、5人目のメンバーになります。
同時に、桃子が顧問の先生になることが決まり、とうとう同好会が発足します。
以上です。
2話の感想と考察
過去を描いてくれる構成が大好きです。翼と智恵の過去は一切明かされていませんが、どこかのタイミングでしっかりと描写してくれるのでしょうか。楽しみです。
「自分から」が連鎖していく爽快感
1話では夕姫が小学生との試合でヒットを打ったのを見て、茜も野球に再び触れようとしたシーンがありました。
今度は、その茜が楽しそうに野球をやっている姿を見て、少し意固地になっていた和香が一歩を踏み出す場面が見られました。夕姫→茜→和香と繋がる連鎖がいい…!
1話のふさぎ込んでしまった茜と、2話で「自分から」居残りをして、「疲れた」という和香に代わってキャッチボールをする茜はもう別人です。同時に、プレイの技術が上がっているのも見ていて嬉しいですね。
それにつられるように、和香も翼に引っ張られて再びキャッチボールをします。
このときはまだ翼と茜に引かれて、だったけど。折れてしまった過去の自分と似ている茜が笑顔で前に進もうとしているから、和香も考え方を変えます。
自分の中で「できる、できない」ではなく「楽しい、楽しくない」が軸になった和香は、もう迷うことなく「自分から」入会届を提出しました。
無理やりやらされるんじゃなくて、自分の意志で野球という世界に入っていくのが本当に気持ちがいいです。茜が和香に影響を与えたように、次は和香が次のメンバーの「自分から」を引き出すのでしょうか。
乱れたボールと茜・和香の”共通点”
2話の中で、和香が投じたボールの軌道が面白かったです。
自分の中の気持ちを整理できていないときは、翼に対しての送球も乱れています。
もちろん、わざとやっていた…ということは無いでしょうが、色々な思いから彼女の心の内もボールの軌道同様にぐちゃぐちゃになっていたことが分かります。
いやらしいのは、過去の和香と同じチームに女子もいたことです。
周囲が男子ばかりなら「仕方ない」で片付くのかもしれませんが、同性の子がバリバリ活躍してたら劣等感を感じるのは頷けます。
それでも、そのめちゃくちゃな軌道のボールを翼は受け止めてくれて、「過去の自分」と重なっている茜は笑顔でキャッチボールをしていて。
上記のように「できる、できない」→「楽しい、楽しくない」に気持ちが切り替わった和香の心は整理され、ボールもまっすぐ相手の胸に向かっています。
心の動きがプレイに現れる描写は大好物です!和香がまっすぐにボールを投げてから入会届を出すシーンで流れているBGMがよかったですね…!
もう1つこのキャッチボールで面白かったのは、和香も茜同様に翼のボールを取るときに痛がる素振りを見せていることです。
茜も和香も同じような位置からのスタートであることが分かります。和香は理論派ですし、2人で特訓するシーンなんかが描かれると面白そうです。
それぞれのタイプが見えた草むしり
草だらけのグラウンドを見て、それぞれがとった行動が特徴的でした。
頭よりも先に身体が動く翼は「とりゃああああ!」という声と一緒に謎の横歩き(笑)で草刈りをし、近くで智恵は1つ1つ確実に草を抜いていきます。
非力な茜は転びながらも一生懸命に草むしりをし、夕姫は興味のあるものを見つけると手が止まってしまいます。
わずか数十秒の草むしりでしたが、それぞれの性格を再確認できる場面だったと思います。
これこそ、和香が計画を練って草むしりをしていけばスムーズに終わった気がしないでもありませんが笑
そういえば、和香はOPを見る限りキャッチャーになるようですね。
「教えられるとうまくなる」夕姫がピッチャーで、「頭で考えて指示を出すのに長けている」和香が夕姫をリードすることになりそうです。考えるだけでワクワクするバッテリーですね!
感想:誰もが助けてくれる安定した物語
王道を行くスポーツアニメらしく「悪役」がいないのが特徴です。先生も、スポーツショップのおっちゃんもみんなが助けてくれるので、安心して視聴することができます。
欲を言えば、ライバル的な存在が出てくれば面白いですが、仲間も集まっていない状態の1クールアニメでそこまでやると間違いなく話がとっ散らかるので、仕方のないところです。
また、個人的には男キャラをきっちり出してくれたことが嬉しかったです。特に健次郎は、和香が野球に戻るのに必要不可欠な存在でした。
「(皆が未経験者なんだから)練習してみろよ」というのはさらっと出ているセリフですが、めちゃくちゃかっこよくない?
…和香はあれ、どう考えてもブラコンだよなぁ。
アニメ「八月のシンデレラナイン(ハチナイ)」2話感想まとめと3話に向けて
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というわけで、八月のシンデレラナイン 2話の感想・考察記事でした。
今回の「ボールの軌道」や「草むしり」のように、プレイの内容や行動で心情を読み解けるような描写がたくさん見られると嬉しいですね。
次回第3話は「気持ちよく汗をかこう」です。それでは、この辺で。
【追記:3話の感想記事はこちらから!】