はるかなレシーブ 11話 感想&考察!激闘と涙の果てに
第11話「ここまできたら真っ向勝負」
ーまだまだここでは終わらせない。任せて、私に!(かなた)
遥の学習力の高さ、そしてはじめて見せた涙…。今回で決着が付くと思っていた決勝戦はまさかの最終話に持ち越しとなりました。
というわけではるかなレシーブ第11話「ここまできたら真っ向勝負」の感想と考察を飽きていきます。11話までのネタバレがありますので、未視聴の方はご注意を!
(注意:管理人は原作未読です。ご了承を)
はるかなレシーブ 11話のあらすじ・ネタバレ
やはりクレアの想いは「あのときのかなたを倒すこと」でした。かなた・成美に負け、はじめて敗北を味わったクレア。エクレアはかなたたちと練習を始めます。
エクレアはかなたたちにようやく勝利します。しかし、バレーへの熱意を失ったかなたを倒しただけのクレアは不満顔。そして今、”あのとき”のかなたが戻ってきたことを歓迎し、勝利することを改めて誓います。
試合はシーソーゲーム。取られたら取り返す展開が続きますが、遥のブロックにより勝負あり。2セット目ははるかなに軍配が上がります。
マリッサもなるあやもはるかなvsエクレアの決勝戦を遠い地から見守ります。遥は風向きと2回戦の戦いを思い出し、ドライブショットで攻める作戦を提案します。
最終セット。回転をかけたショットとドライブサーブで序盤こそリードを奪いますが、すかさずエクレアも反撃。あっという間にドライブショットは攻略されます。
再び勝負は均衡。徐々に体力が削られ、双方にミスが出てきます。肝心な場面で遥はショットミスをしてしまい、エクレアのマッチポイントとなります。
あと1点。クレアは「ずっとこの試合をしていたい」と願い、「勝って終わらせる」と決意します。追いつめられた遥はかなたの前でだけ、涙を見せます。
それでもかなたは「私に任せて」と告げます。ポーキーに徹していたかなたの武器はスタミナ。抜群のコントロールと遥のスパイクで2点差を追いつきます。
勝負はデュースへ。決着は次回に持ち越しです!
11話の感想と考察
引き続き試合の描写が主でしたが、まったく飽きさせない展開です。クレアが語っていた「ずっとこのまま試合ができればいい」という言葉。見ている側としても「この試合をずっと見続けていたい」と思った人が多数だったに違いありません。
はじめて見せた遥の涙
なんといっても11話最大の見どころははじめて見せた遥の涙です。ミスをしたことにより、あと1点入れば敗北が決まる場面です。
遥にとってこの勝負はただの勝ち負け以上の意味があります。かなたと積み上げてきた1年間、彼女たちの青春が自分のミスで終わってしまうかもしれないー。体力も尽きた遥がはじめて弱気になった瞬間です。
誰にも見せないように、かなたにだけ涙を見せたところがまたぐっときます。
遥の言葉を聞いたかなたは遥を慰めるわけでもなく、遥の想いに同意し、「任せて、私に!」と告げます。これほど心強い言葉があるでしょうか。
1・2話の感想記事で書いた「かなたが遥を救う展開にも期待」という展開が見られました。この場面のかなたはもう遥とはじめて会ったときの彼女ではありません。他人を引っ張り、自信に満ち溢れていた昔のかなたが完全に戻ってきました。
遥が涙(=弱さ)を見せ、かなたが「任せて」と告げ(=強さ)たことで、はるかなは真のペアになれたんだな、と感じた場面です。グータッチだけではなく互いを信用しているからのハイタッチ。もう彼女らには追い風しか吹いていません。
消えたBGMとEDの破壊力
BGMとOP・EDに定評のあるはるかなレシーブ。そういえば皆さん、EDは購入しましたか?EDにワクワクシークヮーサーのフル版が入っていますが、めちゃくちゃいい歌詞でびっくりしました(笑)
この機にぜひ!…ジャケットにあかりも入れてほしかったなぁ…。
TVアニメ「 はるかなレシーブ 」エンディングテーマ「 Wish me luck!!!! 」
- アーティスト: 大空遥(CV:優木かな),比嘉かなた(CV:宮下早紀),トーマス・紅愛(CV:種崎敦美),トーマス・恵美理(CV:末柄里恵),優木かな,宮下早紀,種崎敦美,末柄里恵,大城あかり(CV:木村千咲),木村千咲
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2018/08/22
