天狼(シリウス)9話 感想&考察!吸血鬼の病の謎2点を徹底考察!
第9話「残痕の朋輩」
ー見ぃ~~つけたぁ~~~!(クラルヴァイン)
99%の視聴者が予想したであろうラストに向けて物語が動き出してしまいました。ミハイルが考えそうなことはもう1つしか…。
というわけで天狼(シリウス)Sirius the Jaeger 第9話「残痕の朋輩」の感想と考察を書いていきます。9話までのネタバレがありますので未視聴の方はご注意を!
天狼(シリウス)9話のあらすじ・ネタバレ
タマーラとラリーサの襲撃をユーリィは防ぎますが、ユーリィはタマーラを殺すことを躊躇ってしまい逃げられます。おじいさんの正体は行方不明になった赤坂大尉。匣の在処を問いますが答えてくれません。
赤坂は匣を探す中で、ユーリィの父と会い、父と匣が消えてしまったと語ります。
ウィラードたちが向かう先はドッグウィルでした。ユーリィの手助けをするため、彼らも裏で動き出していました。
ヴァンパイア陣営ではユーリィをシリウスの聖地に連れていく計画が動いていました。ミハイルはエフグラフの物言いにいら立ちを隠せません。
一方、ユーリィ・ビショップは伊庭・涼子ペアと遭遇します。涼子は伊庭のあとを付け、樺太にたどり着いたそうです。伊庭は上司である赤坂に会いに行くことを決めます。
樺太にいるユーリィに情報を提供しようとしたミハイルは、抜け出そうとしたところをエフグラフに見つかってしまいます。多数の吸血鬼に囲まれた矢先、1体の吸血鬼が変貌します。「病」の発症です。
タマーラが盟約の力で自害を促すものの、うまく作用せず暴走します。エフグラフはミハイルに警告しますが、ミハイルは何かを考えているようで…。
アレクセイ(ユーリィの父)と約束した赤坂ははじめ匣の位置を隠そうとしますが、ユーリィの姿にアレクセイを重ね、匣の位置とアレクセイが匣を封印したことを教えます。
翌日、ユーリィとビショップはこっそり館を先に出ます。追いかける涼子と伊庭。そして、ユーリィたちは再びクラルヴァインと対峙します。
以上です。
9話の感想と考察
前回の考察(タマーラたちは指示を無視して襲撃してきた、ビショップ裏切り&死亡説)がいずれもかすってすらいないという…。恥ずかしい。
いや、ビショップはまだ敵の可能性もあるから…!
死の病の考察
まずは9話の軸ともいえるヴァンパイアに蔓延する病について気になる点を2つまとめておきます。
死体が灰にならない謎
病に感染し、暴走したヴァンパイア。彼はエフグラフによって粛清されるわけですが、通常のヴァンパイアとは異なり、命を失った後も灰にならず体がそのまま残っていました。
他のヴァンパイアを襲うほど理性を無くしていることからも考えると
ヴァンパイアは病に感染するとヴァンパイアではない「何か」
になる、といえるかもしれません。クラルヴァインが復活した今、病に感染し死亡したヴァンパイアの身体を使って人造人間の強化をする…なんて展開もありそうに思います。
ただ単に病にかかる=灰にならないという設定だけなのか、それとも残った死体を使ってクラルヴァインの暴走やミハイルの作戦が見られるのか…。
楽しみな伏線が1つ増えました。
病感染と盟約無効化の関係
もう1つは病に感染したヴァンパイアにタマーラの命令が効かなかったことも伏線の1つになります。
”タマーラの眷属”という風に語られていたので、病にかかったヴァンパイアとタマーラは主従関係=血の盟約を結んでいたものだと思われます。
前回、エフグラフはミハイルに対し盟約の力を使いミハイルの行動を制限しました。同時にミハイルはエフグラフを傷つけることができないことも判明しています。
ミハイルは灰にならなかった死体と、目の前でタマーラの命令が効果を発揮しなかった状況を見て「今のはいったい…?」と感じています。
