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荒野のコトブキ飛行隊 12話(最終回) 感想&考察&評価!晴らした後悔と望んだ日々

第12話「夕陽のコトブキ飛行隊」

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ー私を飛ばすのは自由だ!誰にも、誰の空も…邪魔させない。(キリエ

 

結末自体は想像していたものに近い形で終了しましたが、そこに至る「過程」が予想とは大きくかけ離れていました。それが良いものだったのか、悪いものだったのか…?

というわけで、荒野のコトブキ飛行隊 12話(最終話)「夕陽のコトブキ飛行隊」の感想と考察になります。作品全体を通したネタバレを含んでいるので、未視聴の方はご注意を!

コトブキ飛行隊 12話のあらすじ・ネタバレ

一同はイケスカでの最終決戦に向かいます。ザラがレオナに「たまには頼ってほしい」と告げる中、想定よりも早くイケスカの空に穴が空きます。

イサオはコトブキ相手に大量の戦闘機を向かわせます。コトブキ飛行隊は、隼の立ち回りの良さを活かして市街戦に持ち込むことを決めました。しかし、ケイトは近接信管付きのロケットに落とされてしまいます。

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イサオに不信感を持つエンマは、気迫を前面に戦います。ロケットを持つ戦闘機はチカとキリエの頭脳プレーで倒しますが、イサオの戦闘機にチカはやられてしまいます。

エンマは決死の覚悟で数機を倒し、ザラもレオナを防衛しますがそれぞれイサオと執事に落とされます。一方で、エリート興業の姐さんは人事部長の機体を奪い取り、支援します。

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穴を塞ぐため、サネアツらが乗る羽衣丸は大量の爆弾を積み穴へ向かいます。レオナは執事と相討ちになり、サブジーの教えを活かしたキリエはイサオに一撃を与えます。

穴は爆発で消滅し、穴に向かっていったイサオも消えます。訪れた平和に各々は希望を語ります。夕陽に向かって、コトブキ飛行隊はラハマへ戻るのでした。

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以上です。

12話の感想と考察

戦闘シーンが迫力満点すぎて、酔うかと思いました(褒め言葉)。戦闘シーンが良かったのはもちろんですが、各キャラの行動や言動こそが最終回の見どころです!

「後悔を晴らす」最終決戦!

それぞれが思いを抱えて臨んだイサオとの最終決戦。全員ではありませんが、自分が持っていた「後悔」を晴らすような演出が施されていたのが印象的です。

 

一番わかりやすいのが、キリエです。11話(前回)では、師であるサブジーがイサオに倒されていたことが判明しました。

しかし、キリエの飛行技術ではイサオを落とすには至らず、悔しい思いを抱えたままエピソードが終わっています。

今回は、その思いを消し去るかの如く、見事な旋回でイサオの震電にダメージを与えました。「自然に飛ぶ」ことを意識したキリエは少しだけサブジーに近づいたのでしょう。イサオもびっくりのとんぼ返りで勝利を掴みました。

自分だけでなく、サブジーの雪辱を晴らしたという見方もできそうですね。

 

レオナは先に落とされてしまったザラの仇(レオナ風に言うと「借りを返した」)と言わんばかりに、執事の機体と相討ちになりましたし、エンマも冒頭の気迫をそのままに、大活躍を見せました。

何といっても、エリート興業の姐さんです。一方的に裏切った人事部長・ヒデアキに銃を片手に単身で乗り込んだ姿にすかっとした方も多かったのでは?

 

こう考えると、今回ケイトの隼が先に不時着したことにも納得です。

11話の記事で書いたように、彼女の唯一の望みは「アレンを落としたのは誰か確かめたい」というものです。彼女なりの”復讐”は前回で既に済んでいるんですね

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出撃前の”最後の晩餐”と平和だからできる”これからの日々”

出撃前に、各々が好きなものを口にしていたのが印象的です。

実はこれらの演出は、全て4話の「エリート砦」での発言が元になっています。空の駅に向かう際に、ザラが食べ物の自動販売機の話をしていました、

その時、キリエはパンケーキ、ケイトはハンブルグサンド、チカはカレーが食べたいと明言しており、それらが12話でそのまま登場しています。

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まさに、最終戦に向かう前の「最後の晩餐」です。各々が一番好きなものを食べていたことを考えると、最終戦にかける思いが伝わってくるようです。

…とりあえず、ザラさんは飲酒運転になっている気がするのですが、大丈夫でしょうか。

 

そして、戦闘後にはコトブキ飛行隊のみでなく、それぞれのキャラクターが自分たちのやりたいことを語っていました。

町の立て直し、買い物、隼の修理、シャワー…。それぞれの願いはごく単純なものであり、戦いの無い平和な日々であればいつでもできそうなものばかりです。

そんなありふれた日常こそを、皆が求めているーと感じられる素敵なシーンです。

 