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
閑話休題。エクレアがマッチポイントとなり、エクレア・はるかなが互いの想いを確認するシーンでは一切のBGMが消えます。クレジットだけ流れ、EDも一切流れませんでした。
聞こえるのは彼女らの声や足音、コートを整備する音・風の音だけです。この演出で6話でも書いた”世界には彼女らしかいないような感覚”を思い出しました。
素晴らしいBGMやEDをあえて消すことにより、決勝戦以外の邪魔なものが排除されています。音楽を消し彼女らのやり取りに注目させる。そして、試合の再開は風の音とともに。こんなに心を掴まれる試合の入り方はそうそうないと思います。
音楽を消すことでより試合に熱中させる…。11話のタイトルにもある「真っ向勝負」にはこんな魅せ方もあるのか、とただただ驚きました。
すべての伏線はこの決勝戦のために。
10話以前で積み上げられてきたことがすべてこの11話で活かされた、そんな回でした。その内のいくつかを挙げてみます。
〇遥の特性・かなたの特性
何度も出てきている通り、遥は試合の経験の中で学んでいく選手です。これまでもカットショット等で彼女の長所が活かされましたが、今回のドライブショットは最たる例です。
前回も書いたように経験ではエクレアに軍配が上がり、純粋な能力でもエクレアの方が上でしょう。つまり、はるかなが食い下がるためには”特別な何か”が必要です。
それが今回のドライブショットであり、それは1話から描かれていた遥の特長なしには描くことができません。単なる「主人公補正」ではないのがミソですね。
一方、かなたと言えば自慢はスタミナ。ポーキーに徹し、あまり動いていなかったこともあると思いますが、彼女の武器がスタミナであることがこの場で活かされるとは…!
〇遥=強い、かなた=弱いという枠組み
上でも書いた内容とかぶりますが、基本的には遥がかなたを引っ張っていく描写が多くあったのが10話までの作品です。その中でもかなたは徐々に遥に意見を言うようにもなり、成長していく場面が見られました。
一見「強い」と思っていた遥が涙を流したことで、「遥も普通の女の子なのだ」と再認識させられ、同時にかなたにも強さがあるのだと強く感じることができます。
普段の2人と真逆の行動が見られるからこそ、遥とかなたのやり取りは一層意味のある物になっているのではないでしょうか。
〇一見雑に見えた9話の構成
9話(ようかん戦)は、はるかながほぼ苦戦していないように見え、見終えた後は「もう少ししっかりと描いてくれれば…」と思ったのは事実です。
…10話と11話を見たらそんなこと言えねぇ…。短い中でも柑菜のドライブショットのくだりを入れ、かつエクレア戦での十分な尺を残す。雑に見えてしまった9話も練りに練られて作られたお話だったのですね。
よかった試合の描写~強心臓のかなたと叫ぶエミリ
最後に試合の中で「おお!」と感じたシーンを2つ紹介しておきます。
①ミスできない場面で出たかなたのスーパーポーキー
ポーキーは風の影響も受けやすく、1つミスをすれば即アウトになってしまうショットだと思われます。12vs14で迎えた試合でかなたはコート際に見事なポーキーを成功させます。
これってとてもすごいことですよね。ミスすれば即敗北の場面で、自分の心を強く持ちアウトにならないショットを決める。強心臓で、かつ自信が無ければ絶対に打てません。
彼女の強さをここでも実感することができました。
②叫びながらボールに喰らいつくエミリ
もう1つは①の後の1場面。13vs14の場面で遥が見事な回転ショットを決めます。しかし、エミリは諦めることなくボールへ飛びつきました。
10話でエミリにも熱い思いがあることが明かされましたが、ここまで叫びながらボールに食らいつくエミリははじめてではないでしょうか。冷静沈着な彼女がここまでの形相でボールに向かう。彼女の叫び声がこの試合がいかに特別なのかを表現していますね。
アニメ「はるかなレシーブ」11話感想まとめと12話(最終回)に向けて
というわけで、はるかなレシーブ11話の感想記事でした。息が詰まるほどの熱戦、確かに見させて頂きました。どちらが勝利するのか想像もできない決勝です!
かなたが使った後のタオルって絶対いい匂いしますよね。同じタオルを使う2人の姿は「尊い」以外の言葉では表すことができません。
何とこのアニメも次回が最終回。楽しみでなりません。それではこの辺で。