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この音とまれ!7話 感想&考察!母親の”目線”と妃呂が涙を流した理由

第7話「知られざる音の葉」

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ーあ、あの…。謝りたいことがあるんだけど…!(妃呂

 

女性キャラ2人の過去が明らかに。男子がもうかっこよすぎます!これで、ようやく全員が本当の「部員」になって、ここからの物語がとても楽しみです。

というわけで、この音とまれ!第7話「知られざる音の葉」の感想と考察になります。7話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!

(注意:管理人は原作未読です。ご了承を)

この音とまれ!7話のあらすじ・ネタバレ

さとわにプリントを届けに来た愛は、彼女の部屋に入り看病をします。さとわは熱にうなされ、過去を夢に見ます。彼女の父親は病気で若いうちに他界していました。

しかし、家元の父親が亡くなったことで、人々は次々と鳳月会を去っていきます。重圧から母親はさとわにきつく当たるようになり、勝手にさとわの進路までも決めてしまいます。

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自分を見てくれなくなった母親。さとわはコンクールで自作の曲を披露し、鳳月家を破門されます。当時の映像を見た愛はその凄まじさに涙を流します。

翌日熱が下がったさとわは、愛が作った卵粥を食べて涙を流します。部室の前で妃呂はさとわの過去を暴露しようとしますが、さとわは自分の口で、鳳月家を破門されたことを伝えます。

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しかし、この告白に男性陣は責めず「話してくれてありがとう」と告げます。妃呂の”部を壊す”作戦は失敗し、彼女はなぜか涙を流してその場を去ります。

妃呂は過去に”周囲の嘘”で彼氏や友達を失い、その”報復”として様々な人間関係を壊して回っていました。翌日、武蔵は妃呂に「理由があるなら聞く」と伝えます。

そして、さとわも妃呂に接近し、筝曲部を「いいなぁ」と感じた想いは同じはずであることを告げます。妃呂は愛に背中を押され「謝りたいことがある」と話を始めます。

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以上です。

7話の感想と考察

ギスギスが1話で収まってくれてよかった…。部員に無駄なキャラが一切いないのが「いいなぁ」って感じです。そして武蔵がここで主人公感を出してきた…!

さとわを"見なかった"母親、料理に涙したさとわ

さとわの過去がようやく明かされました。父親が亡くなったことで、鳳月家としての威厳が落ち、そのことに母親が追いつめられ、影響がさとわにも…というものでした。

事実だけを見ると母親を責めたくなりますが、事情が事情です。この「周囲の噂」や「声」に翻弄されるのは愛の過去や、妃呂の過去と重なる部分があります

 

徐々にさとわの気持ちは母親から離れていきます。その第一段階として決定的だったのが、母親がさとわの進学先を決めてしまった場面です。

このとき、さとわは「ちゃんと私のことを見てよ!」と告げますが、母親はさとわに目を合わせることなくその場を去ってしまいます

過去の回想では、母親は必ずさとわの目を見て、一緒に練習し彼女に語り掛けます。

しかし、父親の他界後、さとわのことを見ずに会話をする場面が続きました。母親の目線の違いが、過去と現在の変わりようを見せてくれるのは本当にお見事です。

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昔は自分のことをよく見てくれたお母さんだから、自分を見てくれなくなった現状が悪い意味で目立ってしまっているんですね。

 

結局、さとわのオリジナル曲は母親の心に届かず、破門に繋がってしまいます。

愛がさとわの冷蔵庫を見ると、中身は空っぽで。きっと、彼女は毎日コンビニ弁当や冷凍食品みたいなものを購入して食べていたのだと思われます。

愛が作ってくれた卵粥。

それは、風邪の身に染みたということもあると思いますが、おそらくお粥は、本当に久しぶりに”誰か”が作ってくれた温かい料理だったと思われます。その温かさにさとわは涙をこらえきれません。

そういった優しさを、さとわがずっと求めていたんだなぁ…と感じられる涙でしたね。

あなたの箏はまるで「きょうき」というセリフについて

コンクールの演奏が終わった後、母親はさとわに「あなたの箏はまるで”きょうき”だわ」と伝えています。

当然、原作ではこの部分は漢字で表記されているものだと思いますが、個人的には「きょうき」というフレーズに2つの意味を感じ取りました。

 

