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青ブタ 13話(最終回)感想&考察&評価!映画版に引き継がれた謎と各々の心情【青春ブタ野郎アニメ】

第13話「明けない夜の夜明け」

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ー大丈夫だと思う。だって、私は1人じゃないもん(かえで

 

手紙を読むシーンも疾走するシーンもよかったです。残ったいくつかの謎は劇場版に持ち越しとなりました。楽しみすぎる!

というわけで、青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(青ブタ)第13話(最終回)「明けない夜の夜明け」の感想と考察になります。作品全体を通したネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!

(注意:管理人は原作未読です。ご了承を)

青ブタ 13話のあらすじ・ネタバレ

花楓の記憶が戻ったことに父親は涙を流し、花楓は戸惑います。一方で、咲太はかえでがいなくなったことに絶望し、絶叫します。彼の前に翔子さんが現れます。

「何もできなかった」という咲太に、翔子さんはかえでの日記を読みます。最初のかえでは「花楓が戻ったら自分はどうなるんだろう」という思いを抱えていました。

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咲太は花楓がいじめに遭っているとき、何もできなかった自分に後悔していました。だから、かえでは自分が消える前に目標リストを作りました。かえでの夢を叶えられたと”後悔”させないために。

かえでの想いを裏切るまいと泣くのを我慢した咲太ですが、翔子の一言で号泣します。翌日、麻衣から連絡が来ますが、咲太はその場を取り繕うように話をします。

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咲太は花楓と向き合い、会話をします。そして、麻衣はわざわざ金沢から咲太を訪れます。しかし、咲太の言葉を聞き、麻衣は帰ってしまいます。

再び落ち込んだ咲太の元にのどかが現れます。のどかから今日が麻衣の誕生日であることを聞き、咲太は金沢まで新幹線で向かいます。疾走し、麻衣を見つけ出します。

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咲太は麻衣の誕生日を祝い、2人で15分だけのデートをします。互いに自分の行動・発言を謝り、支えになりたいと伝えます。2人の仲は元通りです。

そして、花楓はかえでの日記を読み、もう1度学校に行きたいと咲太に伝えました。怖いけど大丈夫。だって花楓は1人ではないのだから。

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以上です。

13話(最終回)の感想と考察

最後は麻衣編で締めてくれましたし、安定感のある終わり方でした!

EDを全員で歌う演出もとてもよかったです。劇場版が本当に待ち遠しいです。

かえでの望みと未来への一歩

Aパートのメインイベントだったかえでが残した日記を読み上げるシーン。これまでは咲太目線で見てきたかえでの心中を理解できる演出に鳥肌が立ちました。

12話にて、咲太がかえでに「梓川かえで」として生きることを提案した場面で、自分は「”今の自分”を認めてもらう嬉しさ」について記事中で述べました。

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でも、実際にはそんな生半可なものではなくて。かえでは、花楓が戻ってきたら自分はどうなるんだろうという恐怖心を覚えていたと日記で語っています。

咲太だけが「自分」を認めてくれる存在であり、もし咲太が「かえで」を認めていなければ、極端な話かえでは命を絶つほどの絶望の中から抜け出せなかったと思われます

 

こうして、「かえで」を認めてくれた兄のためにかえでは最後の望みを持ちます。

咲太に後悔させないために、かえでの夢をたくさん叶えてあげさせたい、とーー。

 

ここからの回想シーンも素敵でしたが、この想いを踏まえた上で11話と12話を見るともう胸が張り裂けそうになります。

怖かった電話。外に出ること。

無理にでも、意地を張ってでも、それらを叶えようとしたかえでの想いはすべて「自分を認めてくれた大好きな兄のため」の行動につながっていたのですね。

 

最後のシーンでは、花楓が「私は一人じゃない」と咲太に伝えます。

この言葉には咲太がいるから大丈夫という意味合いもありますが、自分の中には「かえで」もいるから大丈夫という意味合いも含まれているように思います。

もちろん、花楓の中にかえでの明確な記憶はないと思います。

それでも、心のどこかで咲太とかえでの思い出が存在しているはずで。かえでがしてきたことを、次は自分が引き継ぎたいという花楓の想いを感じるセリフでした。

麻衣が怒った理由とすれ違い

Bパートのメインイベントは咲太と麻衣のやり取りでした。せっかく金沢から来た麻衣は咲太を見てすぐに帰ってしまいます。

咲太は「翔子のメモを見たこと」が引き金になったと考えていますが、実際には麻衣が怒った理由は別のところにありました。

 

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「咲太に誰かが必要だったのは、ちゃんと分かっていた。それが私じゃなかったのが…ちょっとショックだったの」

 

麻衣の想いは自分を救ってくれた咲太の力になりたいという一心です。だから、病院で絶叫し、咲太が絶望したあの日に自分を頼ってほしかった

でも、咲太は「本当に僕、泣き疲れて眠ってしまって…」と麻衣に言っています。

 

