色づく世界の明日から 11話 感想&考察！それぞれの成長と不安要素の”記憶”
第11話「欠けていく月」
ー俺も、会いたかった…（唯翔）
11話からの展開のための積み重ねだったのか…。スローでキャラを描いてきたことが完全に活きたお話でした。バックの欠けている月が残り時間の短さを表していてもう…。
というわけで、色づく世界の明日から 第11話「欠けていく月」の感想と考察になります。11話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を！
色せか 11話のあらすじ・ネタバレ
文化祭が近づいてきます。瞳美と同じ部屋に入ったあさぎは瞳美を見失います。次に部屋に入ると瞳美の姿は戻っていましたが、「時間が飛んだみたい」と言います。
琥珀は時間魔法の原理で「歴史修正力」が働き、瞳美が時の間（あわい）に引き込まれる可能性があることを知ります。琥珀は瞳美が消えないよう、瞳美を戻すことを急ぎますが、瞳美は感情を整理できません。
とある日の帰り道、唯翔と瞳美が帰っていると突如瞳美の姿が消えます。部員全員で探した結果、瞳美は元いた位置にいましたが、瞳美の残り時間が少ないことを悟ります。
琥珀は一同に瞳美を未来に返す考えを告げます。将や胡桃は自分たちにできることを尋ねますが、あさぎは泣いてしまいます。計画実行日は新月の日、２日後になります。
この事実に、部員間の雰囲気も沈みます。特に、努めて明るくしている千草と涙を流したあさぎが衝突し、あさぎは部室を出ていってしまいます。
計画のための星砂集めに一同が集まり、あさぎも遅れて登場します。瞳美だけは心が落ち着かず、１人どうするべきか悩みます。
その日の夜、瞳美は魔法で唯翔の家まで紙飛行機を飛ばします。２人は互いに電気を点滅させることで互いの存在を伝えあいます。
２通目の飛行機はうまく飛んでいきません。瞳美も唯翔も部屋を飛び出し、道中で出会った２人は抱き合います。紙飛行機には「会いたい」のメッセージが記されていました。
以上です。
11話の感想と考察
溜めてきた回が一気に活かされるような、そんなお話でした。12話、13話と涙腺対策をしないとまずいかもしれません。
電気で存在を確かめる→たまらず家から飛び出しハグの流れはEDも相まって素晴らしいものでした…！
動き出した瞳美と唯翔の成長
もちろん、最後の瞳美と唯翔で抱き合うシーンは最高なのですが、そこに至るまでの仮定も11話の見どころでした。
瞳美、唯翔、あさぎとそれぞれが成長を見せていたのが印象的です。
まずは瞳美。話数を重ねていくにつれて、感情が豊かになっていった彼女ですが、とうとう自分から唯翔にアプローチを仕掛けていきました。
最初の頃の彼女の消極っぷりを考えると、別人かと思うぐらいです。個人的には、唯翔からではなく、瞳美から唯翔に抱き付いていったところがポイントが高いです。
11話を見て初めて知ったんですが、瞳美が時折自室から見ていた風景は、葵家の電気をチェックしてたんですね…。もっと早く気が付くべきでした。
周囲の人と触れ合う中で、瞳美は自ら動き出すことができるようになりました。
一方、唯翔にも変化が見られました。「絵を見せることが好きではない」唯翔が、部員に相談し自分の絵を見せていました。理由も良いです。
唯翔「来てくれた人に楽しんでもらえないと意味ないし。それに…絵をやっていくって決めたから」
前半部分は、琥珀が度々語っている”魔法は人を幸せにするもの”という発言に似ています。唯翔の絵にはやっぱり何かしらの力があることの示唆…？
後半部分は、完全に瞳美のお陰ですね。唯翔も、作品序盤に「画家になりたくないから」と言っていた頃とは大きな変わりようです。
こうして互いに前に進むことを決めた２人が、夜中に家を飛び出して抱き合ったことは必然だったのかもしれません。
温め続けてきた「何となくの恋心」が形になって表れた瞬間でした。それにしても、最後が文化祭のデートになるのか…。辛い、辛すぎる！
逃げ出すことを封印したあさぎ
あさぎの発言も印象的でした。
