ハッピーシュガーライフ 11話 感想&考察!自らも踏み台にしたさとうの覚悟
第11話「永遠の一瞬を、貴方と。」
ー神戸しおです!さとちゃんとずっと一緒にいます!(しお)
何か見ていて頭がおかしくなりそうなお話でした。叔母との会話はもう解説不能です。放火して、脱出、そして…。1話の考察が当たるファインプレーが来る…か?
というわけでハッピーシュガーライフ(ハピシュガ)11話「永遠の一瞬を、貴方と。」の感想と考察を書いていきます。11話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
(注意:管理人は原作未読です。ご了承を!)
ハピシュガ11話のあらすじ・ネタバレ
しょうこから送られたさとうとしおの2ショット写真を見たあさひは、太陽にさとうの住所を探すよう命じます。太陽はさとう達の関係を伝えました。
さとうは叔母と向き合い、自分の愛を告げます。愛ゆえに殺人を犯したことも。そのための証拠隠滅に協力してもらうよう依頼します。
紆余曲折あり、叔母はさとうに協力することになります。しかし、叔母はさとうが”小鳥”(=しょうこ)を殺していたことを見抜いていました。
太陽はさとうの住所を探り出しますが、あさひに伝えることなく単身でさとうの住所へ向かいます。もちろん、さとうが公に書いている住所は305号室なので部屋にいたのは叔母でした。ガチホラーやめろ。
さとうが取ろうとした行動は、証拠隠滅のための放火と逃走でした。叔母やすーちゃんを上手に利用し、手はずが整っていきます。
「城」を出る前にさとうとしおは”最後の儀式”を行いました。
以上です。
11話の感想と考察
色々と寄り道をせず、「さとうとしおの物語」「さとうを追う太陽・あさひの物語」に分かれて展開したため、話自体は分かりやすい構成でした。
帽子をかぶったしおがかわいかったのが唯一の心の清涼剤ですね…!
さとうの行動と言い分
まずはさとうが11話で取った行動・発言を整理してみます。
Bパートは淡々と進んでいったため、1度見ただけではついていけない方もいたのではないでしょうか。結局のところ、さとうは
①1208号室に眠る2つの死体を片づけたい
②自分が犯人とならないよう、しおと逃走したい
という2点を目的にしています。
①を達成するために大量のガソリンを購入しました。これはマンションに火を点ける狙いですね。…あの量のガソリンを撒けばマンションが全焼する気しかしませんが大丈夫でしょうか。
②を達成するために、さとうはすーちゃんから2人分のパスポートを受け取ります。パスポートを偽造して海外に逃亡する算段です。また、さとうは自分が死んだことにしようと画策しています。
つまり、戸籍上では松坂さとうは明日をもってこの世から消えることになります。周囲を踏み台にしただけではなく、しおとの愛を貫くために自らの社会的価値も踏み台にし、次の一歩を歩もうとしているんですね。
また、記事冒頭で書いた「頭が痛くなるような叔母との会話」についても少し触れておきましょう。
薄々分かっていたことではありますが、叔母とさとうの「愛」には決定的な違いがあります。
さとうのそれは1人に極限までの想いを注ぐこと。叔母は誰しもに平等な愛を注ぐこと。そして、叔母は自分の愛こそを真理だと思い、さとうに教育してきました。
「間違った愛を教えたのだから、責任を取れ」。言ってることは間違ってはいない気がしますが、やっぱりこの部分は飛躍しているよなぁ…。
叔母がさとうに協力することを決めたのは、さとうの言葉ではなくさとうの表情を見てのことかもしれません。ここまで凛々しいさとうを僕は見たことがないので。
叔母が登場した9話の描写の意味~細かな伏線に大感激!~
9話でしょうこが殺されるシーンの直前、さとうの叔母の姿が映し出されました。あのシーンは男性警察官が叔母の手中に収まったことを意味した描写だと思いましたが、実はそれだけではなかったのですね。
9話を見た際に引っかかっていたことは、どうしてしょうこはベストタイミングでさとうの写真を撮ることができたのか、ということです。もっと言えばなぜしょうこはさとうの本当の家を知っていたのか?
