あかねさす少女 11話 感想&考察!”黄昏”の意味と明日架の選択の理由
第11話「優等生」
ーやっと聞けた気がする。明日架の本当の気持ち。(優)
戦闘シーンもだけど、それよりも3人が真の意味で覚醒したシーンがかっこよすぎかって!そして、優と明日架は尊さを見せるしもう最高かよ…。
というわけで、あかねさす少女 第11話「優等生」の感想と考察になります。11話までのネタバレがあるので未視聴の方はご注意を!
※当ブログでは元の世界の登場人物を漢字表記、フラグメント間を自在に移動する人物をカナ表記しています(シリアスカ=アスカ、エロ優=ユウとなります)。
※感想・考察パートにおいて、黄昏の使者は「あすか」と表記しています。
あかねさす少女 11話のあらすじ・ネタバレ
明日架の世界にもクラッター反応が見られ、奈々・みあ・クロエは反応元の学校へ向かいます。屋上には教師の橘田がいて、奈々たちを捕えてしまいます。
明日架は黄昏の使者に一緒に来るように言われますが、拒否します。黄昏の使者は黄昏の王は自然の摂理であり、その流れを円滑にするために、人々の意識を黄昏に同化させていると説きます。
優は明日架を探しますが見つからず、公園でユウと出会います。ユウは黄昏の使者の狙いを明日架であると言い、明日架を救うことを優に託し、モジュールを渡します。
橘田は3人に彼女らがイコライザー化する際に学んだことを「強くなっても世界に埋没していく運命だ」と否定し、次々に彼女らのテープを破壊します。
現実世界で孤独に一生を終える。心が負けそうになったクロエに奈々とみあが言葉をかけます。自分で決めた人生を選ぶ、そう決意した瞬間橘田の精神攻撃から解かれ、3人は真の意味で「覚醒」し、クラッター橘田を撃墜します。
明日架は使者についていく代わりに、現世界を黄昏から遠ざけることとアスカを戻すことを要求します。使者も今日平を失い、それがきっかけで黄昏と共になったことを聞きます。
すべてを忘れるために黄昏へ。優が助けに来ますが、明日架は黄昏に飲まれます。
しかし、優が自らの気持ちで明日架に想いを告げたことで優はイコライザー化し、黄昏の中へ入ります。
明日架と優は互いに想いを伝え、使者に立ち向かいます。押され気味になれば、もちろん残りの3人が助けに来ます。激闘の末、巨大ノイジーを倒すことに成功します。
戦闘後の使者の寂しそうな表情を見た明日架は結論を出します。「この世界を黄昏から遠ざける代わりに、あなたと一緒に行く」と…。
以上です。
11話の感想と考察
いやー、結構涙が流れる寸前だったし、ニヤニヤもさせてもらったし本当に素晴らしい回でした。8話あたりから毎回上限を超えた物語を見せてくれています。
黄昏の王の正体もそれなりの所に落ち着きましたし、あと1話でまとめられるかどうかだけですね。本当にここまで見てきてよかった、ただそれだけです。
選択する未来、停滞する未来の対比~”黄昏”とは何なのか
11話のキーワードと言えばこの2つに尽きるでしょう。奈々、みあ、クロエがたどり着いたイコライザーの境地を全て否定する言葉を橘田は並べました。
最初は頑張ろうとしても、次第に世間や時間の流れに飲み込まれて行き、君たちが願う「未来」を目にすることは出来ない。
橘田が言っていたことをまとめるとおおむねこんな感じです。
今回、あすかは「黄昏の王は自然の摂理である」と語っていました。
もちろん次回でどんでん返し(黄昏の王=今日平orユウなどなど…)がある可能性もありますが、おそらくこのあすかの言葉は真実でしょう。
作中で”黄昏”と呼ばれている物は、上で述べた”世間の声や時間の流れ”を表現したもののように感じます。
普通に生きていれば、次第に”黄昏”に飲み込まれ、望む未来など叶えられませんよ、と先生である橘田は告げます。
3人は心が折れかけます。でも、3人(+明日架、優)はもう1人ではありません。そして、一同は決意します。止まらずに選び続けて戦い続けよう、と。
この発言はあすかの発言と真逆のものになっています。
あすか「だから私は黄昏と共にあることを選んだ。すべての時間を止め、すべての感情を捨てたの」
今日平がいない未来に進むことはできず、それでも時間は進んでしまう。だから、あすかは黄昏に自らを委ねることですべてを消し去り、その場にとどまりました。
何も考えずにいれば楽だから。時間が進まなければこれ以上苦しまないから。
未来を選択することを選んだ5人、その場に留まろうとする黄昏の使者。
両者の違いをきっちり描いたのが11話の最大の見どころです。
ちなみに、OPの「ここにいる私を 私を超えていけ」というフレーズは11話を見てから聴くと非常に心に沁みわたります。
黄昏の使者の感情と明日架が同行を決めた理由
あすかは「感情を捨てた」と自分では語っていましたが…
もちろんそんなことはありません。正確に言うと、自らの感情を心の奥底に封じ込めて殺したという表現が適切ではないでしょうか。
感情を奥底に封印したあすか。ここでも、停滞したそのままの世界に留まっているあすかの姿を感じ取ることができます。
優が「私たちの友達じゃない!」とあすかに告げたときの彼女の苦々しい表情が本当に印象的です。
それは友情というものに触れたことによる苦々しい表情のようでもあり、閉じ込めた自分の感情を思い出したがゆえの表情にも見えます。
それを明日架は読み取りました。
あすかにも感情があることを。あすかも友達を欲していることを。目の前にいる存在も紛れもない自分だからこそ、表情から感情は読み取れます。
そんなあすかを1人してはおけないー。
明日架はそう思ったので、「自分も一緒についていく」と彼女に告げたのでしょう。
明日架には何があっても助けてくれる4人の仲間がいます。
Aパートであすかについていくことを告げた消極的な声色ではなく、自分の意志であすかに付いていくことを決めました。このときの明日架もまた、優に正直な気持ちを告げたことで強くなっています。
4話の考察記事で自分はユウの目的についてこのように書きました。
招待者=ユウの目的とは
もう1つ考えられそうなのは、ユウはアスカとは全く別行動をしていて、明日架の友情を深めるために行動している…という説。これについては1つ下の見出しで考察しています。
(中略)
上で書いたもう1つ考えられる目的。明日架(アスカ)と残り4人の仲を深めようとしているのでは…とも取ることができます。
(当ブログ:あかねさす少女4話記事より)
ユウの目的は「明日架と仲良くさせる」ことでも「アスカと仲良くさせる」ことでもなく、「あすかに感情を取り戻させる」ことが主眼だったのではないでしょうか。
そのために、あすかに”友情”を見せ、あすかの感情を揺さぶる。そうして、あすかを”黄昏”から解放するべく行動していたのでは…?
