天狼(シリウス)11話 感想&考察!ユーリィの成長とミハイルの今後
第11話「咆哮の宴」
ー俺はお前の兄貴だ…ヴァンパイアになってもそれは変わらない…(ミハイル)
展開も面白く、ミハイルの意識も戻りましたが…。最終回一歩手前にして個人的な不満も少し出てしまいました。自分の過去の考察通りにストーリーが進んでいるのは嬉しい。
というわけで天狼(シリウス) Sirius the Jaeger 第11話「咆哮の宴」の感想と考察を書いていきます。11話までのネタバレがありますので、未視聴の方はご注意を!
天狼(シリウス)11話のあらすじ・ネタバレ
匣の正体は小さな球でした。ユーリィたちに伊庭・涼子も合流しますが、ビショップがヴァンパイアであることが判明します。ユーリィは彼を説得し、ビショップと共に闘うことを約束します。
そこに血の盟約で操られたミハイル、タマーラ、ラリーサがやってきます。我を失ったミハイルにユーリィは大苦戦し、匣も奪われます。
タマーラ・ラリーサは匣をエフグラフの元へ運ぼうとしますが、ビショップがラリーサを倒し、それを阻止します。
地上ではユーリィが崖から落ちる寸でのところで、ミハイルの意識が戻ります。ユーリィは”世界と向き合うため”に匣の封印を解いたことをミハイルに告げます。ミハイルもユーリィを守りたい一心で10年を過ごしてきたことを伝えます。
とうとうビショップは匣をタマーラから再奪還しますが、エフグラフに見つかってしまいます。エフグラフはビショップを惨殺し、匣を我がものとしました。
ミハイルはやはり病に感染していました。寿命を縮める代わりにエフグラフと戦えるわけです。逃走するエフグラフをミハイルは追おうとしますが、大量のヴァンパイアに行く手を阻まれます。
万事休すの一同の支援に来たのはやはり狩人軍団でした!ミハイル・ユーリィは飛行船へ向かい、ウィラードも戦闘機上から飛行船へ飛び乗ります。
エフグラフは匣を飲み込みます。自らがヴァンパイアの匣となるためにー。
以上です。
11話の感想と考察
これまでの分かりやすすぎる伏線をしっかりと回収してくれた1話になりました。
「ビショップ=吸血鬼を恨む吸血鬼説」の考察を挙げた8話感想がズバリ的中でした。分かりやすい作品とはいえ、オリアニ考察が当たることは嬉しいですね。
「群れ」でなく「個」を見たユーリィの成長
ミハイルとユーリィのやり取りも素晴らしいものでしたが(EDが心に沁みわたります)、ビショップとの握手のシーンも印象的です。
7話までのユーリィの生きる目的は、自分たちの仇であるヴァンパイアを皆殺しにすることでした。実際、そのことに生産性は一切ありません。
しかし、今回行動を共にしたビショップの正体がヴァンパイアであることを知っても、ユーリィは冷静にビショップと会話をします。
彼と会ったときの目を見て共に行動すると決めたことも告げました。
この部分はまさにユーリィの成長が如実に表れています。昔とは違い「吸血鬼」というカテゴリーではなく”ビショップ”という1人の男を見て、その上でどうするか判断をくだしています。
ウィラードが願った復讐以外のユーリィの生き方。作中では短い時間のように感じましたが、ウィラードの本心に触れ、狩人たちとの交流を深め、何より深淵で父に出会い誓ったことがユーリィを大きく成長させたのだな、と感じる一幕です。
ビショップの無念とプライドを捨てた闘い方に心を掴まされる!
