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ケムリクサ 9話 感想&考察!りょうとりょく・白塗り文章の徹底解析

第9話

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ー無理やりちゃちゃっと触ればいいじゃん!(りょく

 

わかばの「あ゛ーー!」で笑ってしまい、最後のシーンではわかばと共に「え」と声をあげてしまいました。いくつかの答えと、いくつかの謎が与えられたお話でしたね。

というわけで、ケムリクサ 第9話の感想・考察になります。9話まで、ならびに0.5~0.9話のネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!

ケムリクサ 9話のあらすじ・ネタバレ

一同は山を登っていきます。再び目の前に壁が現れ、わかばが壁をあけると巨大なヌシが登場します。その場は3姉妹の活躍で防いだものの、退却を余儀なくされます。

りんは「本体の葉」を使おうとしますが、りつがそれを止めます。りんたちが寝て身体を休めている間、外に出たわかばは1人の少女と出会います。

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彼女の名前はりょう。りんたちの長女であり、わかばのことを「変わった匂いがする」と言います。戦い好きな彼女は、楽しそうに幹と戦うことについて語ります。

更に、りょうはりょくへと姿を変えます。りょくはだいだいを書いた本人であり、白塗りの文章や、記憶の葉がロックされていることについて話します。

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2人はみどりの枝を使って壁を壊し、ヌシを倒すことを提案します。わかばの提案にりんは激怒しますが、りつはみどりの枝を1本折り、それをりんに託します。

わかばが囮となりヌシを押さえつけ、りんが放った枝が命中し、見事に壁とヌシを突破します。先へ進む一同。そんなわかばの目に映ったのはりんではなくてーー。

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以上です。

9話の感想と考察

自分の日記を読まれる恥ずかしさよ…。話としてはますます謎が深まっていき、「この先」に何が待っているのか楽しみでもあり、怖くもあります。

りょう・りょくの発言整理とりんの能力再考

まずは今回初登場したりょくとりょうの発言の中で、いくつかの気になるポイントをまとめていきましょう。

りょうの発言について

①「りょうっていうんだ。長女のね」

”長女”というフレーズにやや引っ掛かりを覚えます。りんたちは「最初の人」から分割した存在である、ということは既に語られています。

”長女”という言葉から、分割は一気に行われたわけではなく、6姉妹が順番に分離したということ(最初はりょう)でしょうか。

もしくは、6姉妹の中で決めた単なる呼び名ということも考えられます。

 

②「なんか変な匂いだねぇ。…ケムリクサの匂いはするけど…色違い?」

後のりょくの発言とも重なる部分がありますが、9話でわかばもりんたち同様、ほぼ間違いなく「普通の人」ではないことが示されました。

一番わかりやすいのは、演出上見えていないだけでわかばにもケムリクサが内蔵されているという設定です。色違いという言葉からわかばの葉=緑色と考えるのが自然です。

 

緑を「みどり」と読み替えれば、わかばのケムリクサ=みどりであり、彼の本体はみどりであるという考察も成り立ちます。

わかばの本体がみどりであるということは、みどりが枯れてしまうと、わかばも消えてしまうということになります。

 

わかばは五感が優れていることから、最初の人とわかばは何らかの関係があるのではないか?(もっと言えば「最初の人≒わかば」)というのは過去記事で何度か述べているポイントです。

7話の道中でりんたちが見かけた、枯れているみどりのような枝。

既に最初の人はこの世にいないものだと思われます。

最初の人の本体もみどりのような存在だったのだとすれば、最初の人が命を落としたのはこれが枯れたことが原因かもしれませんね。

 

③「この葉に保存してもらってたんだって。…あと1回戦ったら使い切っちゃうんだなぁ」

りくやりょくの発言にも同様のニュアンスの話があります。どうも死んだと思われているりく・りょう・りょくには生きることへの”制限”が掛かっているようです。

「葉」についての考察は、1つ下の見出しの「りょくとりょうの正体」の部分にまとめて記載します。

りょくの発言について

①「ちょっと造り違うけど…ただの人型じゃん」

上記りょうの発言②とも重なります。前半部分の「造りが違う」というのは「(私と比べて)造りが違う」という意味でしょうか。

後半部分については、人の形のように誰かが作ったということ。イメージとしてはマネキンのような型を用意して、その核をケムリクサに埋め込んだ…みたいな感じかな?

