グランベルム 5話 感想&考察!満月が暴走した理由と再燃する「敗北の代償」
第5話「小さな少女の小さな願い」
ー好きじゃない。…こういうの、好きじゃない(寧々)
丸々1話の戦闘回。戦い自体にも見どころは多かったですが、各キャラの過去やアルマノクスの設定など、気になる箇所が多々あったエピソードでした。
というわけで、グランベルム 第5話「小さな少女の小さな願い」の感想と考察になります。5話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
グランベルム 5話のあらすじ・ネタバレ
寧々が満月たちに正体を明かしたのは「ズルはしたくない」からでした。寧々の母・リンフェンフェンも前回のグランベルムに参戦していたようです。
新月が援護役となり、九音のエスコートで満月がジーグァンロンの元へ向かいます。寧々の場所を特定し、彼女が”目視”で攻撃していたことを満月たちは突き止めます。
寧々の攻撃を受けつつ、「イメージ」で寧々の元に向かう満月とホワイトリリー。しかし、ジーグァンロンがいるはずの場所に彼女はいませんでした。
探査役の九音は水晶に見つかり、近接戦が不得手な九音は大苦戦します。アンナも新月に魔方陣を展開させ、新月も窮地に。寧々は”隠れる能力”で姿を消していました。
それでも、寧々は背後からの攻撃を選ばず、再び満月・寧々の一騎打ちとなります。
ジーグァンロンは形を変え、満月に襲い掛かります。寧々は勝負を付けるべく、最大火力の魔法弾を放ち、満月はそれにぶつかっていきます。一方、新月はアンナの攻撃を対処し、事なきを得ます。
満月が寧々の魔方陣に触れ、彼女の歯車が動き出します。黒いオーラをまとった満月は寧々を倒してしまい、彼女の指先は黒っぽく変色するのでしたー。
以上です。
5話の感想と考察
最初はチーム戦を描きつつ、気が付いたらそれぞれのタイマン勝負になっていて非常に見どころがありました!次の日常回が更に楽しみになる引きでしたね…。
満月が暴走した理由~「白い」心が濁る物語?
5話の中でも、最もインパクトのある描写であった満月の闇落ち。暴走モードに突入した彼女は手が付けられない程の強さを誇っています。
さて、彼女が闇落ちモードに突入した理由は何なんでしょうか。
①戦闘の中で過去を思い出し”あの頃の自分には二度と戻りたくない”という思いから。
②寧々の魔方陣に触れたことで、寧々の記憶が注入されたため。
最後の場面は目まぐるしく展開が変わっていったので、はっきりしたことは言えませんが①②のどちらでも話の筋としては繋がりそうです。
①案については、満月の暴走までの流れを素直に見た場合の結論です。彼女が暴走する直前の様子は以下の通りです。
・「どうしてお母さん、行かないで!さよならは嫌。嘘つき、嘘つき、嘘つき!私はお母さんの言う通りにしたのに…!」と叫ぶ
・回想で”自分がいなくても変わらない学校生活”を思い出している
「どうしてお母さん~」のセリフが彼女の本心から出てきたものだとすると、満月も寧々や九音同様、家族に”何か”を抱えていることになります。
ただ、3話の様子を見る限り、小日向家は両親がいますし、妹も存在しています。
家族の件は置いておくとして「負けてしまえば”何者でも無い自分”に戻ってしまう」という思いから、無意識に闇落ちモードに入った…という見方が1つです。
もう1つは「どうしてお母さん~」のセリフの意味を深く考えた場合の結論です。
作中で明らかに母親絡みの問題を抱えているのは寧々だけです。寧々の魔方陣(結界?)に触れたことで、彼女の記憶が満月に入り込み暴走した、とも考えられます。
満月の攻撃を受けている最中、寧々は借りてきた猫のように大人しくなり、満月の攻撃に防御も取りませんでした。
満月が寧々の記憶を「見た」ことは触れられていましたが、もう一歩、記憶を見ただけでなく
寧々の記憶の苦しみまでも「吸収した」
とは考えられないでしょうか。
自分の物ではない誰かの辛い記憶が吸収されたことで、身体が拒否反応を起こし暴走した…。セリフや状況を考えるとこちらの方が有力な気もします。
多くの相手を倒してきたアンナがいつも暴走しているのって、多くの人の苦しみを吸収しているからだったり…は流石に無いでしょうか。
いずれにしても”ホワイト”な満月の心が、グランベルムを通して様々な色に濁っていく未来が見えたような気がします。
