グランベルム 7話 感想&考察!交わらない2人の関係性!光・闇の魔力が織りなす世界とは?
第7話「ミス・ルサンチマン」
ーアドレナリーン!ドーパミーン!エンドル…フィーン!(アンナ)
終始目が離せない、とても熱い展開でした。アンナも新月もボロボロになり、新月は魔力の再構築にかなり時間がかかりそうな…。
というわけで、グランベルム 第7話「ミス・ルサンチマン」の感想・考察記事になります。7話までのネタバレが含まれているので、未視聴の方はご注意を!
グランベルム 7話のあらすじ・ネタバレ
満月と新月はアンナの母親が搬送された病院を訪れ、新月はクレアに「アンナを必ず送り届ける」と伝えます。新月はアンナと2人で決着を付けることを誓います。
アンナは戦いの前、新月を傷つけること以外に興味は無いとクレアに言います。冒頭からアンナは火力十分で戦いますが、新月に返り討ちにあいます。
一度はアンナの結晶を破壊した新月。しかし、アンナはフーゴ家の魔石を使いアルマノクスを「アークナイトレナータ」へと覚醒させます。
炎と氷を扱うアンナの攻撃に、新月は押され気味になります。それでも、「精霊」を使った攻撃と敵をかく乱させる作戦を用い、アークナイトレナータを撃墜します。
新月はアンナに諦めて、家族の元に戻るよう説きます。アンナは幻想の世界で新月に歩み寄る素振りを見せ、氷と炎で出来た腕でヴィオラカッツェの腕を引きちぎります。
狂ったように叫び、歓喜するアンナ。新月にとどめを刺そうかというとき、新月は最後の力を振り絞りフーゴ家の魔石を破壊します。こうしてアンナは退場し、新月は大ダメージを負いつつも勝利したのでした。
以上です。
7話の感想と考察
ねねねぇにまだまだ出番があってよかったです。ところで、寧々は何歳なのでしょう。
希望よりも年上なのに、希望と当たり前のようにやり取りしてるの…すごく良くないですか?今更ですがw
決して交わらなかった新月とアンナの想い
7話のメインイベントだった新月とアンナの一騎打ち。その戦いの迫力は見ての通りですので、ここでは新月とアンナの「想い」について整理していきます。
これまでも何となく示されていたことではありますが、今回新月とアンナがどこまでも交わらない対極の位置にある存在であることが示され、アンナが退場しました。
①アンナと新月が「欲しかったもの」
アンナ:プリンセプスの魔術師になるための強大な魔力、魔術師としての才能
新月:自分を愛してくれる人
それぞれ、自分には持っていない、かつ相手が持っているものを欲しいと願っている2人。
特に、新月についてはアンナに首を絞められた際「どうして私を愛するのです。私はこんなにも嫌っているのに…」と呟いています。
新月が語る対象は、魔力に対して。
最後のセリフが「どうしてあなたは…」で終わっています。セリフを補足すると「どうしてあなた(アンナ)は(強大な魔力を手にすることができないの)…」となるでしょうか。
これを”煽り”と捉えるか”優しさ”と捉えるかは人それぞれ。
いずれにしても、自分の持つ者を大切だと思わず、相手に有るものを大切だと思っている2人が交わることは無いのです。
②2人の魔術への努力
アンナが努力家であることは言うまでもありません。今回、新月は満月に「力を得るために努力したことは一度もない」と告げます。
意識せずとも成功してしまう水切り。新月の心の沈みっぷりに呼応するように沈む石。それでも、新月の水切りの回数は0回にはなりません。
何もせずとも、新月はその辺の魔術師よりは強い力を得てしまうー。新月のこれまでの人生が水切りで表現されていたように思います。
新月がグランベルム参加への一歩を踏み出したのは、アンナが見つけた小さな魔石がきっかけでした。新月が言うように、彼女は本当に努力をしていません。
力を手に入れた”始まり”でさえ、アンナの力によるものだったのですから。
天才が周囲を理解できないのと同時に、努力家は天才をどこまでも妬みます。この部分でも新月とアンナの決定的な違いが上手に描かれていましたね。
自分が持たざるものを新月が全て持っているからアンナは激昂し、そんな自分が嫌だから新月は絶望する。2人の立ち位置の違いが明確になっていました。
アンナが語る「魔力増強の条件」について
アンナはアルマノクスをアークナイトレナータに覚醒させた際、このように言っていました。
アンナ「相手の攻撃を防ぐには、自らの魔力特性を使い、相手の放った魔力特性と逆の力を加えた障壁を張る。例えば、光には闇を。高熱には冷却の力を」
この言葉通り、熱を持つ炎と周りを冷却する氷の力がマッチし、本気を出した新月にも対抗できるレベルまでアンナは強くなりました。
