アニメのおすすめなどを語るブログ

主にオリジナルアニメの感想と考察を管理人が書いて楽しんでいるブログ。皆様のコメントをどしどしお待ちしています!

ハッピーシュガーライフ 7話 感想&考察!叔母の”目”とさとうのしょうこに対する「期待」

第7話「砂糖少女の原材料」

f:id:rakutenpocket2:20180827232542p:plain

ー見たい、見たい、見たい!あの子の焦燥した顔がもっと…今はそれだけが僕のゥエクスタシィー!(北埋川

 

ハピシュガの真骨頂、確かに見させていただきました。叔母の衝撃もさることながら、描写も最高レベルのお話でした。ストーリー、表現共に印象に残る回です。

というわけで、ハッピーシュガーライフ(ハピシュガ)第7話「砂糖少女の原材料」の感想と考察を書いていきます。7話までのネタバレがありますので、未視聴の方はご注意を!

(注記:管理人は原作未読です。ご了承を)

ハピシュガ7話のあらすじ・ネタバレ

さとうに連れられ、しょうこはさとうの家へと向かいます。部屋の前には警察官が2人。どうやら、北埋川がさとうの叔母の家から異臭がすると匿名で通報したようです。

焦るさとうに興奮する北埋川。さとうの叔母は既に亡き者になっているかと思いきや…。さとうの合図に反応し、中から叔母が現れました。

f:id:rakutenpocket2:20180827234517p:plain f:id:rakutenpocket2:20180827234524p:plain

 

一同は叔母の家に入ります。”鍵のある部屋”から異臭はしたものの、特に何も見つかることはありませんでした。

帰り際に、叔母は警察官に「自分をはけ口に、何でもしていい」と誘惑します。暴力すらも自分が愛される証である、この想いこそがさとうの叔母の本性でした。

f:id:rakutenpocket2:20180827234553p:plain f:id:rakutenpocket2:20180827234602p:plain

 

警官が去った後も、叔母はしょうこに甘い言葉を投げかけます。

家を出た後、さとうはしょうこに叔母の本性を告げ、”あの人”と血が繋がっている自分でも友だちでいてくれるかを問います。言葉に詰まるしょうこ。この瞬間、さとうとしょうこの「友情」は終わってしまいました。

f:id:rakutenpocket2:20180827234625p:plain f:id:rakutenpocket2:20180827234632p:plain

 

最後にネタばらし。叔母が住むのは3階、さとうたちが住むのは12階の1208号室でした。1208号室で過去にさとうは絵描きの”お兄さん”と暮らしていたようですが…?

f:id:rakutenpocket2:20180827234701p:plain f:id:rakutenpocket2:20180827234708p:plain

 

以上です。

7話の感想と考察

あの警察官は完全にさとうの叔母に心を動かされましたね…。間違いなく休日に彼女の元を訪れるに違いない。そして…。

作品の折り返し地点である7話で新たな情報がいくつか明かされました。

一番気に入った”目”の描き方

当記事のタイトルにも挙げているように、7話で一番印象深いのが”目”の表現方法です。

叔母の目のハイライトと彼女の異常性

ハピシュガでは、いわゆる「ハイライトが消えた目」が多用されています。さとうが「苦い」と感じるシーン、しおが過去のトラウマで苦しむシーン…等々。

さとうの叔母ももちろん例外ではありませんでした。しかし、彼女の場合は登場したその瞬間から死んだ目をして登場します。あの目の光り方は天狼かな?

 

そんな彼女の目にハイライトが入り、活き活きした目になった瞬間が一度だけありました。それは、男性警察官を誘惑し、自分をはけ口にしていいんだよ?と告げたシーンです。

f:id:rakutenpocket2:20180827235214p:plain

 

この目の光の入れ方を見るだけで、彼女の異常性がすぐさま理解できます。自分を叩いて、犯してそれが気持ちいことなのであれば私はそんなあなたも愛してあげるー。

上記のように語る彼女が、この瞬間だけ本来の目の光が戻るのであれば。

この表現は彼女は暴力を振るわれ、はけ口の対象になることだけが生きがいであるということををとても分かりやすく示しています。

 

生活は自分がはけ口になることで貰ったお金によって成り立っているのでしょうか。そうして稼いだお金でさとうを育てることもまた彼女にとっては「愛」だったのかもしれません。

誘惑シーンだけ目のハイライトが戻る。これはギャグシーンでもなんでもなく、見事に彼女が通常の人間とは真逆の考えを持った人物であることを示した名シーンだったように感じます。

しょうこが逸らしてしまった目線

もう1つの”目”の描写はさとうとしょうこの友人としての最後の会話から。

「叔母と血が繋がっている自分とこれからも友人でいてくれるか」と尋ねたさとうに対し、しょうこの目のハイライトが消え、さとうから目線を逸らしてしまいます。

f:id:rakutenpocket2:20180828001422p:plain

さとうがしょうこにこんなことを尋ねた理由は「友人としての覚悟」を尋ねたかったためであると考えれらます。(詳しい考察は1つ下の見出しにて)。

 