こうなると、わかばが「緑色のムシである」という考察も成立しそうです。

このセリフの直前にりょくの目が光っていたことから、彼女には他の人には見えない”何か”が見えていることも読み取れます。

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②「この世界と地形…手が入ってる感じがするんだよね。意図っていうか!」

7話の記事では、「人間がバリケードのために壁を作ったのでは?」と書きました。

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わざわざ島と島の間に壁を作った理由は…?

 

わかばとりょくの会話から

A→最初の人分裂→B→文章が白塗りになる→C→りょうたち誕生

という時系列であることが分かります。壁が作られたのがA、B、Cどの段階なのかによって真相が変化します。

Aであれば生きていた「人間」、Bであれば「最初の人」、Cであれば「最初の人」か「文章を白塗りにした人物」による行動ということになります。

 

③「あんたなら…赤い木も操作できるかも」

ケムリクサと同じように、赤い木も操作できるのでは?というりょくの発言です。赤い木を操作できれば、襲われるリスクは軽減できると思いますが、引っかかる部分も。

例えば、根が地面の下にびっしりあるような世界だとすれば。根が実は地面を支えているとすれば。それを動かすと、地面が一気に崩れるような可能性もありそうです。

りんに秘められた謎

3話と8話で考察していた「りんが目がいいのはりょくの視力を受けついだからだ」という内容が、今回のエピソードで確定しました。

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で、前回は「りん固有の長所は何なんだろう?」という部分について考察していましたが、明確な答えは出ず。

りんが優れているのは「直感」や「記憶(最初の人の葉の力が「記憶」ではない場合)」と記事中では書いてきましたが、コメントをしてくれた774さんの素敵な考察がこちら。

冷奴な考察ですがりんが優れているのは心・感受性ではないかと思ってます

 

泣き虫だったりん
わかばに対して一番最初に動悸を感じたりん
姉妹を第一に考えるりん

 

心も姉妹がそれぞれ司る五感と同じく人間にとって大事な要素かと思うのです

(引用:上記当ブログ記事「コメント欄 774さんのコメント」より

自分も全くの同意見です!最初にわかばの「毒」が回ったのは彼女ですし、五感+心というのはヒトを作る要素としてもぴったりであると思います。

りょくとりょうの正体

9話の話題をかっさらっていったりょくとりょうですが、彼女らの正体についても考察していきます。

〇りょくとりょう(恐らくりくも)は同じ固体を有していると思われる。
〇一度命を落としたはずだが、”葉に保存されていた”ので現れることができる
〇彼女らには時間が無い。

 

気になるのは2点目です。

3話で、りんは「りんとりょくと最初の人の葉」を持っていることが明かされています。イメージとしては、りんに保存されているりょくの葉を媒介にして、りょくたちがわかばの前に現れる…といったところでしょうか。

そう考えると、わかばはりんを視認しているときはりんの葉が有効になってりんを見ることができる。一方、りょくの葉に着目すれば、りょくの葉が有効になってりょくやりょうを見ることができるということなのかもしれません。

 

それであれば、りんが寝ているときにはりょくの葉が有効になり、りく・りょう・りょくと出会えることや、りょくたちがわかばのことを知らない理由も「りんが行動しているときにはりょくの葉が無効になっているからだ」という説明ができそうです。