①「あなたの箏はまるで凶器だわ」

さとわの演奏が群を抜けて素晴らしく、母親を圧倒し、ぶん殴ってくるようなものであるーという意味合いです。

さとわ自身の才能と、母親と父親に届いてほしい想い故に、予定外の曲を演奏しても観客を沸かせてしまったさとわ。

そんな聞く人々を驚かせ、心の中に入り込んでくるような箏の音を聞いて「凶器」と表現したのではないでしょうか。

 

②「あなたの箏はまるで狂気だわ」

思い通りにならないさとわへの発言と考えると、こちらの解釈でもしっくりきます。

このコンクールは鳳月家の威厳を戻すためにも、大切だったものであったはずです。しかし、さとわは母親の思いと正反対に、自分のやりたいことをやり遂げ、コンクールを「ぶち壊し」ます。

多分、既に母親はさとわの気持ちを少しも理解できていないはずで。自分には理解できないレベルで暴走している(ように見える)さとわ、そんな彼女が奏でる音を「狂気」と表現したのではないでしょうか。

 

原作ではどちらの「きょうき」で記されているのか、とても気になります。

妃呂が涙を流した理由

7話の見どころだった妃呂の作戦が失敗し、部に戻るまでの流れ。その中で、妃呂は武蔵の前で涙を流し、走ってその場を去ります。

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周囲の「声」で、友人も彼氏も失った妃呂は、自分がされたのと同じことを他人に仕掛けていきます。「人間関係はこの程度の物だ」と分かった気でいた妃呂の幻想を、筝曲部は壊してしまいます。

武蔵は妃呂に「よっぽど暇なんだね」と言っていますが、妃呂にはこの言葉はめちゃくちゃ堪えたはずです。

暇だからこそ、自分の空虚な想いの”憂さ晴らし”をしていたはずなので…。

 

「私は、あんな形であの言葉を聞きたかったんじゃない!」。妃呂はそう思います。

妃呂が涙を流したのは、もし、自分の過去に愛や武蔵・筝曲部の男子たちが1人でもいてくれれば…そういった羨ましさや自分自身への理不尽さによるものだと思われます。

あのとき、1人でも妃呂に「本人のいうことしか信用しない」と言ってくれる人がいれば、妃呂は救われたはずです。

 

でも、彼女にその言葉をかける人は誰もいませんでした。あまりにも理不尽な自分の過去に憂い、現在の自分と筝曲部の他のメンバーとの「隔たり」を感じた瞬間だったのではないでしょうか。

過去に言葉によって傷つけられた妃呂が、今度は筝曲部の面々の言葉で成長していく…そんな物語がこれから見られそうで楽しみです!

リンクした思いとイケメンすぎる男子陣

ここまでで何度か書いてきていますが、愛とさとわ、妃呂の過去は過程や結果は異なれど、いずれも周囲の人間に翻弄されて傷ついてきたというものでした。

さとわと妃呂は場所は異なりますが、筝曲部の”仲間”に惹かれて入部することを決めます。2人とも最初は斜に構えていたけれど、「いい」と感じた想いは同じです。

2人の「いいなぁ…!」がリンクする場面は本当に素敵です

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~以下、ただの感想~

それにしても男性陣のかっこよさが光ります。愛の看病→熱を測るのに手を当てる→お粥を作ってくれているの3コンボは女性だったら発狂ものでしょ、これ…!

熱くなった武蔵も良かったし、押し付けがましくなくパンを渡して元気を出してもらおうとする通孝も、抱き付く光太も、いいボケをかます実康も皆がイケメン。

「周囲の大人」の噂にみんなが翻弄されているけど、この7人ならどんな局面も乗り越えてくれそうな気がしました。

アニメ「この音とまれ!」7話感想まとめと8話に向けて 

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というわけで、この音とまれ!第7話の感想・考察記事でした。

見れば見るほどにこの作品が好きになっていく自分がいます。次回はまた新キャラクターが出てくる…?またもや難所が現れそうな予感です。

次回第8話は「みちしるべ」です。それでは、この辺で。

 

【追記:8話の感想・考察はこちらから!】

www.anime-kousatsu.com