麻衣はきっと、その時自分に電話をしてほしかったはずです。

しかし、咲太はそれをしてくれませんでした。

そのモヤモヤ感と、仕事で自分が咲太の傍にいられない現状、更には翔子が咲太の傍にいられたことの諸々が積み重なったことが麻衣の行動につながっています。

 

結局、最後のシーンを迎えるまで咲太と麻衣はすれ違っていました。

このことを一番明確に示しているのが麻衣の「そんなこと言われるために、私は咲太と付き合ってるんじゃない」というセリフです。

”ごめん”なんかじゃない、もっと私を頼ってほしかった、でもあの時の自分は仕事であなたの元にはいられなかったーという麻衣の心の内が最も表現されていた発言だと感じました。

咲太の強さ、翔子の謎

かえでの手紙を読むシーン自体もよかったのですが、個人的に自分がぐっときたのが咲太が涙をこらえる場面です。

かえでは咲太に笑顔になれる記憶を作るべく、頑張りました。かえでの頑張りを咲太は誰よりもすぐ近くで見ています

 

自分が泣くことは、かえでの想いも頑張りも消し去ってしまうように感じるのは無理ありません。

"笑顔でいてほしい”というかえでの想いを無にしないために、涙をこらえる咲太の姿は本当に強くてかっこいいです。

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その悲しみもかえでがくれたものだから、と咲太の気持ちを楽にしたのが翔子さんでした。その翔子さんに対し、理央は「年上の翔子さんは存在しないのでは?」と疑問を投げかけます。

確かに、青ブタの性質を考えるとありそうなではあります。咲太が弱さを見せたところで現れる救世主。自分で作った”妄想”だとも考えられます。

 

口調、行動パターンが咲太と翔子さんで似ているのも「咲太が作り出した妄想説」の後押しになりそうですが、そうであるならば翔子が残したメモを麻衣も”観測”できていることが引っ掛かります

存在自体が幻なのであれば、幻が咲太に残した物は第三者に見えるのか…?

 

この辺りは映画にて明かされるものだと思われます。

簡単な考察だけ残しておき、あとは映画を心待ちにしようと思います。

13話の「青ブタここが好演出」

このコーナーも最終回。最後は主人公・咲太の2シーンをご紹介します。

思わず笑いだしてしまった食事のシーン

翔子が訪れた翌日、咲太はトマトと食パンにがっつき、笑うシーンがありました。

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「なにわろてんねん」と言われそうな場面でもありますが、このときの咲太の表情は死んでおり、心もそれに近いものになっています。

それでも、おなかは減ってご飯はおいしいと感じてしまいます。心は死んでいるのに、身体は生きることを欲しているという”ギャップ”があります。

そんなことを自嘲しての笑いなのかな、と感じました。この食事のシーンがあるからこそ、咲太の悲しみをより感じられる構成になっているのではないでしょうか。

捨てたカバンと金沢での疾走!

新幹線から降り、麻衣の元へ走り出した咲太。ここでカバンを振り落としながら走っていく姿がもう良き…良き…!

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カバン(=余計な重荷)を捨て去っていこうという咲太の想いとマッチングした行動になっています。

麻衣の元に早く向かい、花楓とも向き合っていこうという彼の想いが見事に表れた名シーンでした。

青ブタを最終回まで見た上での評価、総括

毎回書いている気がしますが、本当に安定感のある作品でとても面白かったです。アニメを初めて見る人におすすめできる素敵なアニメだったと思います。

”思春期症候群”という一見すると難しい要素を、上手に描いているおかげで視聴者は「わかりにくい」というストレスを感じることなく視聴できるのも大きいです。

それなのに、じっくり考察しても面白いそんな展開運び・構成です。

 

ラノベ原作作品があまり得意ではない自分でも、本当に楽しく見ることができ、万人に勧められる作品でした。

エピソード的には最初の麻衣編が一番好きです。それを元に「キャラの輪」が広がっていく感じが非常に心地よかったです。

アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(青ブタ)」13話感想まとめとご挨拶

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない (電撃文庫)

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない (電撃文庫)

 

というわけで、青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第13話の感想・考察記事でした。

じっくり考察を書いたのは途中からでしたが、楽しく記事を書くことができました。

これもこのアニメの完成度の高さゆえです。非常に多く青ブタ記事が読まれていたことで「青ブタ人気」が根強いことを実感しています。

 

まずは原作者の鴨志田さんをはじめ、

「青ブタ」に関わっているすべての方にこのアニメを制作していただいたことに感謝

です。とても楽しい3か月間をありがとうございました!

 

そして、自分の記事を読んでいただいた皆さん、コメントをくれた方々。他記事に比べ、深い考察は多くありませんでしたが、訪問していただき本当に、本当にありがとうございます!

今クールでは他にも「リリスパ」「やが君」「色づく」「あかねさす」の記事を書いていました。また、次クールのおすすめアニメ記事も書いています。

よろしければこちらも合わせて読んでみていただければ。

www.anime-kousatsu.com

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それでは、次のアニメ、他の記事、コメント欄等でお会いできることを願って、この辺で失礼します。本当に素敵な時間をありがとうございました!