それでは、なぜユウはそこまであすかを気にかけるのでしょうか。この部分の考察は一番下の見出しからどうぞ!(焦らしていくスタイル)
「違う世界(フラグメント)」という言葉が作中で使われていた理由
「あかねさす少女」の作中では単なるパラレルワールドという言葉ではなく、「違う世界(フラグメント)」という言葉が用いられてきました。
この用語設定にも意味がある気がしていて、パラレルワールドという言葉よりも自分の意志で作り出した未来という意味合いが強いように感じます。
(何となくパラレルワールドって「あの時、もしも…」っていう過去の分岐を思い出させます。対して、違う世界と言う言葉は「これから、こうしたら…」という未来に向けた意志を感じます。自分だけかもしれませんが)
「未来に向かって突き進むことで生まれる可能性」が”フラグメント”と言う言葉の真の意味なのかもしれません。
優のイコライザー化とその要因
優がイコライザー化できた理由は何でしょうか。言葉で表現するなら優等生という殻を破って、自分の言葉で感情を伝えたこと…になるでしょうか。
優がラブラブアスカモードになり、百合空間が発生したとかも考えられ(ry
自分の殻を破るという部分が、黄昏のドームを破って、中にいる明日架に再会することとうまくかぶっている描写なのがまたいいですよね…!
優等生であることは当然悪いことではありません。
でも、自分を消してまでそれを演じるのは違います。心の奥底にある明日架への想いを爆発させることが、優の今後にプラスをもたらすに違いありません。
それにしてもこのシーンはニヤニヤが止まりませんでしたね。明日架も優も最高。
簡単な最終回予測:あすかとユウは同一フラグメント?
もはやこの作品に「今後の展開予測」は不要(もちろんいい意味でです、どんな結末でも満足できると思います!)ですが、2点だけ書いておきたいと思います。
①あすかとユウは同一フラグメントの可能性大
上でちらっと書いたユウとあすかの関連性。ユウは11話Aパートにて自分のフラグメントで明日架を失った旨の発言をしていました。
加えて、9話でユウはあすかを攻撃しませんでした。おまけにユウのフラグメントにはまだ向かっていないとなれば…。
もうユウのフラグメントの明日架=あすかと考えるのが自然でしょう。
あすかの閉じ込めた感情を呼び起こし、彼女の時間が動いたときユウはどのような反応をするのでしょうか。想像するだけで泣きそう。
②明日架×あすか(アスカ)のスーパーイコライザー化に期待
明日架のイコライザー化は普通には終わらないでしょう。5話ぐらいからちょくちょく書いている明日架と他の明日架の同化によるパワーアップに期待しています。
明日架があすかと同化して、あすかが自ら黄昏を打ち破るってかっこよすぎません?
最高じゃないですか!?
で、黄昏を倒したことでアスカと今日平が戻ってくるんですよ。…いや、もう言葉にならねえ。ハンカチ持って視聴しないとダメですね、これ。
もちろん、最終回は上で挙げたもの以上のものを見せてくれるに違いありません。
素人の戯言展開予想として少しでも皆さんの視聴の楽しみになってくれれば、1人のあかねさすファンとしてこれ以上の喜びはありません。
…変身していない主人公っていうことで一抹の不安はあるけど大丈夫でしょう。多分。
アニメ「あかねさす少女」11話感想まとめと12話(最終回)に向けて
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というわけで、あかねさす少女11話の感想・考察でした。
終始絶賛し続けた気がしますが(笑)、面白いんだからしょうがない。どうする…円盤買うのか…どうしよう…。特典も吟味して考えます。最悪DVDでもいいかな。
尺内でもなんとか収まりそうで、次回が楽しみでもあり物寂しくもあります。史上最強のクールが終わりに近づいてきたという絶望感。
最後まで彼女らの選択と結末を見守りましょう!それでは、この辺で。
【追記:12話(最終回)の記事はこちらから!】