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グランベルム 2話 感想&考察!戦いが生む”自分らしさ”と満月に漂う”危うさ”

第2話「私がここにいるために」

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ー無理かな?私じゃ…無理かな?(満月

 

素晴らしい作品に出合った時のような「これだ!」感が凄い…。日常パートを上手に使うことで、キャラを掘り下げるのがとても上手でした。

というわけで、グランベルム プリンセプスのふたり 第2話「私がここにいるために」の感想・考察になります。2話までのネタバレがあるので、未視聴の方はご注意を!

グランベルム 2話のあらすじ・ネタバレ

グランベルムの翌日、新月の家で眠っていた満月は新月の助けもあり無事帰宅します。新月は、参加を希望し「儀式」を行わないと昨夜の空間には入れないと告げます。

新月は、戦いの意志が見られない満月の記憶を消そうとしますがうまくいきません。新月も魔術師の子孫であり、世界唯一のプリンセプスの魔術師を目指していました。

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結局、満月は魔石を新月には渡しませんでした。一方で、満月に敗北したロサは魔石の輝きを失い、フーゴ家から追放されてしまいます。

グランベルムの参加者の1人である寧々は、満月の妹である希望の友人で、同じ中学に通っていました。新月は”監視”も兼ねて、満月の学校に転校してきます。

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満月の学校での損な役回りを見た新月は、理由を尋ねます。満月は「自分がいることを誰かに気が付いてほしい」と告げ、”何か”になれるグランベルムの戦いに参加したいと新月に伝えます。

「心が綺麗な人が魔術師を目指すべきじゃない」と新月は言いますが、「他の人ができないことをしなければ自分は後悔すると思う」と告げ、満月も引きません。

満月は魔法の力によって花を咲かせ、その場所にアンナもやってくるのでした。

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以上です。

2話の感想と考察

ランドセルを背負って登校してくる新月さん…。いいですね。満月&新月のちょっと危うい関係をずっと見守っていたくなるエピソードでした。

グランベルムと儀式について整理する

2話では1話を補足するような形で情報が明かされました。1話でも内容・語句をまとめましたが、改めて2話で出てきた内容を整理してみます。

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①戦いは満月の夜ごとに行われ、儀式を踏まないと参加できない。

グランベルム自体の開催は、数十年に1度世界各地から魔術師の子孫が集まって行われるもの、という説明がありました。

実際は更にその中でも満月の夜だけに開催されるものだそうです。

つまり、実際に戦いが行われるのはおおよそ1か月に1回だけ。また、幻想空間の外側では戦えないという「ルール」があるのかもしれません。

(「外」でも魔法は使えるはずなのに、誰も戦おうという姿勢が見られませんでした)

 

プレイヤーになるためには、戦うことを希望し、儀式を行うことが条件です。

「戦うことを希望した」の部分は満月の”認められたい”という深層心理でいくらでも説明が付きそうですが、魔術師と関係ない満月はなぜ参加できたのでしょうか。

新月が満月の心を見透かす際、何か言いかけて辞めたシーンがあったので、まだ何かしらの秘密は隠されているはずです。

 

②敗北したプレイヤーは、魔力を失うだけで実際の命までは取られない。

1話で考察した部分ですが、ロサは現世界ではきちんと生きていました。ただし、魔石の輝きは失われ、魔法を使うことも出来なくなってしまうようです。

実際の命までは失われないにしても、魔術師を夢見る少女たちの「命」でもある魔法を使えなくなるというのは、ある意味死に値するものなのかもしれません。

 

③「魔術師」がいない今の世界において、その地位に就くことは名誉である。

多分ルールとか理屈よりも1番大事なんじゃないか、と思われる部分です。

新月は「魔術師であることはアイデンティティ」と語っていました。アイデンティティは「自分らしさ」「個」を意味する単語です。

 

つまり、6人にとってグランベルムに参加すること=プリンセプスの魔術師を目指すことが「生きがい」なのであって。

この部分は、グランベルムに参加して”何か”を見つけようとしている満月とかぶる部分があります。

6人のプレイヤーにとって、ぽっと出の満月はどのように映るのでしょうか。間違いなく「気に食わない」存在だと思うのですが…。大丈夫かな。

満月には本当に「何もない」のか

作中、満月は「自分には何もない」と新月に語っていました。何もないからこそ、自分がいなくても平気で、だから戦いたいーと。

回想でも、実際にお弁当を渡すシーンでも、満月は誰かといるように見えて「1人」でした。クラスメイトは弁当を取ると、その場を去っていきます。

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それでいて、決していじめられたりしているわけではありません。