四翠に”呪い”をかけた者とは
前回ちらっと書いたように、水晶の強さは折り紙付きでした。近接戦が不得手な九音が相手したとはいえ、九音は水晶に全く歯が立ちませんでした。
2人の戦いの中で九音の姉・四翠に”呪い”をかけた者の正体を、水晶が知っているような言い回しを彼女がしていました。
四翠の状態についても、謎が多く視聴者には「寝たきりになっている」ことぐらいしか分かりません。その中で、今回”呪いにかかった”ことが示されました。
ストレートに考えると、呪いをかけたのは水晶、となるでしょうか。
水晶のアルマノクスは強い=水晶自体の魔力も強いということから裏付けもありますし、何より四翠の命が水晶にかかっていることになり、九音の葛藤が見られそうです。
他にも「呪いをかけた人物は知らないけど、満月・新月との仲を壊すために彼女らの名前をあげた」ということも考えられそうです。
水晶の目的が、グランベルムをぐちゃぐちゃにすることであれば、裏切りや怒りが蔓延する戦いになることは歓迎なはずです。
大穴としては「九音が無意識に四翠に呪いをかけている」とかでしょうか。
寿命が近い九音が生きるために、無意識に四翠の生気を吸い取っているなんてこともありえるかもしれません。
アルマノクスの「第二形態」と”戦い方”の違い
寧々のジーグァンロンが「第二形態」に変化しました。
「第二形態」になることで、より搭乗者の動きにマッチングするように動いていました。(寧々のパンチやキックに応じて、ジーグァンロンも同じ動きをしていましたね)
満月のホワイトリリーも、肩の部分が開眼したような姿が見られましたが、まだまだこれから変化していく可能性は十分にありそうです。
それぞれのアルマノクスに「第二形態」が用意されているのでしょうか。楽しみです!
ベタだけど、良かったのはアンナと寧々の戦い方の違い。
寧々は隠れて狙い撃ちすることを良しとせず、満月と直接戦うことを選択しました。
菜々、美々に背後からの射撃を勧められた寧々はそれに反対し、その後満月の目からジーグァンロンの一部が見えるようになります。
これは寧々が自らジーグァンロンの隠れる能力を解除したわけではなく、「隠れようという意思」が弱まったことで出現したものだと思われます。
意志・イメージの強さが、機体の強さに繋がるという設定を活かした面白い演出です。
一方、アンナは隠れて新月を倒そうとしますが、大失敗。
戦い方の違いが見られて面白い部分でした。次回予告で現実世界でアンナが新月を殴ろうとしていましたが、それは反則でしょww
寧々の母親の過去とグランベルムとの関連性
寧々の母親については、4話記事で書いたように「別の家に嫁がされていった」ということは確定でよさそうです。
5話で新たに分かった情報は、再会した母親が寧々のことを覚えていないように見えたということです。
もちろん、リンフェンフェンが寧々のことを
・本当に覚えていない…①
・覚えていないふりをした…②
とどちらのパターンも考えられます。
母親の声色、雰囲気だけで言えば②の可能性の方が高そうではありますが、引っかかる部分があります。
それはリンフェンフェンもグランベルムに参戦していた、ということ。もし時系列が
寧々に別れを告げる→グランベルム(敗北)→寧々に再会
であるとすれば、グランベルム敗北の代償で「記憶」を失ったということも十分に考えられます。
ここまで見る限りグランベルムに負ける=魔術師としての死というデメリットだけで、現実世界に与える影響は何もないと思っていました。
ただ、記憶が無くなるというのなら話は別です。もしかすると、九音の姉・四翠も前回のグランベルムに参加して、敗北したことで”呪い”にかかったのかも…?
グランベルム敗北の代償を色々と思い巡らせたくなるエピソードでした。
アニメ「グランベルム」5話感想まとめと6話に向けて
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というわけで、グランベルム 第5話の感想・考察でした。
個人的にはこの作品は「日常パート」の方が好きなんですが、今回で一気に戦闘シーンも好きになりました。やっぱり変化したジーグァンロンかっこいいよなぁ。
次回第6話は「魔石」です。それでは、この辺で。
【追記:6話の感想・考察はこちらから!】