荒野のコトブキ飛行隊 11話 感想&考察!三者三様の飛行隊とサブジーに起こったこと
第11話「イケスカの決闘」
ーレオナに何すんだ!(キリエ)
イサオくんが思ったよりもサイコっぽかった…。いくつかの謎に対する回答も語られましたが、最終回の残り20分強で何をどこまで描くのか楽しみです。
というわけで、荒野のコトブキ飛行隊 第11話「イケスカの決闘」の感想と考察になります。11話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!
コトブキ飛行隊 11話のあらすじ・ネタバレ
イサオは自由博愛連合の名の元、ラハマとポロッカを敵とし、ポロッカを爆撃します。イサオに撃墜された面々はユーリアの元に集まり、陽動作戦を実行します。
ポロッカの軍を囮とし、爆撃機の製造拠点をコトブキたちで叩く寸法です。コトブキ飛行隊の中でも、陽動作戦の実行の是非について意見が分かれます。
その中でもキリエは自分たちが戦う意味を見失っていました。製造工場付近は敵の気配がありませんでしたが、突如大量の戦力がコトブキ飛行隊を襲います。
ルゥルゥは退却を指示します。ポロッカの母船が落とされ、コトブキ飛行隊も羽衣丸の元に戻ろうとしますが、彼女らの前にイサオの機体が立ちはだかります。
レオナはイサオに助けられた過去を伝え、停戦の交渉をします。一度は応じた風のイサオでしたが、レオナを欺き撃墜します。キリエは激昂し、彼を攻撃します。
イサオは「ユーハング(日本軍)の技術者は自分が落とした」とキリエに告げます。それがサブジーであることを悟ったキリエはイサオに攻撃します。チカは敵と相討ちになり、陽動隊も大ピンチに陥ります。
陽動隊の元にエリート興業の面々が現れ、窮地を救います。キリエはイサオの圧倒的な腕前の前に敗北しますが、ケイトが隙を付き、イサオを倒します。
戦闘後、アレンの口からイケスカの上空に「穴」が空くことが告げられました。
以上です。
11話の感想と考察
まさに大乱闘でした。エリート興業はいつか来てくれると思っていましたが、まさかこのタイミングとは…!ケイトの鋭い目つきがかっこよかった。
それぞれの思いを抱えた決戦
11話はこれまでとは少し異なり、エピソードのほぼ全てが戦闘シーンに費やされました。作画や演出が良かったのは言うまでもないことですが、自分が良かったと感じるのは「戦闘中に人々の思いが交錯していたこと」です。
いたずらに数を増やしただけでなく、それぞれが何かを抱えて戦っていたことが非常に印象的です。
陽動隊でも、チカと喧嘩をしていたトキワギは「チカ姉さん」と言いながら戦い、町長は航空機の操縦なんて不得手なくせに、叫びながら敵に立ち向かっていきました。
「有言実行!」とは言えませんが、自分が「ラハマをイサオの傘下にはしない」と語ったのだからこそ、町長は捨て身で立ち向かっていったんですね。
町長とナサリン飛行隊が本当に好き。
男キャラがかっこいいアニメは見ていて非常に楽しいです。
助けに来たエリート興業もいつか借りを返したいと思っていたところで、絶好の機会が訪れました。あの音楽が聞こえたとき大歓喜したのは自分だけではないでしょう。
コトブキ飛行隊に目を向けると、キリエ・レオナ・ケイト3人の対比がお見事です。
レオナは始めこそ冷静に、イサオに交渉を持ちかけますが、最悪の形で裏切りに遭います。失意の中でレオナは、最後に映ったシーンでもうなだれています(単にけがをしているという可能性もありますが)。
「隊長」ではありつつも、本性は脆いであろう彼女の姿を垣間見れる1シーンです。
キリエはやっぱりどこまでも、一直線で。
焦りつつも敵軍と相討ちまで持ち込んだチカとの違いも面白いです。キリエのかっとなると行動してしまう性格は、口達者なイサオ相手だとどこまでも分が悪いですね…。
ケイトは冷静なように見えて、初めから彼女が今回戦う意味は1つしかありませんでした。家族であるアレンの機体を爆破した人間が、イサオかどうかを確かめたいー。
彼女のこの表情だけで、アレンがけがをしてからケイトがどのような思いで日々を過ごしてきたのかが感じ取れます。
これ以上の戦闘は必要なのか?
