Fairy gone(フェアリーゴーン) 4話・5話 感想&考察!ヴェロニカの発言の真意と鼻歌
第4話「せっかち家政婦とわがまま芸術家」
第5話「黒い月と迷い子の唄」
ー大丈夫。悪いことなんて、絶対起こらないから。(ヴェロニカ)
ここまでで主要人物、陣営が出そろい物語の「プロローグ」が終わったような印象です。それにしても毎回最初に回想が入るからごっちゃになるなぁ…。
というわけで、Fairy gone(フェアリーゴーン)第4話・第5話の感想・考察記事になります。5話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
フェアリーゴーン 4・5話のあらすじ、ネタバレ
2話まとめての記事なので、いつもより短めのダイジェスト版でお届けします!
4話
「自分のダメージを返す」ビターの妖精に苦戦しながらも、マーリヤの活躍で辛くもフリー達は勝利します。そして、ビターは”掃除屋”にフリーの始末を依頼します。
マーリヤは黒の妖精書とヴェロニカのことをカインたちが知っているのではないか?と探りを入れますが、妖精学者2人に上手くはぐらかされてしまいます。
その後、食事をする2人の元に”掃除屋”であるパトシリアとジョナサンが現れ、黒の妖精書を盗んでいきます。追った先は地下室でパトシリアがフリーを狙います。
更にジョナサンはマーリヤを狙い、マーリヤはジョナサンの一刺しを浴びます。絶体絶命の彼女の元に、窓ガラスを割って登場したのは親友のヴェロニカでした。
5話
統歴497年。ヴェロニカは全てを奪い去ったレイの殺人を企て、失敗しました。
そして、現在。ヴェロニカはジョナサンの執拗な攻撃に遭いますが、マーリヤの妖精の助けもありジョナサンを倒すことに成功します。フリーも隙を付きパトシリアに対して優位に立ちますが、逃走されてしまいます。
ジョナサンを惨殺したヴェロニカは「あなたが知っているヴェロニカ・ソーンは死んだ」とマーリヤに伝え、その場を去ります。
傷を負いながらも無事に帰還したマーリヤの歓迎会がバーで行われます。ドロテアの次なる任務は「終戦記念日での警備」です。
裏では、ハイブランツ公であるシュヴァルツとウルフランが接触しているようで…?
以上です。
4話・5話の感想と考察
正直、4話の内容で深掘りできる部分が多くないので(笑)、5話の考察と解説がメインになります。それにしても、毎回EDへの入り方が素晴らしいアニメです。
マーリヤ、ヴェロニカの過去を考える~年表と共に
2話の記事でもこの世界の過去について年表形式でまとめましたが、4・5話でも多くの過去が語られていたので、改めてまとめておきます。視聴の際のご参考に。
※4,5話で新たに登場した内容は太文字で記してあります。
〇統歴481年(24年前)
・イースタルドで統一戦争がはじまる。
〇統歴487年(18年前)
・フリーがレッドフッドの妖精器官を移植され、妖精兵になる。
〇統歴491年(14年前)
・1人でふさぎ込むマーリヤが描かれる。マーリヤの両親は彼女の発言から既に故人。マーリヤは猟師であるユルゲンの家で育てられる。
・マーリヤの元にヴェロニカが現れ、仲良くなる。当時はスーナに妖精がいた。
・ジェットがフリーをかばって命を落とす。
~この期間で、ウルフランの奥さん・子供が命を落とす?=ウルフラン闇落ち?~
〇統歴493年(12年前)
・1人ボロボロになるヴェロニカの姿=スーナ焼き討ちは491~493年に実施?
