ケムリクサ 7話 感想&考察!アオムシの情報整理と”白いの”が示す可能性
第7話
ーこいつはそういう奴だったな。わかば君はそういう奴だったにゃー(りな&りつ)
一難去って何とやら。物語の起伏がしっかりしている”王道”アニメだなぁと改めて感じました。ここからが勝負ですが、次回の展開は絶対にきつい…。
というわけで、ケムリクサ 第7話の感想と考察になります。7話まで、ならびに0.5~0.9話のネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
ケムリクサ 7話のあらすじ・ネタバレ
一同は根に沿って進み、水を探します。道中でりくは自力で水を探し出せたということを聞きます。そして、りんは元々わかばのように探検好きだったようです。
進むうちに「壁」にたどり着きます。壁に攻撃を与えてもびくともしないどころか、壁からでた青い霧の効果で周囲のシロムシが青くなり、りんたちを襲います。
わかばが壁に手を触れ、ケムリクサと同様の操作をすると壁に穴が空きました。こうしてアオムシから逃げた一同を待っていたのは、大量の水でした。
りつは泣いて喜び、わかばは近くに大量のケムリクサを見つけます。音が聞こえたことでわかばとりんは周囲を見て回ります。反対側にも壁がありました。
壁を開けた崖下には大量のアカムシがいました。ムシは根を食べています。赤い根を斬ろうとしますが、すぐに再生してしまいます。2人は一度その場を後にします。
戻った2人はりつとりなに状況を知らせます。りつはみどりと同じように、本体の幹に核があるはずだ、と告げます。りんの判断は”安全な所に戻ること”でした。
わかばは「りんがどうしたいのか」を尋ねます。
皆がほっとして暮らせるように。りんのこの願いを叶えるべく、”皆”で先に進むことを決めます。そして、彼女らの跡をつけてきたのはー。
以上です。
7話の感想と考察
息をつかせぬ展開が続きます。とうとう、わかばも本当の意味でりつ・りな・りんの仲間になった感があり、ここから更に面白くなっていきそうです。
「警」の文字とアオムシ、そしてアカムシ
まずは、アオムシとアカムシについて整理しておきます。「壁」を攻撃した際に、噴射された霧により、無害なムシが青くなりりんたちを襲いました。
アオムシについて分かっていることをまとめると以下の通りとなります。
〇アオムシはリンたちを襲うが、わかばには危害を加えない。
〇”ヌシ”と同等の存在もいる。
〇アカムシとは違い、襲うがその動きは幾分穏やかである(超攻撃的では無い)。
1点目については、色が関係しているのでしょうか。青は赤(りんたち、アカムシ)には敵対するけれど、緑(わかば、みどり)に対しては無害なのかもしれません。
また、2話の考察で自分はこのように書きました。
ちなみに
りん(赤)→緑使える
わかば(緑)→青使えると考えると、青いキャラクターが赤いものを扱えるという設定があるかもしれません。
色に着目した上記の説が合っていれば、青い壁がアカムシを動かす役割を担っている…とも考えられそうです。
3点目については、明確に語られたわけではないですが、そういうイメージを受けました。りんたちを攻撃するのでは無い、何か別の意図が…?
ここで思い出したいのは、壁一面に表示された「警」の文字です。おそらく「警告」という意味でしょうが、これにはどのような意味があるのでしょうか。
〇壁が攻撃を受けた際に出る単なる表示。
〇壁を壊そうとする者に対する、「警告・注意」の意図。
もし「警」が2つめの意味だとすれば、アオムシはりんたちを攻撃するのではなく、追い払おうとしていただけなのかもしれないですね。
「この先は危ないから帰れ」と。
逆に、1つめの意味として捉えれば、青い壁の中に入っていけるりんたちの姿を見て、それ以上の追跡を辞めた(=青に入れるりんたちは敵では無いと判断した)…という見方も出来ます。
ただ、「警」の文字が出たのはりんやりなの攻撃を受けて…というよりは、りんが”本体”の力を使おうとしたことがきっかけだったように見えます。
そして、壁の向こう側にはおびただしい量のアカムシがいたわけですが、そちら側の壁にも「警」の文字が…。
壁の向こう側でもアカムシの「赤」に反応して文字が出ていたのだとすれば、やはり6姉妹とアカムシたちは似て非なる存在であることが読み取れます。
最後に映ったシロムシの意味
EDの後の数十秒でどでかい爆弾を残していきました。
壁の中にいたのはわかばたちだけ…と思いきや、シロムシ(わかばを助けてくれた「白いの」?)が付いてきていました。
わかばたちが壁の外から内部に入り込んだ際は、白いのが付いてきている描写がありませんでした。それなのに、白いのは中にいました。
これはもう
誰かがわかばたちの後に、壁の内部に入ってきた
と見るのが自然です。
加えて、りんの本気パンチでも穴を空けられなかった壁に入り込めるのは、わかばと同じようにケムリクサを扱えるりくである可能性が高いです。
もし、わかばたちの後を追いかけてりくが壁の中に入ってきたとすれば。
次回ピンチになったりんたちをりく、そして彼女と同行しているであろうりょくが助けにくる胸熱展開が待っているかも…!