7話でさとうはしょうこを叔母の家に招きました。つまり、しょうこはさとうの本当の家(1208号室)を知らないまま9話を迎えたことになります。
はい、既に答えは出ていますね。1208号室を訪れる直前に、しょうこは叔母にさとうの本当の家を問いただしたのでしょう。実際に、11話の叔母の回想でしょうこが自宅にやってくるシーンが一瞬映っています。
叔母がさとうを子供と評したのは、単純な意味ではなくて。叔母は自分がしょうこをさとう宅に向かわせた張本人で、その上でさとうは行動(殺人)を犯しました。叔母にとってさとうはまだまだ自分の手の上に居る存在、なのでしょう。
好きではない叔母に最初に協力を頼んだのは、さとうではなく”小鳥”であるしょうこでした。
しょうこのことを評価していたからこそ、叔母の口からは「いなくなってしまったのね、あの子」というフレーズが出てきたのかな、と思います。
9話の叔母が映ったシーンは、警察官が叔母の手の中に落ちたことだけでなく、しょうこが殺される原因には叔母の存在も一枚噛んでいたということをさりげなく表現していたわけです。
目の描き方といい、ただの狂気だけでなく細かな描写まで行き届いているアニメです。
暴力をふるってしまったあさひの落ち度
個人的に11話で一番嫌いなシーンがあさひが暴力により、太陽を脅したことです。爪はがしまではしませんでしたが、太陽をバットで殴り縛ったことは紛れもない事実です。
…それやったらあんた嫌いな父親と一緒だろうが!!!
父親を嫌っているあさひのことなので、最後まで暴力は振るわずにいてくれると思っていたのですが…。
この作品のラストが因果応報であるとするならば(1話冒頭のシーンより。詳しい考察は2つ下の見出しにて)、あさひもさとう同様に罰を受けるべき存在になってしまいました。
しょうこからの写真を見て、嘘の情報を流した当事者に腹が立ったのは分かりますが…。そこは言葉のやり取りによる”協力”でもよかったのではないでしょうか。
おまけに、何の工夫もせず太陽に「住所を教えろ!」って…。この部分もあさひの父親の「酒買って来い!」とかぶっていますよね。
さとうの叔母は「子供は大人に頼らなければ生きていけない」と語っていました。あさひが見てきた”大人”は父親です。
だから、あさひは人を従わせる方法を脅しや暴力しか知らなかったのでしょう。本来であれば非常に優しい心を持っているはずなのに…と考えるとますますやるせなさで一杯です。
太陽を305号室で待っている”モノ”
太陽くんは無事叔母のいる305号室に収容されてしまいました(笑)
このあと彼を待っているのは…。
ますます太陽が大人の女性恐怖症を悪化させるのかなーとも思いましたが、実はこれは太陽にとってはチャンスなのかもしれません。
店長の「愛の押し付け」ではなく、叔母はすべての愛を愛として捉える存在です。つまり、太陽の秘めたる思いもすべて愛として受け入れてくれるわけです。
…何か叔母がいい感じで太陽のカウンセラーになりそうな気がしませんか?
そもそも(数多の変態発言は除きます)、太陽は作中で罪をほぼ犯していません。ただただ気持ち悪いだけです。だからこそ、思わぬ形で太陽が救われてもいいんじゃないかな、とは思います。
もっとも、叔母の虜になって抜け出せなくなることを「ハッピーシュガーライフ」と言うのかどうかは微妙ですね。がんばれ、たいよーくん!(CV.久野さん)
最終回展開予想:片残りの激鬱エンドが最有力!?
今回のガソリン購入と言い、間違いなく1話の冒頭に向けて話は進んでいます。
1話の考察でこのように書きましたが、ラストはまさにこんな感じになるのでは?
例えば、しおと共に飛び降りたものの、しおだけが命を落とす展開や、さとうが半身不随などになりしおに逃げられる…等々。
「最終回でさとうに因果応報を与える」ことが最終目標であれば、死よりもキツイ”何か”が待っている可能性が高い気がします。
(当ブログ ハピシュガ1話感想記事より)
究極の愛の形は、共に死に、永遠のときを刻むことであるとさとうが理解したのであれば…。さとうにとっては、片方だけがあの世に行ってしまうエンドが一番の罰になりますよね。
恐らく冒頭の火事&飛び降りシーンはクライマックス一歩手前のはずなので、その後何が待っているのかが怖くもあり、楽しみです。
自分としては「しおかさとうの片残りエンド」に全部ベットします!いやでも、ここまで見せておいてさとうとしおで海外逃亡エンドも…見てみたい感もあります。
アニメ「ハッピーシュガーライフ」11話感想まとめと12話(最終回・最終話)に向けて
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あー、早く原作が読みたいですねぇ…。さもオリアニのように考察していますが、原作がある作品ですもんね、これ。
というわけでハピシュガ11話の感想でした。ラストまでのお膳立ては整いましたね。あとはあさひ・太陽がどこまで食い下がるかにかかっていそうです。
12話がなんと最終回!タイトルは「ハッピーシュガーライフ」。全部赤字のタイトルロゴはやめようぜ…。それでは、この辺で。
【追記:12話(最終回)の感想記事を書きました!】