〇統歴496年(9年前)→正しくは495年(10年前)※公式サイトより
・ゼスキア皇帝の元に統一され、戦争が終結する。
〇統歴497年(8年前)
・マーリヤが「育ての親」の埋葬を行う
・マーリヤがヴェロニカを探すために、スーナの跡地に赴く。
・ヴェロニカが「復讐」としてレイに銃を向けるが失敗、投獄される。
〇統歴505年…現在
こうしてまとめると、元々はマーリヤとヴェロニカが対照的な位置にあり、戦争によってヴェロニカがボロボロになっていった様子が見て取れます。
全てに恵まれていたヴェロニカ。彼女の幸福は戦争とレイによって奪われます。
一方で、マーリヤはこの期間でヴェロニカと出会えて、彼女の人生の中でも大きな希望を得たわけで。
この辺りの理不尽さ・皮肉さが統歴497年の「マーリヤはヴェロニカを探しているけれど、既にヴェロニカは牢屋の中にいる状況」という部分に繋がっているような気がします。
どのようにしてヴェロニカは釈放され、今の状況に至ったのか気になるところです。
ヴェロニカの発言とマーリヤの憂いた表情
1話でも同じようなセリフがありましたが、5話の中でもヴェロニカはマーリヤに対して「あなたが知っているヴェロニカ・ソーンは死んだ、そう思いなさい」と告げています。
5話まで見ることで、ようやく彼女の発言の真意が読めましたね。ヴェロニカは一切手を抜かず、マーリヤの目の前でジョナサンを惨殺します。
マーリヤにとって、ヴェロニカは優しい「希望」のような存在のはず。
ヴェロニカの発言は「あなたが胸に秘めている優しかった頃の自分はもういない、自分はただの復讐者だから…」という意味合いに取れます。
ヴェロニカがジョナサンに一撃を与えた際のマーリヤの涙を見ると、何とも言えない気持ちになります。「信じられない」という声にならない言葉が聞こえてくるようです。
…それでも、ヴェロニカは街の中でもマーリヤが怪我をした際にも近くにいるんですけどね。なんだかんだ、マーリヤのピンチの際にはまた駆けつけてくれそうです。
この後、マーリヤはドロテアのメンバーに歓迎されるわけですが、空に浮かぶ月を見る彼女の表情は非常に憂いたものでした。
一方で、一人たたずむヴェロニカの姿も晴れた表情とは言えません。
単に周囲に人がいるかいないかの違いであり、彼女らは共に”孤独”なんだな、と感じられるシーンになっています。
違う場所から、同じような心情で空を見上げているであろう2人の姿が心に残ります。
昔と今を繋ぐ「鼻歌」
Cパートでヴェロニカが口ずさんでいた鼻歌。これはアバンでマーリヤの記憶にある「育ての母親」が口にしていた鼻歌と同じメロディです。
※公式Twitterにて、マーリヤは猟師によって育てられたと記載されています。
恐らくこの歌はスーナに伝わるものでしょう。今でもヴェロニカが故郷・スーナのことを忘れられずにいることが伝わってくるシーンです。
こうなってくるとレイがスーナを焼き討ちにした理由がいっそう気になります。深い理由があると思っていたけれど、実は単に「権力を誇示するため」だったり…?
レイが「悪役たる悪役」になってくれれば、視聴する側としてはヴェロニカに思いっきり肩入れして作品を楽しむことができそうですが、果たして。
この鼻歌について深読みすれば、スーナに伝わるものではなく、マーリヤを育てた人物(モニカ)とヴェロニカに何らかの関わりがある(モニカ・ヴェロニカが実は血のつながった家族とか)という見方もできそうですが…?
こうであれば、ヴェロニカがマーリヤのことを知っていた理由づけにはなりそうです。
シュヴァルツとウルフランの狙いとは
ストーリーに大きな影響を与えそうな部分としては、シュヴァルツとウルフランが接触していたことでしょうか。
シュヴァルツはハイブランツという地域を治めている「五公」の1人です。
「五公」とは戦争で大きな活躍をした5人を指している単語ですが、不思議なことに生き残りはシュヴァルツとレイだけになっています。
ちなみに、残りの3人は「反乱」「逮捕→自害」「謀反の疑い→制圧」という形で命を落としています。誰かが裏で動いているようにしか思えないのは自分だけでしょうか。
ウルフランとシュヴァルツは「こんな生き方しかできない」と語っています。恐らく意味合いとしては「戦うことしかできない」ということだと思いますが…。
ここまではウルフランは単なる”現実世界に絶望したテロリスト”という描かれ方しかしていませんが、実は裏でシュヴァルツと手を組み、レイを倒そうとしているのかもしれません。
そうなると、ヴェロニカとも利害が一致してまた面白くなりそうな予感がします…!
アニメ「Fairy gone(フェアリーゴーン)」4話、5話の感想まとめと6話に向けて
というわけで、Fariy gone(フェアリーゴーン)第4話・第5話の感想、考察記事でした。
話の進み方がスローになってきたので、物語を追いやすくなってきました。人物も出そろい、そろそろ大きな動きを期待したいところです!
次回第6話は「旅の道連れ」です。それでは、この辺で。
【追記:6話の感想・考察はこちらから!】