Aパートの中で、キリエは「何のために戦っているのだろう」「何で今ここにいるんだろう」とコトブキ飛行隊に語っていました。
Cパートでは、イケスカの上空に穴が空くことが判明しています。これまでのイサオは、他の地域に穴が空くからそこを攻撃してきたわけで、自分の町の上に穴が空くのであれば、他の地域を襲撃する必要はないはずです。
となると、これ以上コトブキ飛行隊とイサオが争う必要はあるのか…?
今回だって、レオナが言うように彼女らは戦ったのは「命令(自分の町が狙われるから行った)」によるものです。
もちろん、穴の利益を独占することで、ガソリンの値段を釣り上げたり、穴の向こうにある物を利用して、ラハマを潰そうとするのであれば戦う意味も出てきます。
ただ、そうではないのであれば。既にイサオにとって戦う意味は無くなっているのではないでしょうか。この辺りは最終回の話の進め方に注目です。
イサオ・ユーハングの正体とサブジーの行方
ユーハングの正体があっさりと明かされました。
ユーハングは”穴の向こうの言語”に直すと「日本軍」だそうです。場所や時代感などは、6話辺りから考察していた通りのもので間違いなさそうです。
自分の考察のためにも、イサオの発言を列挙してみます。
・ユーハングがイジツから立ち去る際に、置いていかれた「老いぼれ」がキリエの隼に付いた紋章の機体に乗っていた。
・彼は、軍属の技術者。ゼロ戦の操縦は抜群にうまかった。
・イサオは言うことを聞かせようとしたが従わず、彼は逃げて行った。
・イサオは面倒だったから彼を撃った。
キリエも言っていましたが、「老いぼれ」はサブジーと見て間違いなさそう。気になるのは時間軸です。確定している事項として
〇キリエがサブジーと会ったのは、ナオミが会ったよりも前(10話より)
〇キリエはサブジーがスーツ姿の「誰か」と話しているのを見ている(6話より)
〇イサオは逃げたサブジーを撃ち落とした(11話より)
の3点です。
つまり
①キリエとサブジーが出会う
②イサオの手下がサブジーに接触する
③サブジーは逃げ出し、イサオに撃墜される
④ナオミとサブジーが出会う
という順番である可能性が高いから…(③と④が逆であることも考えられますが、イサオに狙われている中でナオミと過ごすのは不可能だと思われます)。
サブジー生きてる、生きてるぞおおおおおお!(多分)
イサオはサブジーが取り残されたと語っていましたが、個人的には、戦争のためではなく、自由に空を飛ぶためにイジツに残ったのではないかな?と思っています。
戦争中の日本に戻れば、軍属であるとしても、いつパイロットとして飛び立つことになるか分かりません。
6話で、キリエに飛ぶ楽しさを教えていたサブジーはそのことを心底楽しんでいるような印象でした。イサオと戦うのか、キリエと一緒に飛ぶのかは分かりませんが、ぜひ最終回に再登場してほしいものです。
ちなみに、イサオのサイコパスっぷりが自分の中で話題になっていますが(笑)、エンマが言っていた「(イサオは)人の痛みが分からないタイプ」という発言を踏まえて考えると、伏線が回収されたという見方ができます。
「鋭い洞察力と観察力を持つ」というエンマは、伊達ではなかったということです。
アニメ「荒野のコトブキ飛行隊」11話感想まとめと12話(最終回)に向けて
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というわけで、荒野のコトブキ飛行隊 11話の感想・考察記事でした。私事で、更新が大幅に遅れてしまいました。楽しみにされていた方には申し訳ないです。
物語は佳境を迎えています。正直、どんなエンディングになるかは分かりませんが、キリエの”飛ぶ意味”を見つける展開と、サブジーの再登場はあってほしいなぁ…という願望をあげておきますw
次回は最終回。12話は「夕陽のコトブキ飛行隊」です。それでは、この辺で。
※最終回も月曜に更新できるかが微妙です…。遅くとも火曜にはアップします!
【追記:12話(最終回)の感想・考察はこちらから!】