さとうは作中で、相手の考えや行動を読むのが非常にうまい人間であるように描かれています。

そのため、例え嘘をついて「それでも友達でいる!」としょうこが言ったところでさとうに突き返された可能性は高いでしょう。

しかし、しょうこがしてしまった「目を逸らし、返答すらしない」行動はさとうに飛騨しょうこという人間を突き放すのに十分すぎる理由になってしまいました。

 

「どんなことでも受け入れると信じてる」と語ったのは6話のさとうです。事実を見せられ、受け入れるどころか目を逸らしてしまった彼女は、今度こそさとうの中で「どうでもいいただの1人」になってしまいました。

決定的なシーンこそが、しょうこの目逸らしの瞬間だったんですね。

さとうがしょうこに見せたかったものとは

続いて、さとうがしょうこを家に招こうとした理由をもう少し考察します。

大前提としてさとうはしおと住む1208号室にしょうこを招き入れるつもりは始めからなかったことは押さえておく必要があります。

12階に案内するのであれば、はじめからエレベーターで12階に上がるはずです。

…6話の自分の考察は完全に外れていたことになりますね。

 

つまり、はじめからさとうはしょうこに「叔母の家」を見せるつもりだったということです。では、何故そんなことをしようと考えたのでしょうか。

 

その理由は

しょうこであれば自分を変えてくれるかもしれない、と期待した

からではないでしょうか。

しおを愛することだけがさとうの生きる意味になっています。

 

そんな彼女は、6話のしょうこの決死の告白で少しではありますが心が動かされたはずです。(7話の冒頭で、さとうがこれまで使っていなかった「友だち」という単語を多用していることからも読み取れます)

幼少期から、叔母のせいで自分も拒絶され続け、「友だち」がいなかったさとうは、しょうこの発言ではじめて「友だち」という存在に期待しました。

すべて受け入れてくれる「友だち」こそが、自分を変えてくれるかもしれない、と。

 

しかし、しょうこも他の人間と同じように、叔母と血がつながっている自分を受け入れてはくれませんでした。

結果として、「友だち」という存在は彼女の中で消え去り、しおへの愛だけが再び生きる意味に戻ってしまいます。

しょうこのアタックはさとうを更生させる最後のチャンスだったのかもしれません。しかし、しょうこは自ら目を逸らすことでさとうを再び絶望の中に突き落としてしまいました。

「愛」以外を全て捨てた少女が元に戻るチャンスを無くしてしまったー。しょうこがした目逸らしはそれだけの意味がある失策だったのではないでしょうか。

奪った部屋は、結局…?1208号室の謎

Cパートにて明かされた1208号室の過去。ここには、過去に絵描きの男性とさとうで同棲をしていたことが示されました。

おまけに、さとうがしてほしいことを聞いた際に、体の関係を求めず絵のモデルになってほしいと告げています。この作品において、極めて紳士な心を持っている男性のようです。

f:id:rakutenpocket2:20180828005921p:plain

 

しかし、その後の展開は恐らく誰もが考えているものであるはずです。さとうは、その男性を殺害し、しおとの同棲部屋としています。

そんな男性を殺そうとする心理は読み取りにくいですが、2話の考察から自分が書き続けている「誰でもよかったに一票を投じたいです。

www.anime-kousatsu.com

 

ただ単に街中で出会ったしおと暮らすために、身近な家の持ち主である男性を殺し、住み家とした…。

こんな展開が用意されていれば、視聴者はますますさとうの異常性を感じることができます。しおしか見えていない彼女だからこそできる「誰(の家)でもよかった」の心理です。

もちろん、明確な理由がある可能性もありますが…。(Ex:部屋の男性がしおの関係者で、しおに苦痛を与える存在だった など)

ここら辺の真実は次回「1208号室」で明かされると思うので楽しみに待ちましょう。

感想:折り返し地点で話をスタートに戻す構成の秀逸さに脱帽!

ちょくちょく触れてきた「叔母の死はミスリード説」。この部分は当たっていたものの、さとうの狙いなどそれ以外の考察は外れている部分も多いです。

自分含め、多くの視聴者は叔母が生きていること、叔母の異常性、そしてしょうこが殺されなかったことに驚きを感じたと思います。

 

ちょうど話の折り返し地点である7話で、視聴者の考えていた構成をへし折ってきたことにただただ驚きです。これまでの考察をまっさらにし、再びニュートラルな気分でストーリーや考察を楽しむことができそうです。

次回はさとうの過去回のようなので、次々回以降太陽・あさひ・しょうこがどのように動くのか、とても楽しみですね。

ハッピーシュガーライフ7話の感想まとめと8話に向けて

ワンルームシュガーライフ/なんとかなるくない?/愛の歌なんて(初回生産限定盤)(DVD付)

ワンルームシュガーライフ/なんとかなるくない?/愛の歌なんて(初回生産限定盤)(DVD付)

 
ハッピーシュガーライフ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)

ハッピーシュガーライフ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)

 

というわけで、更新が遅れてしまいましたがハピシュガ7話の感想記事でした。さとうが捨てた「友だち」という概念。これからますますしおに向ける「愛」が大きくなっていくことでしょう。

次回第8話は「1208号室」。とうとう、しおとの同棲の経緯が明かされそうです。新たなる狂気が見られることを願い、この辺で。

 

【追記:8話の感想を書きました!】

www.anime-kousatsu.com