この音とまれ!8話 感想&考察!武蔵の過去と箏に向き合う筝曲部
第8話「みちしるべ」
ーそうじゃなくて…私はここがいいの!(さとわ)
妃呂も”仲間”になり、物語は次のステップへ向かいました。箏に向き合う一同、次に向き合うべきは神奈川のライバル校です。そして武蔵の過去が…?
というわけで、この音とまれ!第8話「みちしるべ」の感想・考察記事になります。8話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
(注意:管理人は原作未読です。ご了承を)
この音とまれ!8話のあらすじ・ネタバレ
妃呂は過去に自分がしてきたことを、当事者に謝って回りました。愛はさとわに六段を聞かせてほしいと伝え、さとわの音色に一同は衝撃を受けます。
「自分なりの六段」を各自が追い求める中、実康たちは愛が住んでいる家に行きます。祖父である源の死後、愛は叔母である衣咲と住んでいました。
愛は源の箏を「まだ弾く資格が無い」と言い、別の箏を使います。しかし、実康は真っすぐ箏に向き合っている愛が源の箏を使っちゃダメな理由は無いと伝えます。
源が作った曲を、源の箏で愛が弾く姿を見て、3人は涙を流します。後日、男性陣は「自分なりの六段を弾く」と言い、妃呂の爪からもネイルが消えていました。
とある日、姫坂女学院のかずさ・史がやってきます。かずさは、幼少期からさとわに憧れていました。姫坂に来てほしいというかずさに、さとわは「ここがいい」と言います。かずさは土曜日の明稜高校との合同勉強会に来るように伝えます。
武蔵は明稜高校の受験に失敗した過去がありました。次の演奏曲は「久遠」に決まり、武蔵たちはトップクラスの明稜・姫坂の演奏を聞きに明稜高校へ向かうのでした。
以上です。
8話の感想と考察
愛、さとわ、妃呂の過去が明かされ、続いては武蔵回です。それにしても毎回誰かしらの目のハイライトが消える演出があるなぁ…。
武蔵の過去と「向き合う」ことへの描写
愛・さとわ・妃呂の過去は周囲の人間や大人の「声」「噂」によって、傷つくというものでした。
一方で武蔵の過去は合格確実と言われた明稜高校に落ちてしまったというものです。
武蔵にとって、明稜高校は”越えられなかった壁”です。その明稜高校に視察に行くのって地味に辛いですよね…。中学時代の友人と会ったら気まずくなってしまいそう…。
明稜に行けなかったという「現実」。姫坂女学院が圧倒的な演奏をするという「現実」。合同演奏会は武蔵にとって「現実」を思い知らされるイベントです。
これらの「現実」と向き合うことを避けようとした武蔵は、理由を付けて合同勉強会に行くことをやめようとしていました。
まだ武蔵は、自分と向き合っていないことがよく分かる場面です。
六段の演奏のときに度々登場したフレーズである「向き合う」ということ。それぞれのキャラは何かしらの形で箏に改めて向き合っています。
とうとう源の箏に手を付けた愛。
一番演奏の技能は低いものの、調弦を自ら取ると言った光太。
自分なりの強弱や表現で演奏をしようとした実康・通孝。
箏を弾くために、ネイルを取った妃呂。
彼らの姿を見て、武蔵は感傷に浸っていましたが、武蔵が六段に向き合おうとしている具体的なシーンは結局描かれませんでした。
まだ向き合いきれていない武蔵が、彼にとって”トラウマ”である明稜高校で、どのように自分と向き合っていくのかが楽しみです。
滝浪は武蔵たちを試すような発言をしていますが、彼の本心は「その程度の障壁を乗り越えようとしないのならば、それまでだ」という思いなのかもしれませんね。
はっきり言えたさとわの思いと「悪意の無い悪意」
さとわが皆の前で「私はここがいいの!」と宣言しました。
最初は部や愛に対して色々言っていた彼女からこんなセリフが聞かれるなんて…。7話でも「部活は…楽しいし…」と言っていましたが、あのときは消え入るような小声で言っていただけでした。
「楽しそう」と感じつつも何も言えなかった状態から、小声で部活が好きであることを伝えて、今回は皆の前で”ここ”がいいと大声で宣言します。
それが嘘偽りの無い本心だからこそ、照れて顔を赤くしているさとわの表情にぐっときますね…!
そんなさとわの発言を引き出したのは、姫坂女学院のかずさのセリフでした。
彼女は「さとわのことを思って」さとわに姫坂に来てほしいと伝えます。幼少期からのさとわの演奏を知っているからこその発言です。
ただ、話の節々に今の筝曲部を否定するような発言が見受けられます。しかしそれは、筝曲部を本心からけなそうとしているわけでは無くて。
これまでの教頭や、各キャラの過去に出てきた人物とは違い、「悪意の無い悪意」が見られたのが面白かったですね。
それに対して、さとわが「ここがいい!」とはっきりと宣言してくれたことから、やっぱり今の筝曲部のことが好きな彼女の心情が伝わってきます。
愛の笑顔と柔らかいさとわの表情
源は衣咲に「愛にはずっと笑っていてほしい」と伝えていました。
その源の言葉に応えるかのように、今回は愛の笑っている姿がたくさん描かれました。実康達と話すとき、そしてさとわと教室で話すとき。
その中でもさとわから見る愛の笑顔は輝いて見えるようです。
その後に「(さとわの)将来が俺らの演奏にかかっている」なんてイケメンなことを言い出すっていう…。もうこの2人早く付き合ってくれませんかね…?
源は「愛の表情が柔らかくなってきた」と言っていましたが、彼のその姿は間違いなく周囲の人間にも影響を及ぼしています。
硬い表情が多かったさとわも、所々で柔らかい表情が見られるようになりました。例えば妃呂がネイルをやめたことを知った場面での表情です。
上の「ここがいい!」発言と合わせて、彼女の変化が見て取れる1シーンです。
アニメ「この音とまれ!」8話感想まとめと9話に向けて
というわけで、この音とまれ!8話の感想・考察でした。
物語としては「溜め回」的な要素が多かったこともあり、いつもに比べると記事は短めでした。明稜に足を踏み入れて、姫坂の演奏を聞いた武蔵の一手が楽しみです。
次回第9話は「突き刺さる言の音」です。それでは、この辺で。
【追記:9話の感想記事はこちらから!】