「(本当に1人になるのは怖いけど)誰かに見つけてほしい、”その他大勢”じゃなくて”その人にとって大事な小日向満月”になりたい」という想いがこれでもかと伝わってきます。

 

2話を見た人の中では、満月には自分の帰りを涙ながらに待つ素敵な家族がいるじゃないか!と思った方もいたと思います。

でも、それは正しくもあって、ちょっとずれた視点でもあって。あくまで家族は家族であって、自分と同じステージに立っている存在ではないから。

 

満月にとっては勉強でも、スポーツでも、芸術でも何でもよかったはずですが、人から抜きんでるほどの才はありませんでした。

だから、初めて認められた魔術師としての才を活かすことで「小日向満月」としての”個”を確立したい…満月が言っていたことをわざと難しく書くとこうなりますね。

”魔術師の”小日向満月という肩書が付くわけですからね。

 

満月がグランベルムの戦いで何を見出すのか、戦いの結末以上に楽しみな部分です。

敗者の末路、アルマノクスの強さ

敗者については、前述の通り魔力を失ってしまうという結末が用意されていました。

ただ、もうロサの出番が終わりなのかと思うとそれはそれはそれで寂しい気もします。何よりも偉そうな水晶に一矢を報いてほしいところです。

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新月は満月の魔石を見て「純度が高い」と発言していました。今後ロサが戦線復帰できるとすれば

・誰かの魔石の力を、ロサの魔石に移行する(スマブラのチーム戦的なw)
・満月&新月陣営の後方支援?
「何か」を犠牲にして、自分自身の魔力を復活させる

この辺りでしょうか。

 

純度が高い魔石があるなら、その力を他の人に映すことができてもおかしくない気が…。特に満月という存在はイレギュラーですしね。

3点目は一気に鬱展開が見えてくる展開です。例えば自分にとって大事な人。自分にとって大事な物を”代償”とすることで、自身の魔力が復活する…かもしれません。

もっとも、1話でロサの魔力はマギアコナトスに吸い込まれていたように見えたので、そういった形での復活は難しいとは思いますが。

 

また、アルマノクスは術者の意志によって動くこととなります。

満月以外の6人も、魔術師になりたいという想い以外の想い(例えばアンナは単に「新月を倒す」という思い入れが強いでしょう)があって、その想いがアルマノクスの強さに繋がっていると思われます。

 

例えばアンナの「新月を倒す」という目的は達成すれば終了する欲望ですが、満月の「認められたい」という欲望は終わりがありません

この欲望に歯止めが効かなくなったとき、満月も周囲の人間も普通ではいられなくなってしまいそうなのが怖いところです。

”悪魔”の新月を飲み込んだ満月の”光”

最後は素敵な描写を1つご紹介。満月と新月が向き合っていたこのシーンです。

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分かりやすく「綺麗な心を持つ」満月に光が射しこみ、「悪魔」と呼ばれる新月がいる場所は影になっています。まさに陰陽の関係です。

この後、満月は魔力によって花を咲かせ、新月がいる場所にも花と光を与えます。

このことから、魔術師になることだけを渇望している新月が、満月によって新しい世界を見つけていくというのが作品のコンセプトだと思われます。

 

アンナの「悪魔」呼ばわりの理由が気になるところですが、逆恨みのような気もします。この部分は深く考察せず、素直に次回の放送を待ちましょう!

アニメ「グランベルム」2話感想まとめと3話に向けて

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というわけで、グランベルム 第2話の感想・考察記事でした。

1話で引き込んでおいて、2話で内容の説明・キャラの掘り下げを行う手法がしっかりと決まっていました。新月満月のいちゃいちゃシーンはまだですか…?

次回第3話は「満月に鐘は鳴る」です。それでは、この辺で。

 

【追記:3話の感想・考察はこちらから!】

www.anime-kousatsu.com