世にも奇妙な物語 2019春の特別編 感想&考察&評価！雨の特別編を解説、レビューする！

皆さん、こんばんは。

当記事は2019年６月８日（土）に放送された「世にも奇妙な物語 2019雨の特別編」の感想・レビュー記事になります。

半年に１回放送される名物番組。放送中リアルタイムで記事を更新していくので、よろしくお願いします！

本日放送される５話の、事前評価や情報・見どころはこちらの記事になります！

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「雨の特別編」全５話の感想・考察・解説・評価（ネタバレ含む）

各話の評価と感想になります。
「評価・レビュー」欄の星の数は、0.5刻みで表記しています！

第１話：さかさま少女のためのピアノソナタ

評価・レビュー

面白さ　　　★★☆☆☆（２）
恐怖度　　　★☆☆☆☆（１．５）
コメディ度　★☆☆☆☆（０．５）
感動度　　　★☆☆☆☆（１）
演技の良さ　★★★☆☆（３）
総合評価　　★★☆☆☆（２）

やや期待外れ…。友人が怪我をするまでの緊迫した雰囲気はよかったのですが。

感想

完全なるホラー作品になるのかな…と思っていたので、少し肩透かしでした。

「才能がある」と思われている少女の葛藤と苦悩。最初は好きだったはずのピアノがどんどん嫌いになっていく状況。対して「才能がない」男子陣。

このピアノの才能の差が前半でしっかり描かれていたからこそ、黒木がもう１回「さかさま少女のためのピアノソナタ」を弾いた理由が明確に見えてきます。

黒木は才能が無い自分だから、野下（友人）と同じように自分の手が無くなってしまえばいいと心のどこかで願ったのかもしれません。

そうすれば、ピアノから”逃げる”ことができるからー。

しかし、解決策は微妙だなと思ったのは自分だけでしょうか。

ベートーベンの逸話（楽譜を上下さかさまにして完璧に弾いた）と合わせようとしたのは分かりますが、唐突過ぎるような気が…。

明確にはなっていませんが、楽譜の流れを「時の流れ」として見れば、逆から弾くと「時も元に戻る」という理屈だったのでしょうか。

オチはそこそこ良かったですね。同じ事項が繰り返され、今度は野下と吉野の対話が始まることが示唆されていました。

聞く人の時間が止まるだけでなく、聞いた人が亡くなってしまうから「誰にも聞くことができない」曲だったのかもしれません。

第２話：しらず森

評価・レビュー

面白さ　　　★★★☆☆（３）
恐怖度　　　★☆☆☆☆（０．５）
コメディ度　★☆☆☆☆（１）
感動度　　　★★★☆☆（２．５）
演技の良さ　★★★★☆（４）
総合評価　　★★★☆☆（３）

安定している作品でした。「泣ける」要素がもう少し強ければ…

感想

良くも悪くも「世にも」らしいエピソードでした。飛びぬけて面白い…わけではないですが、平均的なクオリティは確保されていたと思います。

「家族の仲を取り戻すための神様の粋な計らい」というのが物語の主軸でしょうか。

”悪者”を神様にして、子供を探す中で徐々に夫婦仲が戻っていく過程が見ていて気持ちよかったですね。

バッジのことを遥子ではなく、夫の昭彦が最初に思い出し、吉田羊さんが涙を流す演技がお見事！でした。

前半の夫婦が互いにいがみ合い、祖母が激怒する…という”ありがち”なシーンもしっかり描かれており、演技の上手さが光るお話だったと思います。

細やかな演出としては、息子の尚之が”母親”である小学生の遥子の手を引っ張ったり（普通は母親が息子の手を引いて歩きますよね）、遥子が昭彦の腕に抱き付いたりと「動き」が面白かった作品でもあります。

最後の方で「まーだだよ」を繰り返すことで、すぐに元通りにならず家族３人がまた一緒に暮らしたいという思いを更に強くしている部分も見どころです。

”傑作”には正直届かない作品ではありましたが、25分という時間の中では、上手に物語を組み立ててくれた作品だったと思います。

ちなみに「もういいかい」というセリフで、アニメ好きな方は「あの花」を思い出した方は多かったのではないでしょうか。とても面白い作品なのでぜひ！

第３話：永遠のヒーロー

評価・レビュー

面白さ　　　★★★★☆（４）
恐怖度　　　★☆☆☆☆（０．５）
コメディ度　★★☆☆☆（２）
感動度　　　★★★★☆（３．５）
演技の良さ　★★★☆☆（３）
総合評価　　★★★★☆（４）