部室内での会話では、文化祭であさぎのポストカードも売ろうという提案に「無理…」と言いかけますが、すぐに「頑張ります！」と言い直します。
また、千草と喧嘩した後の彼女も、自分に素直になり星砂集めにすぐに戻ってきました。この辺の最初は素のダメな自分が出てしまうけど、すぐに軌道修正するという点がリアリティ感があってよいです。
彼女もまた、瞳美たちとの生活によって成長することができた人の１人です。
誰しもが急に成長できるわけではなく、あさぎは回り道をしながら少しづつ成長していく様子が見られました。
残りの話数的に、あさぎと将が結ばれるまでは描かれないかもしれませんが、それでも11話のあさぎを見ている限り安心できる気がします。
現代の記憶は保持されるのか
瞳美が時の間に飲み込まれる、ということ以外にも不安になる発言がありました。
瞳美は唯翔の前から傘だけを残して消える際に、雨のたびに思い出すんだろうなという発言と、唯翔のことを忘れないという発言をしていました。
未来に戻ったら瞳美の今の時代での記憶が消えるとか無いですよね…？
この瞳美の発言がフラグにしか聞こえません。今いる世界から瞳美が消え、戻ってきた際、瞳美はその間の記憶が無いという発言をしていました。
あくまで瞳美は2078年の人間です。2018年は彼女にとってイレギュラーな世界に過ぎません。これらをリンクさせると記憶が無くなる可能性も十二分にありそうで…。
おまけに、７話で琥珀が瞳美に渡したキャンプの思い出が詰まった星砂という要素もあります。
記憶を無くして星砂使って「あれ…何で私泣いてるんだろう？」とかやったら許さんからなスタッフウウウウウ！！！
それでも、未来に戻り一旦記憶を無くしたとしても、星砂を使い、絵本に書かれている唯翔の色づいた絵を見てすべてを思い出すーというような展開が用意されているとは思いますが…。少し不安になりますね。
ところで、９話でグラバースカイロードから瞳美が消える演出がありました。これは瞳美に「時間魔法の歴史的修正」が効き始めたことを表現していたのでしょうか。
何の説明もなしに時の間が登場したように思いますが、９話の瞳美が消えた描写が11話に繋がっているのであれば、しっかりと伏線は張られていたことになります。
琥珀はなぜ瞳美を過去に送ったのか
時の間に閉じ込められる（異世界のような「無」の世界でしょうか）危険性があるのによく琥珀は瞳美を過去に送ったな…と感じたのは自分だけではないと思います。
もちろん１話からの瞳美を見る限り、彼女の超消極的な性格を改善し、魔力を増幅させるには唯翔達の力は不可欠でしたし、実際に2078年の琥珀も60年前の記憶からそのことを実感していたからこそ瞳美を過去に送り込んだのでしょう。
もしくは、過去の自分の魔法使いとしてのレベルを上げるため…？
いや、瞳美の魔力は既に想像以上のものになっていて瞳美が自らの意志・魔法で60年後に帰るのか？
いずれにしても、60年後の琥珀は瞳美を危険な目に遭わせていることには変わりがありません。
琥珀には作中で明言されていないだけで、今回の時間魔法が安全であるという確証があるはずなので、琥珀の口からその理由を説明してもらえるシーンがあるといいな、と思います。
その他にもぜひとも瞳美と母親との確執と色覚の問題だけは、何かしらの答えを用意してもらいたいです。
魚の正体や、瞳美が唯翔の部屋にワープしてきた理由、それぞれの恋愛模様は想像にお任せ！でもいいと思いますが、この２つだけは残り２話にきっと組み込んでくれるはずです。
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というわけで、色づく世界の明日から 11話の感想と考察でした。
一気に物語に盛り上がりが見えて一安心です。このまま一気に最終回まで突き進んでほしいですね…！
次回第12話は「光る光るこの一日が光る」です。瞳美が現在に居られる最終日。彼女は色が見えるのか？そして、どのような別れ方をするのでしょうか？
楽しみに待ちましょう。それでは、この辺で。
【追記：12話の感想と考察はこちらから！】