めっさ楽しみ。
もう少し踏み込んで考えると、白いのは文字を使うことでわかばと会話し、ヒントを与えています。6姉妹で文字が読めるのはりょくだけ(もしくは、最初の人)です。
6話では、りょくが文字を「書ける」ことが明らかになりました。実はりょくが最初から白いのを偵察として向かわせ、一同をサポートしていたという可能性もありそうです。
りつの発言の真意を探る
りつの発言で気になるものが2つありました。考察・整理しておきます。
①昔はどうやって壁に穴を作ったのか?というわかばの問に対して:「あの時は…」
この発言の少し前には「6人がかりで何とかした」「りょうが時間をかけて壊した」という発言がありました。
りんは”本体”を使って壁を破壊しようとしました。”本体”を使うことの意味までは語られていませんが、おおよそ寿命を犠牲に力を増強させるものでしょう。
言葉を濁したということは、以前は壁を超える際にりょうが”本体”を使って命を落とした、という過去があったことが考えられます。
②水を見つけて:「これでりく姉もりょうちゃんりょくちゃんも…きっと…」
単にいなくなってしまった姉妹のことを思っての発言とも取れますが、深読みすれば別の意図があるようにも思えます。
それは、「きっと…これで元に戻すことができる」という意味合いだった場合です。
りんが持ち運んでいるのは、恐らく亡くなったと思われる姉妹の石です。3話で登場しましたね。
水が大量にあれば、これらを姉妹の姿に戻すことができるのか…?
ただ、この考察には穴もあり、姉妹を戻せるんだったら6話で出てきたりくは一体何なんだ、ということにもなります。
とりあえず様子見ですが、頭の片隅には入れておきたい事項です。
壁の中に存在する物は演出?それとも…?
壁の中にはあるはずの無い物が何個も用意されていました。街灯、鳥居、そしてお墓のように見えるものー。いずれも人間が使うものです。
これらがオブジェクト的に置かれただけということも考えられますが、それよりも「壁の中でも人間が生きていたことの証明」だと考える方が自然です。
また複雑になってきましたね…。壁ができたのは人間がいるときからなのか、今の世界になってからなのか、という疑問が出てきます。
そもそも、壁が何のために設置されているのか?という点に対しては、誰も真相を語っていません。
人間がいた時代から壁が存在するのだとすれば、アカムシでいっぱいになった世界から自分たちを守るバリケードとして、人間が作った物なのかもしれません。
こう考えると「警」の文字にも、壁が赤(アカムシ)に対抗する青を作り出す役割があることとも整合性が付きます。
また、根に沿って移動している際にも、人が住んでたと思われる形跡(建物や壊れた道路)が残っていました。
その中で、わかばは「建物があって、その後にこの木ができたように見えますけど…」と順序を気にするような発言をしています。
上で挙げた3話の考察記事の中で、自分はこのような考察をしていました。
りんの言う「最初の人」ってわかばだったんじゃないでしょうか。
姉妹が命を落とすごとに、彼女らの力を受けつぐ「人」の力が強くなり、何らかの力でそれを開放+黒い石にそれを浴びせることで姉妹は再び生まれる。
一方、
その代償に「人(=わかば)」は命を落とし、その姿は「植物(みどりちゃん)」へと生まれ変わるーーー。
「最初の人」は単にりんたちにとっての呼び名であり、人類が滅んだと見るのであれば、ヒトにとっては「最後の人」になります。
何度も何度も姉妹が生まれて、わかばが生まれて、わかばが姉妹を蘇らせて自らは植物へと姿を変えているのだとすれば。この物語は、そういうループものの要素があるのだとすれば。
りつたちを導いたあの木は、次に生まれるはずの姉妹の助けになるべく、水への道筋を示すためにそこに立っていたのかもしれません。
見つけた夢と消えた縄
とうとうりんが「やりたいこと」を自分の言葉でみんなに告げました。りんがやりたかったのは「見えない不安に怯えずに、みんながほっと暮らせること」でした。
昔、わかばに尋ねられたときは答えられなかった夢。今度は、りんが語った夢をわかば・りつ・りなが後押しする構図が大変に良き、良き…!
1人で行くというりんをりつとりなは止めて。わかばは声に出さずとも、勝手に行くことを決めていて。この一件で7人の絆が深まったように感じます。
そして、このやり取りの後に皆で、壁の向こう側に足を踏み入れるのですが、わかばの縄がとうとう無くなっています。
アカギリの効用か、徐々に彼を縛る縄の量が減っていくのを目にしていました。
縄の数は「りつ・りな・りんとの心の距離」に比例する物だったんだな、ということがここに来てようやく理解できました。
りな「こいつはそういう奴だったな」
りつ「わかば君はそういう奴だったにゃー」
ごくごく自然にわかばを受け入れ、理解している2人の発言です。このセリフの後に、わかばを縛る縄が無くなりました。
りんの夢を引き出し、3姉妹との心の壁が無くなったことで、ようやく3姉妹とわかばは本当の意味で仲間になったーそんなことを感じさせる縄の描写でした。
…この後、四角関係のドロドロストーリーは始まりますか!?←台無し
アニメ「ケムリクサ」7話感想まとめと8話に向けて
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というわけで、ケムリクサ 第7話の感想・考察記事でした。
次回はBDの2巻の最終話ということで、非常に激しいバトルが繰り広げられるものだと思われます。記事中でも書いたようにりく・りょくが来るといいなぁ。
とにかく不安なのはOPに映っている、わかばとりんが2人っきりのシーン。次回で2人以外全滅とかやめてね、ほんと…。それでは、この辺で。
【追記:8話の感想、考察はこちらから!】