続いてはビショップについて。ビショップはエフグラフへの恨みを持っているのは勿論ですが、それよりも目の前で仲間を殺された後悔が非常に大きいようです。
ビショップ「死んだあいつらの顔がな。ここにこびりついて離れねぇんだ」
…こんなに辛いことがあるでしょうか。
目の前で仲間を皆殺しにされただけではなく、強制的に自分自身も「仲間を殺した者たちの同族」として生きることを強いられます。おまけに、仲間の顔が浮かび、離れないときます。
ビショップ自体は若干高揚しながらも淡々と語っていますが、こうして整理してみるとビショップもかなり悲惨な目にあっています。
過去を語るビショップの目が赤くなっていくことに視聴者にはより一層心苦しさを覚えます。
ユーリィが激昂した際に、本来の姿である狼(=青色の目)になるように、ビショップも既に本来の姿は赤色の目、つまりヴァンパイアなのですね。
また、ビショップの戦い方にはしびれました。空中浮遊して戦えるのは吸血鬼の特権です(1話で上位種の吸血鬼は浮遊できると語られています。HPにも載っていますね)。
自分がもっとも憎むべき吸血鬼の戦い方を採用してでも、ヴァンパイアたちに一矢報いてやるーというビショップの熱い想いが伝わってくるような描写でした。
病に罹ったミハイルの今後
以前から示唆されていましたが、今回でようやく
吸血鬼の病に感染する=血の盟約が無効化される
ことが明確になりました。今後、ミハイルには血の盟約は一切聞かないものだと思われます。
では、なぜ病に感染すると血の盟約が効かなくなるのか。9話の記事で書いた「病に感染することでヴァンパイアではない”何か”に変わるからではないか」という考察の通りではないでしょうか。
正確には”吸血鬼になる前の存在”に戻るのかもしれません。今回のミハイルも血の盟約で操られている際には赤い目でユーリィを襲撃していましたが、ユーリィと会話をするシーンでは元の青い目に少しづつ戻っていました。
つまり、一度病に感染したミハイルは既に吸血鬼ではない人狼に戻ったのでは…?と考えられます。ハッピーエンドへの道筋が見えた、見えてきたぞ…!
灰にならず死んでいくことからもこの考察は悪くない線を付いているのではないでしょうか。もっとも、特に深い意味のない設定の可能性もありますが…ww
最終回の展開予想:ミハイルの道連れが濃厚?クラルヴァインの再登場にも期待!
最終回の展開をざっと予想してみます。
まずはエフグラフ。意気揚々と球を飲み込みましたが、おそらくウィラードが見つけたもう1つの球がないとうまく効果を発揮できないものだと思われます。
匣は2つ合わせて使わないと力が暴走する設定などがあるのでは…?エフグラフは自滅しそうな予感がします。いずれにしても、彼は最後に暴走しそうです。
ミハイルは1つ上の見出しで希望的観測を述べましたが、どちらにしても病に感染した以上完全復活は難しそうです。残り少ない命でエフグラフと共に道連れになるか、アレクセイの意志を継ぎ、次は彼が匣の封印者になるかのどちらかかなーと思います。
病に感染→シリウスに戻る→ミハイルも匣の封印者になれる、と話のつながりもおかしくありません。ユーリィと楽しく暮らすエンドは…見えないなぁ。
最後にクラルヴァイン。彼がユーリィに力を貸す可能性もまだ捨てきれません。
彼はエフグラフを恨んでいますし、現状でユーリィは空中を浮遊して飛行船にたどり着く術を持っていません。クラルヴァインの謎の発明で飛行船に上り詰め、エフグラフと対峙することになれば面白そうです。
唯一不満な点:ユーリィの目的がぶれてない…?
最後に11話の不満点を。戯言なので読み飛ばしていただいても構いません。
結局、匣をエフグラフに取られたわけですが…。「世界と向き合う」というユーリィの言い分は分かりますが、この状況で球を取り出す必要があったのかな、と。
無理やりエフグラフに球を渡らせるための強引な展開にも見えますし、そもそも当初の「匣を探す」というユーリィの目的からずれている気がしてなりません。そもそもユーリィの当初の目標って何だったっけ…?
なぜ匣をエフグラフに取られる羽目になったのか、その辺の展開が急すぎて「??」となった人も少なくないのではないでしょうか。
吸血鬼=空を飛べる設定を忘れている人も多かったと思われます。(かういう自分も2周目で思い出しました)
11話に関してはこの作品のウリである「テンポの良い展開」が仇になったなーと思ってしまうところが少し残念な部分ではありました。
アニメ「天狼(シリウス) Sirius the Jaeger」11話感想まとめと12話(最終話)に向けて
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というわけで天狼(シリウス) Sirius the Jaeger11話の感想でした。最後にはやや厳しいことも書きましたが、伏線は見事に回収されていますし、最終回に向けて十分に期待が持てる話だったと思います。
最終回はエフグラフとの最終決戦。ミハイル・ユーリィ・ウィラードでエフグラフに向かっていきそうな感じですが…。どう転ぶのでしょう。
そんな12話(最終回)は「天狼の匣」です。それでは、この辺で。
【追記:最終回の感想記事を書きました!】