これは…久々に「名作」に近い作品だったのはないでしょうか！

感想

「絶対外れ作品だろ…」と見る前に考えていたことをお詫び申し上げますｗ

前半のはちゃめちゃっぷりで、もう見なくてもいいかな…と思ってからの二転三転。

結果的に娘の世界がバーチャルの世界だったのではなく、郷さんの方の世界がバーチャルの世界だったわけですね。

視聴しながら「娘は作られたものだったのではないか…？」と考えながら見ていた人は多かったと思います。

どう考えても、娘の姿が「父親の望む娘像」で描かれていましたからね…。毎晩テレビ電話をする父娘はいないでしょｗ

しかし、そこからの大どんでん返し。なるほど、郷さんは世界にとっての”永遠のヒーロー”であり、同時に亜季にとっての”永遠のヒーロー”だったわけですね。

こういうどんでん返し→結末を明確には明かさないストーリー運びこそが世にも奇妙な物語です。本当に久しぶりに「当たり」と感じた作品でした！

病気をしている人間だからこそ情緒不安定になるし、”ヒーロー”に縋るという部分も設定が活かされていました。

例え自分の世界がAIの虚構空間であるとしても、自分を見てくれるたったひとりの「娘」のために戦うー。郷さん演じる博人のかっこよさが描かれていました。

最後の最後に一度やぶった写真を元に戻したのも憎い演出でした。

第４話：大根侍

評価・レビュー

面白さ　　　★★★☆☆（２．５）
恐怖度　　　☆☆☆☆☆（０）
コメディ度　★★★☆☆（３）
感動度　　　★☆☆☆☆（０．５）
演技の良さ　★★☆☆☆（１．５）
総合評価　　★★★☆☆（２．５）

大根を構えている姿がシュールすぎて笑うわｗｗ

感想

いや、知ってたよ。こういう奇妙を通り越した「訳のわからない話（褒め言葉）」が無いと締まりませんよね…笑

ごぼうって細いけど叩かれたらすごい痛いと思うんだよなぁ。

オチとしてはピアノソナタ同様「事項が繰り返されること」が示されて終了しましたが、クオリティとしてはこちらが格段に上でしたね！

申し訳程度のラブコメ要素を入れてきているのもまたツボでした。そっかぁ、大根だから食べてしまえば武器としての効能を奪うことができるんですね…ｗｗ

…口の中が切れまくったりしないのでしょうか（）

特にストーリーがあったわけではないので書く内容があまりないことだけが残念。浜辺美波さんは「実写版咲」で見ましたがとても美人な方ですし、頑張ってほしいです！

第５話：人間の種

評価・レビュー

面白さ　　　★★★★☆（４）
恐怖度　　　★☆☆☆☆（０．５）
コメディ度　★☆☆☆☆（１）
感動度　　　★★★★☆（４）
演技の良さ　★★★★☆（４）
総合評価　　★★★★★（４．５）

おいおい、今回の「世にも」はどうしちゃったんだ…。傑作ぞろいじゃないか！

感想

土から人間の顔が出てきたシーンのインパクトは強かったですが、やはりホラー展開ではありませんでした。途中で泣きそうになってしまったぞ…。

「永遠のヒーロー」を上回る作品でした。これは、名作に入れてもいいと思います！

娘の緑の”トラウマ”を無くすため、もう１度緑に「お母さんになれて幸せだった」と伝えるために現れた希。

彼女の願いは「母親を殺した」という呪縛から娘を解き放ち、娘の緑に幸せになってもらうことだけでした。

結果的に２度も母親の死を目撃してしまった緑は不幸だったのでしょうか。いや、結婚式の表情と「ありがとう」というセリフからそんなことは無かったはずです。

「幸せの種」は間違いなく、緑に対して幸せをもたらしたに違いありません。

指輪は母親が渡した大事なプレゼント。「緑に直接渡せた…」というセリフが物語るように、指輪を含めて娘をどれだけ大事に想っていたのかが伝わってきます。

指輪がキーになって、プロポーズへの返答を先延ばしにしているという設定も良かったです。

また指輪を貰うと、今度は遠藤が母親と同じような目にあってしまうかもしれない…。その葛藤と苦悩が母親との喧嘩に現れていました。

それにしても、希の15歳時代を演じた山田杏奈さんの演技がとても上手でしたね！遠藤に会社であいさつする際の「お節介なお母さん」っぷりが板についていましたｗ

一番最後、結婚式で希の頭にあったのと同じ花が風にそよいでいたのが印象的です。きっと希は、緑の幸せな姿をどこかで見ているはずです。

「雨の特別編」全体を通しての感想

ここ数年の中では一番のクオリティだったのではないでしょうか。記事中でも書いたように「永遠のヒーロー」と「幸せの種」。この２作品が良かったです。

ただ、全体としてかなりマイルドになってきているなぁ…という思いはあります。

ホラー要素や胸糞悪いエピソードが無かったので、昔からの「世にも」ファンの方にとっては物足りない特別編だったのかもしれません。

理不尽さとかどうしようもない運命…みたいなものも「世にも」を作る大事な要素だと思うので、次回はこの手の物語も組み込んでほしいですね！

ここ最近の不作っぷりから光が見えたような「雨の特別編」。次回は今回よりも更に面白くなることを願いましょう！

過去作のいくつかはこちらのFODプレミアムで見ることができます。１か月間の無料キャンペーンもやっているので、興味のある方はぜひどうぞ！

「世にも奇妙な物語 2019春”雨の特別編”」感想まとめと2019 秋の特別編に向けて

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というわけで「世にも奇妙な物語 2019雨の特別編」の感想記事でした。

満足できる特別編でよかったです！やっぱり世にものテーマ曲を聞くとテンションが上がってきますね…！

2019秋の特別編も楽しみに待ちましょう！それでは、この辺で。