夕陽に向かうコトブキ飛行隊。キリエはチカの「おばあちゃんになっても飛ぶのかな?」という台詞に「飛ぶよ!」と答えています。

まだ、飛ぶ意味を明確には見つけられていないけれど。

サブジーの幻に触れることで、キリエの心情は”飛ぶこと自体が好きだから飛ぶんだ”というものに切り替わったように感じます。

あとはジョニーがミキに再会できるのか、アドルフォはナオミをモノにできるのか。

「ご自由に」というリリコの発言を聞く限り、ミキはジョニーのすぐ傍にいる気もしますが、果たして。

イサオの行方とサブジーの現在

回を増すごとに、敵役としての魅力?が増していったイサオ。12話の狂ったような目で穴に向かっていくシーンは、まさに「悪役たる悪役」として輝いていました

…完全に「牛耳って」って言っちゃってますしね、この人。

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結局、船長&サネアツの作戦が功を奏し、穴はイケスカの上空から消滅しました。同時に、穴に突っ込んでいったイサオの姿も消えてしまっています。

「穴の向こう側」については、10話の記事の中で考察しています。穴が取り込んだ爆風は穴の中で消えるのか、それとも向こう側に流れているのかという内容です。

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もし、吸い込んだ物が”向こう側”に行くのだとすれば、イサオもそれに巻き込まれてユーハングに1人残されている可能性があります。

それ以外にも、イジツとユーハングの「狭間」で取り残されいたり、と色々な想像が膨らみます。

もっとも、穴の消滅と共にイサオが消えた可能性も十二分にありますけどね。続編があるとすれば、間違いなくこの辺りを皮切りに物語が展開するでしょう。

 

また、当ブログでは度々話題にしてきたサブジーの行方ですが、分からずじまいでエンディングを迎えてしまいました。

11話の記事では生存説をあげましたが、キリエに「幻」がアドバイスを与えた演出を見るに、故人になっている可能性と五分五分といったところでしょうか。

いずれにしても、前述の通りサブジーの言葉によってキリエが彼に近づき、「飛ぶ理由」が見え始めてきた演出はお見事でした。

いくつかの謎を残したエンディング

サブジーだけでなく、各キャラの詳しい過去(ザラの「昔ちょっとね」やチカとチト兄の関係など)は一切明かされないまま終了しました。

限られた話数で、スタッフが見せたかったのは”詳細な設定”ではなく、毎回見せてくれていた”迫力満点の戦闘シーン”だったということが伝わってくるエピソードでした。

何度か「サブキャラにも光が当たっているのがこの作品の良いところ」と書きましたが、その分コトブキ飛行隊への掘り下げが浅くなった感は否めません。

 

考察してきた自分としては、もう少し色々と見せてくれるとより嬉しかったのが正直な気持ちです。それでも、町の中を縫うように進む隼や、一人称視点での戦闘を思う存分見せてくれたのは良かったです。

結局、コトブキ飛行隊はアニメでこそ成し遂げられる「最高の空戦」を見るための作品だったということでしょう。

荒野のコトブキ飛行隊 最終話まで見た上での評価・感想・レビュー

1つ上の見出しで書いたこととかぶりますが、この作品に何を期待するかによって大きく評価が変わってきそうです。

空戦を見たいのか、ヒューマンドラマを見たいのか。その重きによって「面白い」と感じる度合いは異なると思います。

 

個人的には、「面白い」というよりも「楽しい」作品でした。戦闘機には興味の無い自分でしたが、それでも毎回毎回テーマが変わる空戦は見ていてとても「楽しかった」です。

そのため、アニメならではの空戦を見たい!という方には絶対的におすすめできる作品に仕上がっています。

それでも、キャラの裏側とか世界観をもっと明かしてほしかったという不満があったことは前述の通りです。

 

好きなキャラというか、コンビはキリエ&チカです。

仲が悪そうに見えて、肝心な場面ではコンビネーション抜群。そして、キリエが窮地に陥った時は誰よりも彼女を心配していました。

イサオの悪役っぷりを含めて、こういう「王道」なキャラ構成が好きです。

アニメ「荒野のコトブキ飛行隊」12話(最終回)感想まとめとご挨拶

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というわけで、荒野のコトブキ飛行隊 最終回の感想・考察でした。

最初は世界観を掴み切れず、記事を書くのにも苦戦しましたが、皆さんのコメントやTwitterでの嬉しいお言葉、「いいね」などで最後までやってこられました。

当ブログを訪れていただいたすべての方に感謝申し上げます。ありがとうございました!

 

そして、何より

水島監督をはじめとするスタッフの皆さま、ありがとうございました!

今後アニメでこれ以上の空戦を見ることはあるのか…?という思いです。

 

これにて、冬アニメ各作品の感想・考察記事は終了です。

冬クール他作品(「エガオノダイカ」「ケムリクサ」「特殊戦あすか」)の記事や、「コトブキ」の1話からの記事はこちらからどうぞ。

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また、既に始まっている春アニメのおすすめ作品はこちらから要チェックです!

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重ねてになりますが、3か月間ありがとうございました!また別の記事やTwitterでお会いしましょう。それでは、この辺で。