…このフレーズに引っかかった方は多くいると思います。満月のホワイトリリーの特性は「光」であり、新月のヴィオラカッツェの特性は「闇」です。
真逆の特性を持つ2人のアルマノクス。2つの力が合わさると起こることは
・光と闇が合わさることで、最高の攻撃力&防御力を発揮する
・光は闇の、闇は光の「障壁」となり互いにダメージは与えられない
の2つのパターンが考えられます。
特に2点目については重要で、満月と新月が戦わずにこのグランベルムを終結させられる可能性が出てきました。
新月の「闇」の力は相当なものです。ここに規格外の満月の「光」の力が合わさったとき…。何が起こるのか楽しみでなりません。
アンナの今後と四翠への「呪い」の再考察
前回の記事の中で、強大な魔力を使うことでアンナは無事でいられないだろう、と書きました。
アンナはアルマノクスの中で、目から血を流すなど、身体にも相当な負担がかかっていた様子です。敗北した彼女には一体何が待ち受けているのでしょうか。
前回の記事で「ジムヴァイロン」さんがこんなコメントをしてくださりました。
前話でも書いたのですが代償は願いに応じた真逆の代償じゃないでしょうか…リンは母に関するもの、ロサは成り上がる為の力だったら魔力を失うと言う事は充分すぎる敗北の代償だとは思いますし
(グランベルム 6話 感想&考察!”人形劇”が指し示すものとアンナが絶望した描写の上手さ - アニメのおすすめなどを語るブログ「ジムヴァイロンさん」のコメントより)
今回、寧々には何も”代償”が無いように見えたので何とも言えませんが、このコメントは的を得ている気がします。
だとすれば、現実世界に戻ったアンナは「新月への敵意」を抜かれた形になって戻ってくるのではないでしょうか。もしかすると、超新月大好きっ娘になっているかも。
ただ、九音が体調を崩したように、アンナの身体にも何らかの異常が起きている可能性も十分にあります。
お見舞いに行った新月を、ベッドの上でアンナが突然抱きしめるような素晴らしき展開(ギャグともいう)が見たいなぁと思ったりw
また、再び四翠へ呪いをかけた人物についても言及がありました。こちらについては、5話の記事で考察しています。
この際にあげたのは「水晶説」「水晶も誰がかけたのか不明説」「無意識で九音説」の3パターンをあげました。
四翠の目に映った文様と、ドロセラノクターン(水晶のアルマノクス)に映った文様が一致していたため、「呪い」をかけたのは水晶となりそうです。
…まだ無意識九音説も候補としては残しておきますが。
で、水晶の力は明らかに強すぎます。冒頭で寧々も水晶の攻撃について分析しており、九音の雪月梅花は成すすべなく、ドロセラノクターンの下敷きになっていました。
ドロセラノクターンの属性は、公式HPにあるように「呪詛」です。
もし、四翠の魔力が「呪い」によって水晶に吸われているようなことがあれば、間接的に九音は姉の四翠と戦っていることになります。
水晶・九音がメインとなるエピソードも後味良く終わりそうにはありませんね…。
徹底した一騎打ちと新月の語る「普通」というフレーズの意味
アンナvs新月の一騎打ちが見られたのは、満月・九音・水晶の協賛があってのことです。満月が水晶を止めるシーンも、水晶が満月を止めるシーンもどちらもよかった。
上でも書いたように、雪月梅花が下敷きになっているこのシーンは割とお気に入り。水晶の「邪魔はしないんじゃなかったの?」が嫌味ったらしくて最高です。
最後に、もう1つ好きだったシーンを紹介。戦闘の前に、満月が新月にカツサンドを差し入れした場面です。
新月はカツサンドを口に入れ「普通ですね」と笑顔で満月に伝えます。
この「普通」というフレーズはいつも満月の料理をいじるときに使う「普通」ではなく、いつも通りの安心できる味という意味での「普通」だったように感じます。
満月もそれを知っているから柔らかい表情で答えたわけで。少しづつ満月と新月の距離が縮まっていることを実感できる1シーンでした。
アニメ「グランベルム」7話感想まとめと8話に向けて
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というわけで、グランベルム 第7話の感想・考察記事でした。
残る術者も4人。次回予告の満月×九音の姿が楽しみすぎて夜も眠れません。新月さん、嫉妬とかしたりしないかしら…?
次回第8話は「魔術師になるということ」です。それでは、この辺で。
【追記:9話の感想記事はこちら!(8話についての内容も含まれています)】