上で書いたように病に感染=ヴァンパイアではない「何か」になる、と考えると病を発症した瞬間に血の盟約の効果も無くなるのではと考察できます。
つまり、ミハイルにとってはエフグラフに対抗できる唯一の手段を得たわけで。自ら病に感染すればエフグラフを倒すこともできるかもしれません。
ただ、理性を無くすばかりか最後は血を吐いて亡くなってしまうため、ミハイルが病を用いてエフグラフに刃向えば”道連れ”のような状況になってしまいます。
ミハイルにとっては最後の切り札を手に入れたシーンでした。何とかユーリィと仲良く暮らしてほしいですが…。難しいのでしょうか。
ユーリィを思いやる一同・ウィラードを思いやる一同
8話でウィラードが語っていた「我々にできることをする」という台詞の正体は、ドッグウィルを訪れることでした。
ウィラードはシリウスの古文書を再分析し、ユーリィが匣にたどり着いた際に少しでも手助けができるように、と裏で行動をしています。
ユーリィのためにこっそりと手助けをするあたり、ウィラードらしさを感じますね。
一同がドッグウィルに足を踏み入れたシーンもぐっとくるものがありました。決してウィラードのせいではないとはいえ、彼が古文書を解読してしまったがためにドッグウィルが滅びたのもまた事実です。
ドッグウィルに対し、思うところもあるでしょう。そんなウィラードの姿を見たドロテアは「二手に分かれましょう」と一同に告げます。
これは彼女が語っていた弔いの意味もありますが、多分ウィラードを1人にさせてあげようという彼女なりの優しさで。ウィラードに処理をさせたくない、ウィラードは1人でシリウスに思いを馳せる時間を与えたい…そんな思いを感じ取りました。
まさに離れていてもつながっている、”協力する群れ”であるのが狩人集団なんだと感じることができる2シーンです。
ユーリィがタマーラを殺せなかった理由は?
ユーリィはタマーラを倒す寸前で彼女の目を見てしまい、殺すことを躊躇しました。この理由についてユーリィ自身は「あの目が嫌だっただけだ」と語っています。
ユーリィは元々子供にやさしい描写が多く見られるので殺せなかったのかと思いましたが、理由はそれだけでは無さそうですね。
恐らく、タマーラの”殺されることを覚悟した恐怖の目”に過去の自分たちの姿を重ね合わせたからこそ、最後の一撃を与えられなかったのだと思われます。
自分自身も幼少期に多くの仲間を殺された過去があります。だからこそ、「子供の恐怖に満ちた目」を見たユーリィはとどめの一撃を放つことができませんでした。
やっぱりユーリィに復讐は無理だと確信したシーンですが、ユーリィの本心は優しさにあることも実感したシーンです。
感想:もうひと捻りあると嬉しいストーリー展開!
まさにストーリーとしては王道。涼子とのラブコメ感は薄いですが、それ以外はザ・王道のルートを通っています。非常に分かりやすく面白いです。
そのため、今後視聴者を驚かせてくれるひと捻りがあるということなし!です。例えば、自分が上で書いた「灰にならない死体の再活用」などですね。クラルヴァインがなぜかユーリィサイドに味方する展開なんかも面白そうww
まだ話数も残されていますし、きっとこのままでは終わらないはず。伊庭&涼子がいい活躍をしてくれるのでは…と期待しています!
アニメ「天狼(シリウス)Sirius the Jaeger」9話感想まとめと10話に向けて
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というわけで、天狼(シリウス)9話の感想と考察でした。いくつか伏線が張られ、そろそろ退場する者も出てきそうな予感が…。
10話はアレクセイの過去、クラルヴァインとの決闘の2本が軸になりそうな予告でした。そんな10話のタイトルは「深淵にさまよう狼」です。それでは、この辺で。
【追記:10話の感想を書きました!】