ただ、この考察には穴もあるように思えて…。

あまりにも不可解な「最後のシーン」

りんと切り替わってりょくたちが登場するのはなんとなく分かるのですが、りょうがわかばの前に現れた最後のシーンは不可解です。

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このシーンにおいて

〇わかばから、りょうとりんは同時に見えてはいない(りなは見える)…①
りょうとりんの立っている位置が異なる…②

という2点には注目です。

①は上であげた「りんの葉とりょくの葉は同時作用しない」という部分で説明が付きます。

また、②はりんとりょく・りょう・りんは別個体であるという理由付けになります。りょうたちとりんが同じ固体であれば、2人は同じ場所に現れるはずですからね。

 

分からないのが、りんが”そこにいる”はずなのに、りょうを視認できたことです。

どうしても、わかばに一声掛けたかったりょうが、無理やり自分の葉の威力を高めてりんを「超えて」出てきた(=りょくの葉の力がりんのものを上回った)のか、わかばの幻想だったのか、それとも…。

現時点では6姉妹が全員再会!というのは難しいかもしれませんが、どこかでそんな素敵な情景が見られることに期待しています。

”消された文章”の謎

だいだいで消された部分についてにも、新たな考察要素がありました。ここは初登場の6話の記事で考察した内容です。

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当初は「りょくもわかばも漢字が読めないのでは?」と書いていましたが、どうやら2人とも漢字も読めるようでした。(6話時点で指摘して頂いた「774」さん、「とくめい」さんお見事でした…!)

りょくについては最初は読めなかったけど、徐々に読めるようになっていった…?

 

で、この消されている書き損じ部分は、りょくが消したわけではないということが9話で判明しました。

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もう一度、先ほどの時系列を再掲すると「A→最初の人分裂→B→文章が白塗りになる→C→りょうたち誕生」という流れになっています。

つまり、文章を白塗りにしたのは最初の人…ではないでしょう。自分で書いた文章なので、見せたくないのであれば最初から書かなきゃいいだけの話です。

 

ここで、もう一度だいだいの文章を見てみましょう。

さいご、念のためにだけど、私たちの目的は???(白塗り)

ごめん、ここについては忘れて、すきにいきてもらえるとうれしい、記憶の葉も

以前も指摘しましたが、明らかに最後の部分の文章は平仮名が増えていて変です。

このことから、白く塗ったのはりょくであると推察しましたが、彼女がウソをついていない限りそれも違うわけで。

 

となると、答えは1つ。

最初の人とりょうの誕生までに「誰か」が存在して、文章を白塗りして姿を消したー

目的こそ不透明ですが、この可能性は高いと思います。最後の部分に平仮名が多いことも、裏付けになっていると思います。まるで焦って書いたような不可解な文章。

 

この考察が合っているとすれば、8話であげた「りんが持つ前の記憶の葉はどこにあったのか?」という疑問にも説明が付きます。

その「誰か」が記憶の葉を持っていたのだとすれば…。「誰か」が真実を消すために文章を塗りつぶし、記憶の葉にロックをかけたのだとすれば…。物語が繋がってきます。

わかばが葉に触れたとき、何が起こるのか楽しみで仕方ありません。

動いた口が語るみどりへの想い

最後は感想を。9話で一番よかった「りつがみどりの枝を折るシーン」を紹介します。りつが皆のために大好きなみどりの枝を1つ折るのですが…。

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折るまでに少しラグがあります。この数秒でよーく見ると、りつの口が動いているのが分かります。みどりに何かを語りかけたのかな…。

もう、このシーンだけでりつがどれだけみどりを大切にし、本当は枝を折りたくなかったかが伝わってきます。それでも、皆のためにみどりを折った彼女はやっぱり「お姉さん」です。

ほんの数秒ですが、すごく良いシーン。ぜひもう一度見直してみてください!

アニメ「ケムリクサ」9話感想まとめと10話に向けて

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というわけで、ケムリクサ 第9話の感想・考察でした。

1つ謎が解決されたと思えば、その何倍もの謎を残していくアニメってすごすぎる。

ようやく6姉妹全員が登場し、残りはあと3話。この旅の行方を最後まで見守っていきましょう!

次回も楽しみです。それでは、この辺で。

 

【追記:10話の感想・考察記事はこちらから!】

www.anime-kousatsu.com